2015年にカフェ&バー「GLEEFL CAFE」としてスタート
柏駅東口の旧水戸街道と郵便局通りの間にある、通称“裏カシ”と呼ばれている一角がある。古着屋やセレクトショップ、雑貨店がひしめく場所に『GLEEFUL COFFEE』がある。
2015年に古着とカフェバー「GLEEFUL CAFE」としてオープンした。店長の佐々木彩友美さんは「ランチが食べられるカフェバーだったんです」と当時を振り返る。
もともとオーナーは、幅広い業態よりも、専門性のある店にしたいという思いを抱いていたという。そこで2022年3月、コーヒーを軸にした現在のスタイルへとリニューアル。
コーヒーは蔵前の『LEAVES COFFEE』の豆を扱い、2025年からは自家焙煎にも挑戦。コーヒーに合う焼き菓子は、逗子の『プールサイドコーヒー』で基礎を学び、パウンドケーキやマフィンなど独自のレシピでラインアップを充実させていった。
店内はアメリカ・東海岸のアンティークで揃えられ、琥珀色の光に包まれている。古着屋出身のオーナーが集めたインダストリアルな什器は、武骨さの中にどこか品があり、コーヒーの香りとも自然になじむ。
棚に並ぶカトラリーやカップはもちろん、天井から下がるランプやテーブル、イスまでもが販売品。「すべて購入できます」と佐々木さんは話す。
ショーケースには、旬の果物を使ったグルテンフリーの焼き菓子が常時20種前後ある
ショーケースに並ぶのは、パウンドケーキやマフィン、ロールケーキなど約20種類の焼き菓子。特徴は、ホットドッグなど一部を除き、焼き菓子がすべてグルテンフリーであることだ。
素材にはできるだけ旬の国産フルーツを選び、季節によってラインアップもがらりと変わる。レモンや柑橘が多い冬、ブルーベリーが登場する夏など、訪れるたびに焼き菓子を通して“季節のおいしい果物”に出合える。
焼き菓子は、米粉ならではの保水力にアーモンドプードルを合わせ、しっとりとした食感に仕上げているという。「お客さまから『本当にグルテンフリーなの?』と驚かれることもあります」と佐々木さん。
差し入れにも喜ばれるが、冷蔵保存で1週間ほど日持ちし冷凍も可能。おいしいものを少しずつ持ち帰り、楽しむ人も多いらしい。
ピスタチオのシューと、ブラジルのハンドドリップコーヒーでひと息
筆者は、ずらりと並んだ焼き菓子を目の前にガマンできず、ピスタチオのクリームパフ490円をオーダーした。
シューは表面がゴツゴツと香ばしく焼けていて、割る前から“ザクッ”とした歯ざわりが想像できる。
「焼き菓子とコーヒーのペアリングをおすすめしているんですよ」という、佐々木さんのおすすめで選んだのはハンドドリップで淹れるブラジル600円だ。
ずっしりとしたクリームパフにガブリとかぶりつくと、ザクザクとしたクッキーのような生地からクリームがあふれ出てきた。ピスタチオの香ばしさとコクのある生クリームは、甘さは控えめながら、ナッツの香りがしっかり残る。
そこへ、『LEAVES COFFEE』の浅煎りのブラジルがじんわりと広がる。やわらかな酸味が、ピスタチオのコクとミルクの甘みを引き締め、ナッツの香ばしさが余韻に重なる。重たくなりがちなクリームパフを、軽やかにしてくれる一杯だ。口当たりはやわらかく、ナッツの風味が重なり合って互いを引き立てている。
どちらも素朴な味わいながら、ここでしか味わえない魅力がある。近所に住む常連客も多いが、電車を乗り継ぎ、わざわざここまで焼き菓子を買いに来る人がいるという佐々木さんの話にも納得だ。
来月はショーケースにどんな焼き菓子が並んでいるのか気になる。これからは定期パトロールが習慣になりそうだ。
取材・文・撮影=パンチ広沢







