豊洲直送の新鮮魚介と豊富な日本酒
店主の佐藤氏は長らく飲食業に携わっており、その目利きで毎日豊洲に赴いて魚介や野菜を仕入れている。今回は豊洲直送地鮮魚の五種盛り合わせ小1720円と厳選露地野菜のバーニャカウダー5種類小870円を注文した。
五種盛りはカマスやマグロ、カツオなど、豊洲直送の新鮮な味がたまらない。亀戸のとある酒店でしか購入できないという日本酒亀井戸720円と共にいただいたのだが、辛口の日本酒との相性が抜群で箸が止まらなくなる。
日本酒のメニューも豊富で、気分や食事に合わせて選ぶことができる。メニューに載っていない日本酒も取り揃えており、なかなか手に入らない珍しいものにも出合えるかもしれないので、気軽に尋ねてみよう。
チューハイ系にも力を入れていて、とくに愛媛の松山から仕入れたレモンを皮ごと絞った農園レモンサワー580円は大人気メニューだ。レモンを丸かじりしたようなインパクトが体を突き抜ける。
野菜ソムリエが厳選する「感動」の野菜
「感動してもらいたい。今まで食べたことのないようなものを味わってほしい」
そう語る店主佐藤氏が自信をもって勧めるのが厳選露地野菜のバーニャカウダー870円だ。野菜ソムリエの資格を持つ店主の選ぶ新鮮で質のいい野菜に、自家製のバーニャカウダーソースが添えられる。バーニャカウダーソースは、みそが使われており、他の和風メニューとの相性もいい。
今回の野菜は赤茄子、アイスプラント、ヤーコン、鈴かぼちゃ、紅しぐれ大根。
何もつけずに一口かじってみると、そのおいしさに衝撃が走る。野菜が苦手な人は、その苦みやエグ味などが受け付けないのだろうと思うが、これらの野菜すべてにそのような雑味が一切ない。今までに味わったことがないほどの、野菜とは思えないようなさわやかさとジューシーさがある。まるで甘みを抑えたフルーツのようで、そのままでも完食できそうだ。
自家製のバーニャカウダーソースと共にいただくと、濃厚な味わいにみその風味が微かに香ってよりいっそう箸がすすむ。その塩気は日本酒とも相性がいい。
感動をもらえる和風居酒屋『食彩たつ』
「30年の経験を活かして、いい食材を仕入れて提供したい」という佐藤氏の料理は、どれも未体験の驚きに溢れている。落ち着いた温かい雰囲気のなかで、ぜひこの感動を味わっていただきたい。
取材・文・撮影＝かつの こゆき
