24時間年中無休のありがたさ『山下書店 大塚店』[大塚駅前]
店の外壁面にずらりと並ぶ雑誌、店内の平台に高く積まれた新刊。そうした本が豊富にある眺めにまず心が躍る。開店以来24時間営業をつらぬき、深夜にテレビで紹介された本を買いに駆けつける人も。人気作品の発売日には0時と同時に販売されるためお祭り状態になり、同じ本が好き同士が集まる一体感を味わうことができる。芥川・直木賞作品を集めた棚など、既刊を掘り起こす工夫が光る。
『山下書店 大塚店』店舗詳細
世界を知る第一歩としての書店『文禄堂 早稲田店』[早稲田]
早稲田大学の近くとあって、入り口の平台の品揃えには学生へ向けたメッセージが込められている。店長の山田勉さんは「ジャンルを特化するよりも、いろいろなものを、それぞれの視点で見られるように」と、棚づくりに心を砕く。この店に並ぶ本で思想や考え方を知り、大学で学ぶきっかけになった学生もいるという。知識への欲望に応える書店の存在は、社会人にも、間違いなく心強いはずだ。
『文禄堂 早稲田店』店舗詳細
幅広い年齢層の暮らしを支える本を『旭屋書店 アトレヴィ大塚店』[大塚駅前]
入り口には、知育玩具や雑貨などがにぎやかに並び、子供たちが手にとって遊べるような空間になっている。駅ビルの4階で、気軽に立ち寄れるため、地元の親子連れにはうれしいスペースだ。一方で、ビジネス書や資格関連の本も充実していて、会社帰りのビジネスマンも多く立ち寄る。小説は新刊はもちろん、既刊にも力を入れていて、開催されるフェアや、スタッフによるおすすめコメントが入ったポップにも注目したい。
『旭屋書店 アトレヴィ大塚店』店舗詳細
ティーンズに人気の本を知る『くまざわ書店 サンシャインシティアルパ店』[東池袋四丁目]
サンシャインシティ内にあり、アミューズメント施設の帰りに立ち寄るファミリー層や10代などでにぎわう。児童書のコーナーは広く、ロングセラーの絵本は気兼ねなく手に取って選べるように見本が置いてあるのも安心だ。ユーチューバーの自伝や、動画サイトで紹介された本は10代に人気が高く、店内入り口の目につきやすい場所に置かれている。本の情報源は年代によって違うもの。思いがけない出合いがあるかもしれない。
『くまざわ書店 サンシャインシティアルパ店』店舗詳細
取材・文=屋敷直子 撮影=高野尚人