会話も楽しい対面販売型『ichika Bakery』[北千住]
デニッシュやハード系をはじめ、ショーケースにパンがずらり。どれも主役級で目移り必至だ。西京みそで下処理したレーズンをどっさり入れたもっちりコク甘みそレーズンや、地元のコーヒーロースターの深煎りブレンドを使ったTamaカフェオレあんぱんには、店主の尾関智之さんの遊び心、食べる人への愛がいっぱい。パンにまつわるおしゃべりも店を訪れる醍醐味の一つ。
『ichika Bakery』店舗詳細
住所:東京都足立区千住寿町27-5/営業時間:10:00~売り切れ次第終了/定休日:木・日・月/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩13分
コッペパンをきっかけに食への関心が広がる『2538kitchen DELI coupe』[北千住]
母体はビストロで「パンをお皿にデリを楽しむ」がコンセプト。独自に開発した全粒粉のコッペパンは、しっかりした旨味、香ばしさがあり、総菜の味わいを下支えする。人気のビストロコロッペは、コロッケの中にフランス料理「アリゴ」が入り、かじり付くとチーズのコクと香り、マッシュポテトの滋味を含んだ甘みにときめく。食事系、スイーツ系の計20種前後から選べ、老若男女が喜ぶ。
『2538kitchen DELI coupe』店舗詳細
住所:東京都足立区千住4-19-16/営業時間:11:00~21:00(売り切れ次第終了)/定休日:無/アクセス:JR・私鉄・地下鉄・つくばエクスプレス北千住駅から徒歩6分
「フランスパンの“クーペ”がなまってコッペになった」という説もあるが、日本的な素朴さで郷愁すら誘うコッペパン。一時は街場の古いパン屋さんでしか見なくなったが、近年、コッペの逆襲がとまらない。専門店が続々と現れだしたのだ。コロッケやハムカツ、あんこやジャムなど王道の味に加え、独創的なアレンジで新たな可能性を提案する店も。また、地方でソウルフードと化したコッペが東京に新しい風をも呼び込んだ。小さな子供から老紳士までを引き寄せる、パン界のご近所アイドル。ほのぼのと幸福感に包まれる、陽だまりのような懐かしくて新しいパンなのだ。
取材・文=信藤舞子 撮影=鈴木愛子