いろいろな味が楽しめる日替わりランチプレートがお得!
JR総武線・都営地下鉄 浅草橋駅から、徒歩6分ほどのところにある『パタティ パタタ』。清洲橋通りの、神田和泉町交差点近くのスーパー「ライフ」正面に位置している。20年以上もの間、この地で営業を続けている気軽に楽しめるフレンチビストロだ。
『パタティ パタタ』のランチメニューは、5種類から選べる。
- 日替わり魚・肉料理付きプレート:1300円
- 日替わりサラダプレート:1200円
- 日替わりリゾットプレート:1100円
- ステーキプレート:2200円
- ランチコース:2500円 (いずれも税込み価格)
すべてのランチメニューにバゲットとカフェが付き、カフェはコーヒーか紅茶を選べる。
忙しいランチタイムもワンプレートでさくっと楽しめる
どのメニューにもひかれるが、今回は日替わり魚・肉料理付きプレート1300円に決めた。この値段でボリュームは満点、魚も肉も楽しめるお得感満載のプレート。少しずついろいろな料理が味わえるなんて、胸がおどる。
バケットはおかわり自由。この日のバケットは、本場フランスから取り寄せたものらしい。
魚料理はカサゴのポワレ・ブーリードソース。これぞプロヴァンス料理! ともいえる一品だ。
皮目がカリッと焼き上げられたカサゴに、ブーリードソースがかけられている。今日のソースは、エビからエキスをとって調理されているとのこと。そのため互いに味を引き立てあい、魚介同士のマリアージュが楽しめる。そこへ香草がアクセントをきかせており、バゲットにソースをひたさずはいられない。
本場プロヴァンスで腕を磨いたオーナーが経営する店舗であり、プロヴァンス仕込みの料理がきれいに盛り付けられている。
ソースには、アーリゴと呼ばれる自家製の野菜ブイヨンが使用されており、どのメニューもヘルシーだ。
プロヴァンスはイタリアにほど近いためか、イタリアテイストもミックスされた感があるラザニアは、トマトソースとチーズだけでシンプルに仕上げられている。トマトの味わいが濃く、ラザニアがとろっとやわらかくておいしい。
そして、今日の肉料理は若鶏ときのこのクリーム煮込み。皮目だけに焼き目をつけた鶏むね肉が、きのこや野菜たっぷりのクリームでふっくらと煮込まれている。マッシュポテトはオリーブオイルでコクとうまみを出しているらしい。
このランチプレートは、肉や魚だけでなく、野菜がふんだんに使われているのもうれしいポイントである。サラダの根菜は、茹でるのではなく、スチームして野菜のうまみをぎゅっと閉じ込めているらしい。かぶ、れんこん、アスパラ、ラディッシュ、さやえんどう、カリフラワー、人参などの野菜は蒸してサラダにあしらわれている。リーフレタスやきゅうりなどのフレッシュな野菜とのバランスが絶妙である。
赤ワインビネガーとマスタードをメインとする、手作りドレッシングとマッチしている。イチジクのトッピングで華やかさも倍増だ。
シェフがこっそり教えてくれた。裏メニューで、リゾットも、肉・魚プレートに追加してもらえるらしい。どうせならリゾットも味わいたい人は、思い切ってシェフに聞いてみるといいだろう。
リゾットをプラスしてもらうと、1600円(税込)となる。
筆者も「リゾットだって! 食べないわけにはいかない!」と思い、追加で頼んでみた。この日のリゾットは、牛ロース肉とナスのボロネーズリゾット。食べごたえのあるボロネーズで、満足感がたっぷりのリゾットだった。
一歩店内に足を踏み入れれば、プロヴァンスの気分にひたれる
店内は、フレンチといっても堅苦しくはなく、カジュアルな雰囲気で気軽に食事が楽しめる。入ってすぐの中央エリア、ボックス席が並ぶ開放的なメインエリア、地下室、中2階と、大きく分けて4つのエリアにわかれている。
地下の客席は、パーティーや大人数での会食など、個室としての利用にもよさそうだ。そして、中2階の客席があり、階下の様子が窺えたり、厨房が近かったりと、わくわくする空間となっている。どの席に座るかで、まったく違う気分にひたれそうだ。
「Patati-Patata(パタティ パタタ)」とは、フランス語で長いおしゃべりを意味するらしい。ペチャクチャやピーチクパーチク、ワイワイとおしゃべりする様子をあらわしている。夜にはお酒も楽しめるのだそう。
『パタティ パタタ』はそんなふうに、ずっとおしゃべりをしたくなる空間がつくられていた。
取材・文・撮影=ほし ななこ