『インド宮廷料理 Mashal マシャール』ランチなら気軽に本格インド料理が楽しめる
JR京浜東北線の大森駅からアトレを抜け、歩いて2分のところにある「LUZ大森」3階に、『インド宮廷料理 Mashal マシャール』は位置している。ガラス張りで店内の様子は、外からもよくうかがえる。
「宮廷料理」と聞くと、高級すぎて敷居が高いようにも感じてしまうが、とても入りやすい雰囲気だ。
インドらしいインテリアに心がおどる。ブラウンの内装や椅子にグリーンのテーブルクロス、インドの雰囲気を醸し出すシャンデリアやペンダントライトがおしゃれだ。
店に入ると目に飛び込んでくるのが大きなカウンターだ。調理はすべて奥の厨房でおこなわれているが、ランチタイムのみ、カウンター内の保温器に数種類のカレーが置かれており、注文が入るとシェフが盛り付けを始める。
店内は、ゆったりとしたスペースがとられていて、どの席でも落ち着ける。ランチタイムは11時オープンだが、この日は開店とともに数組のお客さんが入店。その後もひっきりなしにお客さんが訪れる。女性同士のグループはもちろん、近所のビジネスパーソンだろうか、男性や女性の一人客も多い。
奥のパーティールームは、10名以上で貸し切りができるとのこと。職場や友人との集まりに活用できそうだ。
多彩な組み合わせができるムグライ料理のランチセットが魅力
『インド宮廷料理 Mashal マシャール』はムグライ料理を専門に提供していると語るアリさん。メニューは、北インドムガル帝国時代の宮廷料理からのレシピが、フセインシェフによって継承されているとのこと。
当時はどのようにしてお肉を柔らかくするのかなど、王族たちを喜ばせるためのメニューが競ってつくられたそうだ。アリさん曰く、さまざまな料理の融合によって完成されたムグライ料理は、高級なスパイスとともに、ドライフルーツやナッツ、生クリームなどをふんだんにとりいれ、リッチでコクがある味わいが魅力らしい。
今回注文したのは、一番人気が高いとのことで、お好みのカレーを2つ選べるランチのBセットに決めた。インド料理がワンプレートで楽しめる。
カレー2種
チキンティッカ
シークカバーブ
ナーン(プラス料金で数種類から選べる)
スープ(この日はチキンクリアスープ)
サラダ(トマトやマヨネーズを使ったオリジナルドレッシング)
玉ねぎのアチャール
パーパド(豆のおせんべい)
ミニデザート(この日はインドのタピオカ風と小麦麺の黒糖風味)
ナーンかライスも選べるが、迷わずナーンに決定。料金をプラスするとナーンの種類も選べるので、その日の気分にあわせて選びたいものだ。ビリヤニランチも魅力的だが、やはりナーンが食べたいのである。そしてラッシー(+200円)も注文。
カレーは8種類から選べる。真っ先に選んだカレーのひとつ目は、パーラクパニール。青菜(ほうれん草)と特性パニール(インドチーズ)のカレーだ。グリーンのカレーに、白いチーズとフレッシュトマトの赤がきれいに盛り付けられており、映える。
味はもちろんおいしいし、体にもよさそう。
バターチキンカレーと悩んだものの、2つ目のカレーは、スパイシーチキンカレーに決めた。
辛さが引き立つ、刺激的でコク深い味わいがたまらない。チキンがほろほろに煮込まれている。
きれいに盛り付けられたカレー以外のメニューも絶品
お店のこだわりは、専属のシェフによるタンドール釜での調理とのこと。シークカバーブやチキンティッカは、タンドール釜で焼き上げられたことにより、驚くほどふっくらと仕上がっている。ランチでこのような料理を提供しているのは、他にはないのでは……とアリさんはいう。
ランチタイムは、本格派のインド料理がお手ごろ価格で味わえる。ランチセットは4種類。どのセットも、お好みのカレーやナーン、ライスが選べる。選び方によって、その日の気分にあわせた自分好みのランチがいただけるのがいい。
そして、イベントや料理レッスンにも力を入れている。イベントに参加したり、シェフ秘伝のレシピや、ときにはシェフの奥さまからインドの家庭料理を学んだり、とさまざまな形でインド料理が楽しめるレストランだ。
ディナータイムには、壺焼きのビリヤーニーもおすすめだそう。素焼きの壺の中にビリヤーニーを入れ、ナーンでフタをしてオーブンで蒸す、見た目もかわいらしい料理である。蒸すことにより、ご飯やお肉の柔らかさがふっくらとなり、そこへ壺の香りも加わりおいしいビリヤーニーが完成するのだ。
次回はぜひ、イベントに参加したり、ディナータイムに壺焼きのビリヤーニーをいただいたりしてみよう。
取材・文・撮影=ほし ななこ