湯上がりにこだわりのクラフトビールを味わおう

醸造所はスケルトンの扉で仕切られており、店内から見えるずらっと並んだタンクが壮観。
醸造所はスケルトンの扉で仕切られており、店内から見えるずらっと並んだタンクが壮観。

コンセプトは「湯上がりの最高のひとときを醸造」。近辺の銭湯帰りに、風呂上がりのビールを楽しめる場として立ち上げた。用意するクラフトビールは3種類。特におすすめなのがヴァイツェン「FOREST」だ。風呂上がりの体に負担の少ないよう低めに設定したアルコール度数は3.7(サウナ)%と、遊び心満点。醸造過程でも、サウナで使用する白樺の枝葉であるヴィヒタを投入し、森林浴を感じさせる木々の香りを演出している。まさに風呂・サウナ後にぴったりな仕上がりだ。そのほか、ペールエール「SUNRISE」やIPA「SHOWER」と、異なる味わいのビールが揃い、飲み比べができるのも楽しい。今後は季節のフレーバーのビールなど、種類も増やしていく方針だという。

左から「SUNRISE」「SHOWER」「FOREST」。「FOREST」は風呂上がりにぴったりの爽やかな飲み口。
左から「SUNRISE」「SHOWER」「FOREST」。「FOREST」は風呂上がりにぴったりの爽やかな飲み口。

オーナーの新保卓也さんは、「人の流れを作れる場にしたい」と話す。スカイツリー近辺がにぎわいを見せる反面、押上・錦糸町の地元の商店にはなかなか足が向かない人が多いという。「銭湯帰りの一杯にはもちろん、近辺の飲食店や商店に足を運ぶきっかけにもなれば」。銭湯だけでなく、昔から続く地元の商店を守りたいという強い思いがある。

店舗の設計デザインは表参道の「コーヒーマメヤ(KOFFEE MAMEYA)」などを手がけた林洋介氏が担当。木の温もりを感じる、落ち着いた空間。
店舗の設計デザインは表参道の「コーヒーマメヤ(KOFFEE MAMEYA)」などを手がけた林洋介氏が担当。木の温もりを感じる、落ち着いた空間。

店内にはDJブースも備える。一人でゆっくりしてもよし、他のお客さんと会話を楽しむのもよし。心地良い音楽を聴きながら、大迫力のタンクを眺め、こだわりの詰まったクラフトビールを味わおう。

住所:東京都墨田区業平4-11-3/営業時間:18:00~22:00(土・日は15:00~)/定休日:月・火・水/アクセス:地下鉄半蔵門線・浅草線押上駅から徒歩2分

取材・文・撮影=近藤かおり(『散歩の達人』編集部)
『散歩の達人』2024年2月号より