カレー専門店が編み出した新メニュー

間接照明のやわらかな光りが店内を照らし、ウッディな内装で温かな雰囲気だ。
間接照明のやわらかな光りが店内を照らし、ウッディな内装で温かな雰囲気だ。

店内はカウンター6席とテーブル席4卓というコンパクトな造り。カレー屋という印象はなく、カフェ風でおしゃれなのも特徴的だ。

この店は、吉祥寺でタイ料理店の『ペパーミントカフェ』、上石神井の『中華ソバ 燜tana 』などを営んでいる𠮷田真之さんが展開する店の一つ。2007年にオープンした当初はカレーのみを提供していたが、吉田さんが「いつか麺の店を営業してみたかった」と2018年にリニューアルし、つけ麺や混ぜそばを出すようになった。

この店を任されるスタッフの武藤さん(左)と松岡さん(右)。
この店を任されるスタッフの武藤さん(左)と松岡さん(右)。

小麦粉不使用のオリジナルドライカレー

玉ネギや挽き肉をじっくり炒めることで、旨みが凝縮したドライカレーができあがる。
玉ネギや挽き肉をじっくり炒めることで、旨みが凝縮したドライカレーができあがる。

自慢のドライカレーは、吉田さんが研究を重ねて作りあげたオリジナル。じっくりと飴色になるまで炒めた玉ネギと牛と豚の合い挽き肉を合わせ、10種類のスパイスを組み合わせて完成させる。

つけ麺のスープは、小麦粉を使わないカレールーと和風出汁を合わせたもので、ピリッと刺激を感じるスパイスと魚介風味のバランスがとれた味となっている。

合わせる麺は三河屋製麺の特注麺で、ややストレートの太麺。これがドライカレーとしっかり絡む最適な太さなのだ。

つけ麺に合わせるローストポークも自家製で、低温調理だから口溶けがよくやわらかい。
つけ麺に合わせるローストポークも自家製で、低温調理だから口溶けがよくやわらかい。

辛さのレベルはどこまで挑戦する?ボリューミーなカレーまぜそば

麺の量は茹で上げで約350g。太麺なのでガツンとお腹にたまる一皿だ。
麺の量は茹で上げで約350g。太麺なのでガツンとお腹にたまる一皿だ。

注文したのは、おすすめのモンタナカリー混ぜそば1000円。台湾まぜそばをヒントにして作ったというもので、麺の上に卵の黄身、ドライカレー、ネギやパクチー、メンマ、魚粉などをトッピングしている。

辛さは味の深みが増すレベル1から、過激な辛さのレベル7まであり、好みの辛さを選べるようになっている。

太麺は醬油ダレや油などでしっかり味付けされており、これをトッピングとしっかり混ぜ合わせて味わうのだが、弾力のある太麺は重量感がある。

具が見えなくなるまでしっかり混ぜ合わせて味わってみると、ドライカレーのスパイシーさは感じるが、卵の黄身も合わさって全体的に甘くやさしい味だ。時折、パクチーの独特の風味が口の中に広がり、食べ進めるほど各トッピングの味が感じられ変化がある。

ずっしり具材が絡まった太麺は、硬めながら、噛むとモッチリとおいしい。
ずっしり具材が絡まった太麺は、硬めながら、噛むとモッチリとおいしい。

卓上にあるナンプラーや酢を投入すると、一気にアジアンテイストの麺へと変わるので、ぜひ試してほしい。

今度は出汁の旨みとスパイスが融合した、カリー南蛮つけそば1050円や、ご飯でシンプルに味わうモンタナドライカリー1100円もあるので、まぜそばで味わうドライカリーとの味の違いを食べ比べてみよう。

こちらも人気のカリー南蛮つけそば。とろけるほどやわらかな自家製ローストポークがアクセントに。写真/MONTANA
こちらも人気のカリー南蛮つけそば。とろけるほどやわらかな自家製ローストポークがアクセントに。写真/MONTANA
住所:東京都武蔵野市吉祥寺本町2-10-2/営業時間:11:30〜15:00・17:00〜20:00(なくなり次第終了)/定休日:無/アクセス:JR中央線・京王井の頭線吉祥寺駅から徒歩5分

取材・文・撮影=千葉香苗、構成=アド・グリーン