汗かく辛味、本格派の刀削麺
『老百姓』の店頭で気になったのが“西安”の文字。店長の張 玉涛(ちょう ぎょくと)さんに聞くと「この店の人気メニューの刀削麺が西安の料理です」と話してくれた。刀削麺は、板にのせた麺の塊を専用の刃物で削るように鍋に入れて茹でる麺料理。麺の塊は張さんが毎日作っているという。また「ほかの料理は中国の東北料理が中心です。香辛料を多く使ったり、濃いめの味付けなので、日本人向けに少しアレンジしています」と教えてくれた。
『老百姓』では、ニラレバーやキクラゲ豚肉玉子炒めなど、週替わりのランチメニューが650円~とリーズナブルに揃う。その中で唯一固定になっているのが、坦々刀削麺 or マーラー刀削麺と、半炒飯のセット750円でもちろん一番人気だ。今回はマーラー刀削麺をチョイスして半炒飯セットを注文。
山椒や唐辛子など、中国から取り寄せた調味料を使った真っ赤なスープは激辛を感じさせるが、ピリッとしたほどよい辛さで、だんだんと汗をかいてくる。刀削麺はモッチリとしてツルツルとし、中華麺とは異なる味わいが新しい。中央にのる特製の肉味噌は、挽き肉に豆板醤をはじめとした調味料を加えて炒めたピリ辛の味わい。スープと混ぜれば、グッと深みが増してさらにおいしく味わえる。セットの半炒飯はパラパラとしてふっくらとし、調味料控えめ優しい味わいになっている。しかし、マーラー刀削麺がしっかりとした味わいなので、2つの組み合わせは最強だ。
大満足のセットメニュー
『老百姓』はセットメニューが充実している。ラーメンとセットで注文可能な、マーボー丼セット700円や中華丼セット800円などは、さらに100円をプラスすれば、ラーメンを担々麺に変更できる。定食にも200円プラスするとラーメンとのセット、プラス300円で担々麺とのセットで注文できる。大満足なボリュームは、大食漢には嬉しい限りだ。ちなみに餃子も人気メニュー。たっぷりの挽き肉に、キャベツや白菜などの具と、味の決め手となる中国醤油とともに作られた餡が手作りの皮に包まれている。定番の焼き餃子や水餃子の他に、今後はスーラータン水餃子も登場予定。食事やお酒と一緒に楽しもう。
『老百姓』店舗詳細
取材・文・撮影=速志 淳