モリモリ食べて元気になれる! おいしいヴィーガンを日常的に

自転車専門店『MATE BIKE TOKYO』がある道を入っていくと店がある。細い道が並行しているので少しわかりにくいが、交差点を渡って振り返ったときこの景色が見えていれば正解だ。
自転車専門店『MATE BIKE TOKYO』がある道を入っていくと店がある。細い道が並行しているので少しわかりにくいが、交差点を渡って振り返ったときこの景色が見えていれば正解だ。
『MATE BIKE TOKYO』の前にこの看板が立っている。案内の通りに進もう。
『MATE BIKE TOKYO』の前にこの看板が立っている。案内の通りに進もう。
2013年11月にオープンした『KO-SO CAFE BIORISE』。緑色の看板が目印だ。
2013年11月にオープンした『KO-SO CAFE BIORISE』。緑色の看板が目印だ。

環境に配慮した健康食品を取り扱うビオライズ株式会社が運営する『KO-SO CAFE BIORISE』。「会員制ビジネスの会社なので、一般の方にもヴィーガン料理を提供しておいしさを広めたい、ということでカフェのようなスタイルにしました」と、語るのは店長の平田しほさん。

「ヴィーガンの入り口は動物愛護でしたが、続けていくうちに自分のカラダにもよい影響が出はじめました」と平田さんは語る。
「ヴィーガンの入り口は動物愛護でしたが、続けていくうちに自分のカラダにもよい影響が出はじめました」と平田さんは語る。

ヴィーガンというと、体にいいけど味が薄くて食感もボソボソしていて食べにくいんじゃないか、そんな先入観をもってしまう。

「そう思われるかもしれません。でも、ウチはおいしさがウリなのでぜひ食べてみてください。私は店長になって1年になりますが、それまではスタッフとして厨房で商品開発もしていました。食生活を改善したらそれまで悩まされていた生理不順が解消されましたし、体が軽くなって生活が楽になったんですよ」と平田さんはニッコリ。そんなにすごいのか……⁉

店頭にはメニューと一緒にハラールの認定書が掲示されている。
店頭にはメニューと一緒にハラールの認定書が掲示されている。

メニューを見るとマヨコーンのピザにチキン(風)のサンドイッチ、クリームたっぷりのケーキまである! それでも、イスラム教シャーリア法に基づいたハラールメニューの認定を受けているという。さっそく店に入っていただいてみよう。

木と緑をメインにしたナチュラルな店内。ほっこり安らぐ。
木と緑をメインにしたナチュラルな店内。ほっこり安らぐ。

カラッと揚げたユーリンチーとクリームたっぷりのミニパフェをお腹いっぱい食べる

メニューを見ると、一般的なカフェのようなラインナップ。どれもおいしそうだが、ヴィーガン料理を食べ慣れていないので1番人気のユーリンチープレート1250円をオーダーした。このユーリンチーは鶏肉ではなく大豆ミートで作られているという。せっかくだから+350円でセットスイーツ、さらに+300円してセットドリンクもつけてみた。なんとなく、罪悪感なく食べられそうだ!

ニンニクをきかせた秘伝の醤油たれで下味をつけた植物肉の大豆ミートを植物油で揚げる。
ニンニクをきかせた秘伝の醤油たれで下味をつけた植物肉の大豆ミートを植物油で揚げる。
カリッとジューシーなユーリンチー。どこから見ても鶏の唐揚げだ!
カリッとジューシーなユーリンチー。どこから見ても鶏の唐揚げだ!
アツアツのうちに甘酸っぱいネギソースをかける。
アツアツのうちに甘酸っぱいネギソースをかける。

ババーンと出ました。豪華なランチに目を輝かせていると、平田さんが「あ、そうだ! 火曜日はサービスドリンクが付いてくるんですよ。今日はセロリのスムージーです」といって出してくれた。わぁ、ツイてる! セロリに小松菜、グレープフルーツ……いろんな風味が混ざっていて飲んでいくうちに体がキレイになっていくみたい。

日によって使用される野菜や果物が変わる。フレッシュでおいしい!
日によって使用される野菜や果物が変わる。フレッシュでおいしい!
ユーリンチープレートとセットデザートのデトックスプチパフェ、セットドリンクの酵素ソーダ。
ユーリンチープレートとセットデザートのデトックスプチパフェ、セットドリンクの酵素ソーダ。

さあ、いただきましょう。色とりどりだし、1食に何品目もとれてうれしい。まずはユーリンチーから。カリッと揚がっていて見た目も香りも鶏の唐揚げにしか見えない。食べてみるとほんのり大豆の風味がして食感は鶏肉よりもっちもちと弾力があり、食べ応えがあってパクパクいける。あらヤダ、「鶏肉だ!」とまでは言わないけどこっちも断然アリだ。

お麩のような感じだが、ニンニク醤油の下味とネギソースがしみ込んでいてご飯にも合う。
お麩のような感じだが、ニンニク醤油の下味とネギソースがしみ込んでいてご飯にも合う。

