月に500匹以上のペット撮影を手がける。
七色の声を使い分けてわんちゃんの気を引き、猫じゃらしで猫を操りながら撮影するペトグラファー。
その巧みな猫じゃらしさばきから「猫じゃらしの魔術師」の異名を持つ。
写真教室講師、原稿執筆、テレビ出演、レンタルフォト撮影など多岐にわたる活動をしている。著書多数。
着いたのが16時ぐらいだったうえに雨がポツポツと降ってきていたので他にお客さんはおらず、パッとみた感じ看板猫の姿もありません。
スタッフのおじさんに話を聞いてみると、この日は昼間にたくさんのお客さんが来て猫たちはおこぼれをいっぱいもらったから満足してどこかに行ってしまったのだとか。
どうやらここの猫たちは施設の中にいるのではなく木に囲まれた中庭を自由に動き回っているようです。そして釣り客が釣った魚を焼いていると匂いにつられてどこからともなく姿を現すらしい。
そういうことなら魚を釣ってしまおうと言うことで釣りに挑戦。
ひと竿+餌+魚4匹で2000円。
釣り堀ってなかなか釣れないんだよなぁと思いつつ釣り糸を垂らすと、ものの30秒ほどでヒット!
釣りを楽しんでいる最中にふと周りをみるといつの間にか猫たちがやってきていました。
おおっ、猫たちが出てきたぞ! と思っている間にも魚はどんどんと釣れ、ひと竿のセットに含まれる4匹をあっという間に釣り終えました。
釣った魚は1匹150円で内臓を取って焼いてくれます。釣りたてを食べたいので釣った4匹全部を焼いてもらう事にしました。
おじさんが魚の処理をしていると近くに1匹の猫がやってきました。
そしておじさんからとれたての内臓をもらって、ばくばくと美味しそうに食べ始めます。
その姿があまりにも野生だったので写真は割愛しますが、とても幸せそうな表情でペロリと平らげていました。おじさん曰く、魚の処理の音が聞こえると必ず現れるのだとか。新鮮な内臓をもらえて幸せだね。
さて、焼きあがるまでの間に中庭をフラフラお散歩。
中庭をぐるりと回って戻ってくると、三毛猫のみーちゃんがベンチの上で魚の焼き上がりを待っていました。
そしてついに焼き上がり!
するとベンチで待っていたみーちゃんが「焼けた?」とばかりにやってきました。
さらにサビ猫のとらちゃんが「私の分は?」と近づいてきます。
おじさんから「猫に取られないうちに早く食べな」と言われ焼きたてを食べると……
柔らかくて美味しい!
小雨の中、冷えた体に染み渡る美味しさでこの後夕食を控えていたにも関わらず2匹完食してしまいました。
足元には「まだでしょうか?」と熱い視線を向けてくる猫たち。
「身の部分はもったいないから残りをあげな」とのおじさんのアドバイスに従い、食べ終わりを、塩の付いている部分を取り除いてからあげてみると
速攻でかぶりつきました。とっても野生的です。
そして食べ終えて満足するとまたどこかへ行ってしまいました。野良猫的でかわいいですね。
『仁王尊プラザ』にはみーちゃん、とらちゃんの他にジャックとノブの計4匹の猫がいます。
美味しい魚を食べながらワイルドで自由に暮らす猫たちに出会えた素敵なひと時でした。
『鬼怒川温泉 仁王尊プラザ』店舗詳細
写真・文=湯沢祐介