問題!
中央に描かれている駅は、何駅でしょうか?
ヒント①
道路の名前をちょっぴり教えます。
ヒント②
一部の寺院と施設の名前も追加!
正解は……高輪ゲートウェイ駅
山手線のなかで一番年下の新入りくん、高輪ゲートウェイ駅。2020年に開業し、2026年には駅前に“未来型都市”なる「TAKANAWA GATEWAY CITY」のグランドオープンを控えている。
まずチェックすべきは、駅と線路の向き。山手線は南北に細長くつぶれた円を描いているので、同じような向きの駅が多い(むしろ東西に線路が延びている場所はほぼない)が、大塚駅~鶯谷駅間などある程度は選択肢から外すことができる。
地図中央下部に見切れているのは、東海道新幹線の品川駅の北端。線路のラインは左が在来線で右が新幹線だが、この2本の幅の広さで察しがついた方もいたかもしれない。また、地下鉄泉岳寺駅との絶妙な距離感も、よく乗り換えをしている人ならピンと来ただろう。高輪ゲートウェイシティの周り(厳密には下)をコの字に走る道路もかなり特徴的だ。
地図模様の大きな特徴は、直線が目立つ東側に対して西側は曲がりくねった細い道ばかりでドンツキも多いところ。これは、地形や土地自体の成り立ちがきれいに表れている。
駅東側は東京湾だった埋め立て地で、水色の部分は運河。その脇に芝浦水処理センターがある。「TAKANAWA GATEWAY CITY」の開発中に高輪築堤の遺構が発見されて話題になったが、地形図を重ねてみると当時の線路が海(浅瀬)を通っていたことがよくわかる。一方駅の西側は、武蔵野台地の東端で丘陵地の高輪。起伏の多い入り組んだ地形で、それがそのまま道の形にも見て取れるというわけ。
地図の文字を外して模様だけを眺めることで、地形や歴史が浮かび上がってくることもある。高輪ゲートウェイ駅周辺はまさにそんな場所だよね!
文・地図制作=中村こより






