池袋の喧騒から逃れて、ランチに牛かつをいただく
「厨房で揚げるのは60秒だけ。テーブルで焼いて火を通してつあつの状態で食べていただいてます」と池袋『牛かつ いろは』店長の薮上祐二さん。
とんかつ屋さんには足繁く通えど、牛かつ屋さんははじめての筆者。
お店は地下1階。カウンターとテーブルが4卓のこぢんまりとした造りだが、池袋のあわただしさを遮ってくれる居心地の良さだ。
各テーブルには、石焼きのセットが用意されている。店員さんが固形燃料に火を付けてくれる。
衣をつけて揚げた牛肉はどんな食感になるのか……。わくわくしながら待つこと60秒。あっという間にテーブルにやってきた。
揚げたて牛カツを、石焼きでジュッとしてどうぞ!
むむ、当然だが赤い。だいぶレアだ。レアな肉が好物の筆者。このまま食べたいところだが、店員さんに「焼いて食べてくださいね~」と言われる。
箸で一切れ持ち上げると、衣の薄さに驚く。充分に熱くなった石にのせると「ジュウー」という音とともにお肉の香ばしい香りが湧き上がる。
さっそく口に入れたくなり、店員さんに焼き加減を見せるも「もう少し焼きましょうか」と言われる。しっかり火を通し、待ちかねた口の中へ。
「おお~!!」声が出る。しっかり火を通してもほわっと柔らかい。衣を纏うことによって閉じ込められた牛の旨みが、舌の上でジュワッと溶け出す。牛かつ、美味しい。
自分だけの食べかたをカスタマイズする楽しみ
『牛かつ いろは』の提案する牛かつの食べかたは、岩塩、山わさびの特製ソース、そして、しょうゆとわさびの3種類。
さらにトッピングとして「とろろ、明太子、わらび餅」から2つを選んで付けることもできる(1500円)。
「2回目、3回目のご来店になると、自分だけの食べかたをカスタマイズされているお客様が多いですね。たとえば、しょうゆを付けた牛かつをとろろにくぐらせて食べる。また、山わさびのソースを付けて、明太子を乗せて食べるなどですね。おお~、なるほどなと思う新鮮な発見もあります」。
牛かつは衣が薄いため、油っぽさが少なくあっさりといただける。なので、さまざまなトッピングと相性が良いのだろう。
薮上店長のおすすめの食べかたは?
「私はやはりシンプルに岩塩ですね。皆様もぜひ自分だけの食べかたを発見しに来てくださいね! スタッフ一同、お待ちしてます」。
構成=フリート 取材・文・撮影=逸見チエコ