◆散歩コース◆
スタート
風早橋バス停
バス停から国道134号を葉山トンネル方向へ進み、手前で右折して標識を見て左手の坂道を上がる。
↓ 10分
葉山教会
急坂を上がると葉山教会。左の道が登山口になる。教会から森の中に入り15分ほどで仙元山山頂。
↓ 15分
仙元山
山頂にはベンチとテーブル。道は最初は平坦。途中、長い階段が1カ所あり。上りきれば、あとは平坦。
↓ 35分
戸根山
戸根山からも平坦で楽な道。カンノン塚分岐を過ぎて下りて行くと住宅地に出る。花の木公園はすぐ。
↓ 35分
花の木公園
国道を道なりに行くと、「はやま三ケ岡山緑地つつじコース」の道標。そこから
入れば入り口へ
↓ 15分
つつじコース入り口
住宅地の中に石段。そこから上がって行くと途中から土道に。東峰広場からは尾根道になる。
↓ 25分
大峰山(山頂広場)
山頂から展望デッキを過ぎ、真名瀬コースを下りる。長い急な階段を下りて行けば真名瀬漁港。バス停はすぐ。
↓ 45分
ゴール
森戸神社バス停

体力度:★☆☆
歩行時間:3時間10分
歩行距離:約6km

アクセス:
[行き] 品川駅からJR横須賀線で逗子駅、約50分。逗子駅から京急バス長井方面行きバスで風早橋バス停、約7分。
[帰り] 京急バスで逗子駅。約7分。逗子駅からは行きと同じ。

交通費:  1870円(往復)

相模湾と葉山の街の展望を手軽に楽しめる絶景コース

三浦半島には海岸線歩きだけでなく、山歩きもできるフィールドが多い。この仙元山以外では、半島最高峰の大楠山(241.3m)や三浦富士、鷹取山など低山ながら魅力的な山が多い。仙元山から東の奥のほうへ足を延ばせば、三浦アルプスと呼ばれたりするコースもある。こちらは意外と難度の高い低山歩きだ。

大峰山の西の尾根からは一色海岸眼下に望める。
大峰山の西の尾根からは一色海岸眼下に望める。

仙元山の隣には大峰山(三ケ岡山ともいう)があり、この二山を歩くコースを紹介しよう。

スタートは逗子駅。駅からバスに乗って、まもなく風早橋で下車。正面に葉山トンネルが見えてくる。このトンネルの上が登山道になる。トンネル手前の道を右手に曲がって、葉山教会への坂を上がる。これがかなりの勾配で、ジグザグに歩いて、なんとか教会へと辿り着いた。住宅地の中でこの勾配だと、毎日の生活はちょっと大変かな、と想像していたら、案の定、近くの2、3軒は空地になっていた。

教会の左側が登山口になる。入って行くと、そこは深い常緑広葉樹の森の中。タブノキやスダジイの森だ。傍らに「仙元山ハイキングコース図」という説明板があった。地図があり、現在地がわかるようになった親切案内板だ。

尾根の道は勾配も緩く、とても歩きやすい。と思っていたら、前方に小さな子供がいるではないか。どうやら近くの保育園児が散歩がてら保育士さんたちと、ときどき上がってくるそうだ。もちろん仙元山の山頂まで登るという。

仙元山は標高たった118mだが、素晴らしい電防だ。江の島もくっきり見えた。
仙元山は標高たった118mだが、素晴らしい電防だ。江の島もくっきり見えた。

こちらも保育園児に負けないように山頂を目指すことにする。と決意を新たにしたと思ったら、もう山頂に着いてしまった。標高はたった118m、展望はおよそ300度。目の前に青い相模湾が広がっていた。江の島もはっきりとわかる。いい眺めだ。

山頂から戸根山へと向かう。仙元山まで登ったので、わりと平坦な道が続く。と、目の前に階段出現。階段の先が見えない。ということは長いという証拠である。途中で休み休み、階段を上がりきった。難所といえばここが唯一の難所か。

長い階段の先に、海まで望める絶景が広がる

ほどなくこのコースの最高峰である戸根山に到着。周囲の木々を伐採したようで、ここからの展望も申し分なしの絶景だ。最後に寄ろうと思う森戸神社のある岬も見え、場所を変えたら富士山も見えた。

800年以上の歴史がある、森戸神社。
800年以上の歴史がある、森戸神社。

戸根山からは実教寺方面へ。15分も行くとカンノン塚分岐。この奥が三浦アルプスという、やや手ごわいコースになる。こちらは実教寺へ下って行く。寺の前で住宅街に出て車道を進んで行くと花の木公園へ。ちょうど4月だったので、ツツジの見頃。規模は小さな公園だが、見事なツツジの群生だ。しばしツツジを堪能してから車道を歩いて、大峰山へ上がるつつじコース入り口へ向かう。

花の木公園では1万5000株ほどのツツジが咲く。見頃は例年、4月下旬。
花の木公園では1万5000株ほどのツツジが咲く。見頃は例年、4月下旬。
大峰山山頂の手前の東峰広場からの眺望。仙元山からの眺望と似ている。東屋、ベンチ、テーブルもあり、ゆっくりできる場所だ。
大峰山山頂の手前の東峰広場からの眺望。仙元山からの眺望と似ている。東屋、ベンチ、テーブルもあり、ゆっくりできる場所だ。

住宅街の中から石段を上がると登山道に。東峰広場から尾根道になり、麓から30分弱で大峰山の山頂広場へ。ベンチやテーブルもあり、眺めも素晴らしい。

さらに展望デッキから西峰疎林広場を過ぎて行くと真名瀬(しんなせ)コースの下りにかかる。この階段がまた下が見えない。第二の難所だ。ようやく下りきって真名瀬の漁港へ向かった。小さな港の海がきらきらと輝いていた。

大峰山から真名瀬コースを下りてくると真名瀬漁港がある。ワカメやヒジキなど海藻類の水揚げが多いそうだ。
大峰山から真名瀬コースを下りてくると真名瀬漁港がある。ワカメやヒジキなど海藻類の水揚げが多いそうだ。
さんぽMEMO
途中のカンノン塚分岐から観音塚を越えて行くと三浦アルプスといわれる三浦半島ではやや難度の高いハイキングコースがある。観音塚からそのまま南尾根を進めば乳頭山に出て、京急田浦駅か安針塚駅方面へ出ることが可能。
アドバイス
危険箇所はないが、急な長い階段が2カ所あり。戸根山手前の登りの階段と、真名瀬コースの下りの階段が少々長い。トイレは仙元山山頂と花の木公園にある。

森戸神社

“森戸の夕照”で知られるパワースポット

築400年を超える本殿。
築400年を超える本殿。

源頼朝の創建といわれ、800年以上の歴史がある。海が夕陽に照らされる森戸の夕照(せきしょう)が一見の価値あり。最近はパワースポットとしても有名。

神社先の風景。
神社先の風景。

とんかつ後楽

でっかいトンカツに満足、満腹!

森戸神社の参道入り口近くにあるトンカツ屋。おすすめのロースかつ定食(1500円)のトンカツは200gという重量級。トンカツを食べたらご飯は無理だった。肉の量は調整できるようだ。夜は居酒屋になるという食堂だが、2021年4月現在はコロナのため、夜の営業は見合わせ中。

●11:30〜14:30、火・水休。森戸神社バス停すぐ。☎046-875-2267。

取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 首都圏日帰りさんぽ』より