ちょっとシックな店内。自分好みにトッピングをしよう

赤と黒が映える店内。
赤と黒が映える店内。

黒い壁の外観に黄色の看板や日除けテントが印象的。店内に入ると、赤いカウンターや椅子、外観同様の黒い壁があり、ラーメン店らしくないシックな空間になっている。

入り口近くに券売機がある。ラーメンは小と大の2種類。小といっても、ハーフサイズや小盛りのラーメンではなく、ラーメン二郎や二郎インスパイ系ではかなりボリュームがあるので、小ラーメン豚入り980円の食券を購入。券売機には「原材料高騰のため、野菜マシマシはプラス50円いただいております」の文字が。

無料トッピングでカスタマイズしよう。
無料トッピングでカスタマイズしよう。

麺が茹で上がると、ヤサイ・ニンニク・カラメ・アブラ・削り節といったトッピングを聞かれる。今回はヤサイマシにしてみる。店長の渋谷烈士さんは、「いろいろな材料が高騰しているので、野菜マシマシだけ+50円にしています。ほかのマシマシは無料ですので、気兼ねなくコールして下さい」と話す。野菜は多くの店舗の場合、予め茹でていたり、提供時に再度温めたりするが、ここでは生の野菜を提供ごとに茹でている。渋谷さんは「少し手間はかかりますが、オープン時より茹でたてを提供しています」と教えてくれた。

麺はテボ(小さなザル)で茹でるのではなく、お湯の中を泳ぐようにして茹でられる。
麺はテボ(小さなザル)で茹でるのではなく、お湯の中を泳ぐようにして茹でられる。

こだわりが詰まったラーメン。黒豚の腕肉チャーシューは絶品

小ラーメン豚入り、ヤサイマシ。山盛りの野菜と輝くような豚がたまらない。
小ラーメン豚入り、ヤサイマシ。山盛りの野菜と輝くような豚がたまらない。

丼が運ばれてくる。う~ん野菜がどっさりと盛られた二郎インスパイア系ならではの圧巻の見た目。まずはスープに浸しながら野菜を食べる。茹でたての野菜はシャッキリとした歯ざわりがあり、甘みを感じられる。
スープは国産の豚骨と豚ガラ、たっぷりの野菜などを12時間以上かけてじっくりと煮込み、乳化させないように丁寧に仕上げている。そのため、旨みが複雑に絡み合い、コクがある味を堪能できる。ちなみに乳化とは脂とスープが混ざり合った状況のことで、乳化させないことで素材本来の旨みなどが感じられるという。

毎日店内で作られる自慢の極太自家製麺。
毎日店内で作られる自慢の極太自家製麺。

そんなスープに合わせるのは極太麺。モチモチとしてしっかりとした食感があり、小麦の旨みと甘みを十分に感じられる。濃厚でありながらスッキリとしたスープと食べ応えのある麺との相性は抜群だ。小ラーメンでも茹で前で250g(茹でると約1.5倍になる)とかなりのボリュームがあるので、満足すること間違いなし。

野菜同様に存在感のある豚(チャーシュー)は、黒豚の腕肉を使用。やや厚めに切っているが、口に入れるとほろほろと崩れるような柔らかさ。旨みを逃さないようにして作られているので、噛めば噛むほど味が出てくる。こんな豚が5枚もあるので大満足。

卓上にはコショウやカイエンペッパー、醤油ダレなどがあるので、調節しながら食べてみるのもいいだろう。

優しい仕上がりのまぜそばにはニンニクがよく合う

まぜそばにも、ラーメン同様に無料トッピングができる。
まぜそばにも、ラーメン同様に無料トッピングができる。

まぜそば930円もぜひ食べておきたい。味玉+100円をトッピングし、無料トッピングはニンニクマシ。スープがないにもかかわらず、丼いっぱいに麺と野菜が入っている。

豪快にかき混ぜて麺と野菜、タレを混ぜ合わせる。まぜそばというと、まとわりつくような濃厚さを思い浮かべる人もいるかと思うが、実際に食べてみるとライトな仕上がり。がっしりとした噛み応えの麺とスッキリとしたキレのある醤油ダレが絡まり合い旨い。ニンニクが味に深みとインパクトを与えるので、茹で前で250gの麺もアッという間になくなってしまう。茹でたての野菜や豚もいいアクセントだ。
トッピングの味玉は絶妙な半熟加減。トロリと流れ出すような黄身やしっかりと味の染み込んだ白身は一級品だ。
量が多いため食べきれるか、心配だったが最後までおいしく食べることができた。

まぜそばは作る段階でしっかりと混ぜられている。
まぜそばは作る段階でしっかりと混ぜられている。

無料・有料トッピングで、オリジナルの二郎インスパイア系を

店長の渋谷烈士さん(左)とスタッフの鳥川知也さん。
店長の渋谷烈士さん(左)とスタッフの鳥川知也さん。

渋谷さんは「無料トッピングのほか、玉ねぎやフライドオニオン各50円、チーズやパクチー各150円、イタリア産の『最高級黒トリュフオイル』100円といった有料トッピングもあり、これらによってさまざまな味の変化を楽しめます」と話してくれた。

芳醇なスープや旨みのある自家製麺などの一体感が素晴らしい二郎インスパイア系。こだわりの無料・有料トッピングと合わせて、自分なりの二郎インスパイア系を楽しむのもいいだろう。

店名が書かれた黄色い看板に思わず引き寄せられそう。
店名が書かれた黄色い看板に思わず引き寄せられそう。
住所:大田区大森北1-3-12/営業時間:11:00〜15:30・17:00〜23:00(日は11:00〜21:00)/定休日:無/アクセス:JR京浜東北線大森駅から徒歩1分

取材・文・撮影=速志 淳