銅板で焼き上げたきつね色にほれぼれ『あんまきのだるまや』
「あんまきは元々好きでした。愛知県ではおなじみですが、東京には専門店がないから自分で始めようと」と店主の小久保裕亮さん。生地は、タピオカ粉を加えてもちもちしっとりさせた完全オリジナルだ。あんこは糖度45度と甘さ控えめで口の中に十勝産小豆の旨味がじわ~っ。ちなみに愛知県のそれは大きめでかぶり付きづらいらしく、だるまや流に食べ歩き可能なサイズに改良してあるのも魅力。
『あんまきのだるまや』店舗詳細
独自レシピの台湾カステラが話題!『Hana coffee』
パッケージから台湾カステラを取り出した途端、夢のような柔らかさが指に伝わり、うっとり。そのまま手で割るとしっとりふんわりした断面が現れ、顔をうずめたい衝動に駆られる。口溶けがよく、三温糖の穏やかな甘みとハチミツのコクと香り、卵の風味がふわり大きく広がる。たくさん食べたい人には土・日限定でハーフサイズもあるが、開店早々売り切れることがあるので予約するのがおすすめ。
『Hana coffee』店舗詳細
食感の異なるシュー生地を楽しめる『VANNI』
池上シューは全3種。「シュークリームは生地の硬さが命」と店主の池上昌男さんは力説する。気密性の高い窯でこんがり焼き、さくっとした食感を保つためクリームを詰めるのは注文を受けてからという決まり。そのクリームはカスタードと生クリームを合わせて甘さ控えめにしてあり、ペロッと食べられるので、アーモンドやチョコレートでアレンジした別バージョンのザクザク食感と食べ比べるのも楽しい。
『VANNI』店舗詳細
あんこの味を支えるみずみずしい寒天『浅野屋本舗』
歴史あるくず餠が有名だが、戦後に製造スタートして以来、寒天も自家製。手軽な粉寒天は一切使わず、三宅島や式根島、西伊豆から仕入れた天草で作る「天草100%」だ。みずみずしく、舌の上でツルンと滑り、ほどよい歯応えと歯切れのよさが癖になる。その持ち味が際立つのはあんみつで、雑味のない寒天がこしあんの甘み、小豆由来の香り、黒蜜のコクのある甘みと繊細なコントラストを成す。
『浅野屋本舗』店舗詳細
取材・文=信藤舞子 撮影=井上洋平、オカダタカオ