ご飯は穀物由来の香ばしさがあって、てっきり玄米かと思っていたが、実は炊いた白米に独自の焙煎玄米粉を混ぜ込んだものらしい。「長時間かけてじっくり焙煎した玄米は、ポリフェノールや食物繊維が豊富で、老化防止やデトックス効果、カラダを引き締めるなどの効果があると言われています」と平田さん。

「ひじきとセロリのサラダにはちょっと甘酸っぱい酵素ドリンクを使っています。65種の厳選した自然素材で作られていて、一切水を加えずに発酵・熟成させたものなんです。野菜や果物が主体の4キロもの素材を1リットルに凝縮しているんですよ。提供しているメニューのドレッシングやスイーツ、ドリンクにも入っています」と解説してくれた。

シャキシャキで新鮮なサラダが山盛り。
シャキシャキで新鮮なサラダが山盛り。

最初はヴィーガン料理は味気ないんじゃないかと不安だったが違和感なくおいしくいただいた。軽い食感! なんてパクパク食べていたけど、完食する頃にはお腹いっぱいになっていた。わほ〜。この後はデザートとドリンクだ。

ヴィーガン、ハラールだって甘いものをガマンしない

ランチと一緒ならお得に味わえるスイーツやデザートも楽しみたいところ。ランチメニュー同様、パフェやケーキといった甘味もあるが、卵・乳製品不使用、グルテンフリーのものも多く、クリームは豆乳ホイップで低糖質・低カロリー。アレルギーを持っている人も安心してスイーツが食べられるのもこの店が愛される理由のひとつ。

「ウチは女性のお客様が多いですが、体を鍛えていらっしゃる男性もけっこういらっしゃいますよ。パーソナルトレーナーさんとかが多いのは、恵比寿ならではかもしれませんね」と平田さん。カラダ作りのプロも通ってるのか。じゃあ、スイーツ食べても安心かなって気分になってきますね、ハイ。

スイーツは単品メニューもある。平田さんは「ヴィーガンじゃない人においしいと思っていただきたいから、ブラウンシュガーを使ってしっかり甘みをつけています。長くヴィーガンの生活をしていると薄味に慣れてしまうから、定期的に社内で試食会をして味を確認しています」と語る。材料の仕入れを厳選し、ケーキのスポンジやクリーム、トッピングに至るまで材料を吟味しているそうだ。

プチパフェの底には、グルテンフリーで食物繊維が豊富な焙煎玄米粉とそば粉を使ったデトックスブラウンパンケーキと豆乳ホイップのクリームがたっぷり。
プチパフェの底には、グルテンフリーで食物繊維が豊富な焙煎玄米粉とそば粉を使ったデトックスブラウンパンケーキと豆乳ホイップのクリームがたっぷり。
フルーツやナッツもトッピングされている。クリームだけを食べてみると大豆の香りやあっさり感はあるが、しっかり甘さもあって十分満足。
フルーツやナッツもトッピングされている。クリームだけを食べてみると大豆の香りやあっさり感はあるが、しっかり甘さもあって十分満足。
日替わりのグルテンフリーパウンドケーキ。写真は米粉と米油で生地を作ったバナナとチャイのパウンドケーキ。
日替わりのグルテンフリーパウンドケーキ。写真は米粉と米油で生地を作ったバナナとチャイのパウンドケーキ。
コーヒーをしみ込ませたしっとり生地に、レモンの酸味がきいた豆乳クリームがたっぷり乗ったレモン豆乳ティラミスは店内のみの提供。
コーヒーをしみ込ませたしっとり生地に、レモンの酸味がきいた豆乳クリームがたっぷり乗ったレモン豆乳ティラミスは店内のみの提供。

セットのドリンクのほうもこだわり抜いたものばかり。コーヒー、紅茶も有機栽培のものだし、自家製のジンジャーエールもある。

酵素ドリンクを炭酸水で割った酵素ソーダ(単品は580円)。梅ジュースのような酸味とハチミツのような甘味があってスカッとさわやか〜。ステンレス製のストローで提供し環境にも配慮されている。
酵素ドリンクを炭酸水で割った酵素ソーダ(単品は580円)。梅ジュースのような酸味とハチミツのような甘味があってスカッとさわやか〜。ステンレス製のストローで提供し環境にも配慮されている。
焙煎玄米ブラウンティーは、ホットとアイスがあり単品580円。コーヒーのように香ばしくて苦味もあるがノンカフェインで体にやさしい。
焙煎玄米ブラウンティーは、ホットとアイスがあり単品580円。コーヒーのように香ばしくて苦味もあるがノンカフェインで体にやさしい。

「酵素ソーダに使用されている酵素ドリンクは、料理だけでなくお酒とも好相性です。生ビールに入れると甘酸っぱいビアカクテルみたいになりますし、ワインに入れてもおいしい。ランチでも提供していますのでぜひ一度飲んでみてください!」と平田さんは語る。焙煎玄米粉や酵素ドリンクは店頭で購入でき、アイデア次第でふだんの生活にも取り入れることもできそう。

疲れ切った肌と弛緩しまくっただらしないボディがチャームポイント(⁉)の筆者だが、カラダにイイものをたっぷり取り込んだから、きっと明日の朝は“キレイなジャイアン”みたいになっているはずだ。やったぁー!

構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=パンチ広沢