韓国で大流行！ ヨーロピアンスタイルの韓国カフェ
『CAFE SECRET WINDOW』は、新大久保駅前の大久保通りを6分ほど歩いた場所にある。通り沿いの大久保交番を過ぎたところで一本路地に入ると、周りは住宅地。2022年6月のオープン以来、駅から離れたこの店を目指して足を運ぶ人が後を絶たない。
クリームイエローに塗られた壁に、大きなガラス窓が2つ。気になって中を覗こうとしても、昼間は光の反射で見えにくい。店名は、映画にもなったスティーヴン・キングの小説『SECRET WINDOW』からひらめいて、「外から見るだけではわからない、入ってこないとわからないよっていう、秘密の窓のような意味をこめてつけました」とオーナー。確かに、何もない路地にお店が現れた瞬間、そして中に一歩入ると、異国に来たような雰囲気に驚いてしまう。
インテリアは、イギリスやフランスなどから取り寄せたものがセンス良く並んでいる。韓国で流行しているヨーロピアンスタイルだ。「ヨーロッパにあるようなカフェがコンセプトです。雑貨はオープン以来ちょっとずつ揃えています」。この素敵な空間は、少しずつ変化しながら、いつ来ても新しい驚きがある。
焼き立てのふわふわパンケーキが口の中でとろける♪
メニューを見るとデザートカフェだけあって、その種類の豊富さにどれにしようか悩んでしまう。バナナプリン、スコーン、ブラウニー、ストロベリーパイ……。それがどれも手作りだ。
「この店を出す前に、いろんなお店でデザートづくりを学んで、その経験を生かして自分なりのデザートを作り上げています。手間隙かけたおいしいデザートを、みなさんに食べてほしいですね」。
食べる人が自由に選んでいいんですよと渡されたメニューから、インスピレーションでパンケーキをお願いしてみた。
テーブルに運ばれた瞬間、「かわいい！」と声に出てしまうほど。とろりとクリームがかかったパンケーキの周りには、ストロベリーとブルーベリーがコロンと盛り付けられている。早速、パンケーキにナイフを入れると、やわらかな食感がナイフを持つ手に伝わってくる。生地から作り立てのパンケーキは、じっくり焼きあげることでふわっふわの食感。
たっぷりクリームをのせて、パクリと一口。シュワッと消えてしまいそうなやわらかさ！ ふわふわの生地とクリームのやさしい甘さ、ベリーの酸味であっという間に一皿ペロリと完食。もう一皿、数量限定で売り切れ必至の食事系ベーコン&エッグのパンケーキも追加したかったが、つぎの楽しみにしよう。
ドリンクも自家製のものをと、レモネードをオーダー。鮮やかなバイオレットカラーのレモネードに浮かぶドライレモン。夏の暑さを忘れさせる冷たく爽やかな味わい。グラスを見つめていると、心も爽やかになるから不思議だ。
スコーンやパイ。豊富なデザートは季節限定も見逃せない
もっといろんな種類を食べたい！ という人には、大きなプレートに盛り合わせもあり。パンケーキにバナナプリンを合わせたり、キャラメルプリンにスコーン、ストロベリーパイにプリンを添えてとか、組み合わせは自由自在。キッチン前にスコーンやパイなどデザートが並んでいるから、席に座る前にチェックしてみて。
スコーンやパンケーキとコーヒーのお得なセットメニューもある。「コーヒーは韓国の文化です。毎日2杯、3杯は必ず飲みます。韓国のコーヒーは酸味が少なく飲みやすいんです。豆も風味のバランスが良いものを厳選して使ってます」。
限定メニューもあって、季節ごとに楽しめる。パンケーキやスコーンなど定番デザートを全制覇しても、次々と気になるメニューが登場するのだ。常連客が足しげく通いたくなる気持ちがよくわかる。
お店には海外から訪れる人も多いそう。「韓国人のお客さまも多いし、アメリカ、ブラジル、デンマーク、ドイツなど、いろんな国からインスタなどを見て来てくれます」。海外からのお客さまでいっぱいになって、まるで異国のカフェにいるような雰囲気になることもあるそう。
「遠く北海道から修学旅行で東京に来た学生さんが寄ってくれたり、そういうのがうれしい。新大久保に来たら、必ず行かなきゃいけない店にしたいですね」。
おいしいデザートはもちろん、居心地のよい店の雰囲気が『CAFE SECRET WINDOW』の最大の魅力だろう。カフェタイムだけでなく、夜のバー（予約制）もまた違った雰囲気で、見た目もかわいいサワーやワインなども楽しめる。
ぜひ、秘密のドアを開けて、一歩足を踏み入れてみて。目の前に広がる素敵な空間とおいしいデザートが待っている。
（PANCAKEは 20:00LO）／定休日：無／アクセス：JR山手線新大久駅から徒歩6分
構成＝アート・サプライ 取材・文・撮影＝大熊美智代
