本場・香港で修業した店主の本格料理
入り口ドアの上の大きな赤い看板に「中国料理 中華楼 香港飲茶」とあり、入り口周囲はメニュー写真でびっしりと埋まっている。さらに2階の壁には、えび餃子の写真とキャッチフレーズを書いた看板。建物全体を看板にしてしまったような、なんともにぎやかな店頭だ。看板に「香港飲茶」とあるように、この店で味わえるのは、本場香港で修業した店主が作る本格香港料理。「塩分を控えるなど、日本人好みにアレンジしているところもありますが、基本的には香港の味を提供しています」と店主は話す。
日々のランチや夕食なら格安な定食がおすすめ
店頭の看板からも想像できるが、メニューブックに掲載される料理は100種類以上。数が多いので迷ってしまいそうだが、ジャンルや食材ごとに分かれ、写真付きなのでオーダーしやすい。特に、定食やセットメニューが充実しているので、割安でボリューミーな料理を味わえるのがうれしい。ランチで利用するなら「本日のおすすめ定食」に注目しよう。五目そば、担々麺、チャーシュー麺、パーコー麺、水餃子などが、それぞれ半チャーハンと漬物、デザート付きで770円。麺料理に使用される麺は中細でゆるい縮れがあり、スープとの絡みがよい。
ちょっとグレードアップするなら「お得な定食セット」というのもある。海老チリソース、ホイコーロー、牛肉と玉ねぎ炒め、マーボー豆腐、ニラレバ炒めなどの料理が、五目チャーハン、漬物、スープ、杏仁豆腐付きで990円。
隠れた逸品! 大きいサイズで食べごたえのあるえび餃子
蒲田といえば羽根付き焼き餃子が有名だが、この店のえび焼餃子5個440円も秀逸の出来といえる。肩ロース肉を自家で挽き肉にして、キャベツ、ニラ、エビとともに餡を作り、自家製の皮に包む。下面をパリッと焼いた餃子は、皮はもちっとした食感で、大きく食べごたえがある。おみやげに持ち帰る客も多いというのも納得だ。
店は1階がテーブル席、2階が円卓と座敷で62名収容の宴会席。一人9品2200円からのコース料理があり、飲み放題のプランもあるのでグループでの利用も多い。この使い勝手のよさと格安の価格、そして豊富なメニュー。一度利用したら、ついついリピートしてしまう、そんな店なのだ。
取材・文・撮影=塙 広明