181215yuzawa_1036
profile:湯沢祐介(ゆざわ ゆうすけ)
1980年東京都生まれ。
月に500匹以上のペット撮影を手がける。
七色の声を使い分けてわんちゃんの気を引き、猫じゃらしで猫を操りながら撮影するペトグラファー。
その巧みな猫じゃらしさばきから「猫じゃらしの魔術師」の異名を持つ。
写真教室講師、原稿執筆、テレビ出演、レンタルフォト撮影など多岐にわたる活動をしている。著書多数。

その① キャッチライトを入れよう

さて目にピントを合わせる癖がついたらペットの目を活き活きさせて撮影して見ましょう。ペットが喜んでいる時は自然と目は輝いていますが、撮影の時のちょっとした工夫で活き活きとした目を表現する事が出来るんです。

こちらの写真のワンコの目にご注目。

キラキラとして吸い込まれてしまいそうですよね。このワンコの可愛さをより引き立てているのは目の中の光=キャッチライトです。ほとんどが黒目であるワンコはこのキャッチライトが入っていないとどこか悲しげなように見えてしまいます。

同じ写真でもキャッチライトを塗りつぶしてしまうと……

なんだか生気がないように見えますよね。ホラーっぽく見えないこともないです。この小さな光の粒が入っているだけで可愛さが増し表情が活き活きとしているように見えるのです。

その② キャッチライトを入れるコツ

外で撮るときには太陽に光が目に入って自然とキャッチライトが入りやすいです。

太陽の向きによって入りづらい時などはレフ板を使って光を反射させます。プロじゃないんだからそんなモノ持ってないよ、という方はレフ板代わりに白い厚紙を使って光を反射させると良いでしょう。お家の中で撮る時は光の差し込む窓際などで光を反射させるように厚紙を向けて撮影して見てください。またワンコを白いラグやカーペットの上で撮るのもオススメです。

キャッチライトを入れて、キラキラで活き活きした目のペット写真を目指してください。

その③ 黒目の大きさを見極めろ!

猫は黒目の大きさが変化します。

明るい場所では黒目が細く、暗い場所では黒目が大きくなります。どちらも可愛いですが、人間がカラーコンタクトで黒目を大きくするのと同じで一般的には黒目が大きくクリクリしている方がかわいく見えますよね。猫ちゃんを撮る時はこの大きな黒目写真を目指してみましょう。

黒目を大きくするには暗い場所で撮らないといけないのですが、写真を撮る事を考えると出来るだけ明るい場所が好ましいです。この矛盾を解決するために部分的に暗くしてみましょう。前回怖がりな猫を撮るコツでお話ししたように毛布などを被せて撮ると猫のいる部分は暗くなります。こうするだけでちょっとだけ黒目を大きく見せる事ができるのです。キャットタワーの部屋の中に入っている所なんかも黒目が大きくなるので狙い目です。

また知らない人が意外と多いのが猫は興奮すると黒目が大きくなるという事。猫じゃらしを狙っている猫は明るい場所でも黒目が大きくなります。

 

下の2枚の写真をご覧ください。

こちらの2枚は同じ子を同じ場所で撮ったものです。

黒目の大きさの違いは一目瞭然ですよね。上の写真は猫じゃらしを使って撮ったもの。猫じゃらしを見つけて興味を示した瞬間です。獲物を見つけて黒目が大きくなりました。

 

このように明るさだけでなく、猫じゃらしを使っても黒目を大きくする事が可能なので、自分のやりやすい方法でまん丸黒目の可愛い猫写真に挑戦してください。

黒目が大きくなる事でキャッチライトも目立ちやすくなります。
黒目が大きくなる事でキャッチライトも目立ちやすくなります。

今回は目に焦点を当てたお話でしたが、どんな目に写っても我が子の写真はどれも可愛いはず。変に狙いすぎず愛情を持って撮影を楽しんでくださいね。

文・写真=湯沢祐介

コロナウイルスの影響がいまだに続いている中、それぞれがお家での楽しみ方を見つけています。ペットの写真を撮ってSNSにアップして楽しんでいる方がいる一方で、撮りたいけど上手くいかない、カメラは難しくてわからないと言う方もいるはず。ここではそんなカメラ初心者さんやスマホしか使った事がないといった方達がワンランク上のペット写真を撮れるようにちょっとしたコツをお話しします。
愛しいペットを撮るときのお悩みで多いのがカメラを見てくれない事。せっかく撮ったのにどの写真もそっぽ向いていると悲しいですよね。そこで今回は思い通りにカメラ目線を撮るためのコツをお話しします。
自由気ままな猫は見ているだけで癒されますよね。猫たちの自然な姿を納めた写真を撮るのも見るのも大好きな人は多いはず。かくいう私もその一人です。さて外に出す事ができない猫ちゃんの撮影は必然的にお家の中になります。おうちの中でだらしない格好をして寝ている猫写真などを見たときにはニヤニヤが止まりません。そんな猫たちのありのままの姿も最高ですが、今回は猫じゃらしを使ったちょっと変わった猫撮影のテクニックをご紹介します。 
緊急事態宣言が解除され徐々に外に出る機会が増えてきましたね。とはいえまだ積極的に外出しないという方も多いはず。そこで今回は屋内でも屋外でも重要なぼかしのコツをお話しします。ペット写真上級者と初心者のパッと見の違いは、ぼかしているかいないか。見る人にかわいいと思ってもらえるペット写真を撮るにはふんわりとぼかすことが大事です。なぜならふんわりぼけた写真は柔らかく優しい印象を与え、ペットの可愛さを引き立ててくれるからです。また家の中では余計な物が入り込んでしまう可能性もあります。せっかく可愛く撮れたけど生活感丸出しの写真だからSNSにアップするのを躊躇してしまうなんて事も。そんな時はふわっとぼかして誤魔化してしまいましょう。ぼかすコツは大きく分けて3つあります。 
外で元気に走り回る愛犬や、おうちの中で無邪気に遊ぶ愛猫を撮りたい。だけど動いているペットの写真を撮るのは難しいと諦めていませんか?ちょっとしたコツで諦めていた動き写真も思っていたよりも上手に撮ることができるんです。そこで今回はペットの動きのある写真の撮り方をお話しします。動く被写体をきれいに撮るポイントは以下の3つです。1.シャッタ速度優先モードで撮る。2.追尾AFにする。3.連写で撮る。それでは順に見て行きましょう。
これまでにペット撮影のコツをお話ししてきましたが「そもそもうちの子はカメラを怖がって全然撮らせてくれない」とか「元気すぎてうまく撮れない」なんて方もいると思います。そこで今回は思い通りに撮らせてくれないペットを撮影に慣れさせるコツをお話ししたいと思います。落ち着きがなく元気が良すぎる子や、臆病な子を撮るときには無理をせず、まず落ち着く環境を作ってあげましょう。これをせずに無理をするとカメラ嫌いになり、カメラを見ただけで逃げ出したり、わざとそっぽを向いたりします。ペットの習性やその子の性格に合わせてゆっくり撮影になれさせましょう。