徹底的に推されてます! 熱烈ファン多数の池袋の名店
池袋西口。劇場通りを渡って進むと、個性豊かな飲食店が並ぶ一角がある。なかでも、シンプルな看板ながらひと際目を引くのがここ『火星カレー』だ。
地下1階に降りると、『火星カレー』キャラクター「火星人子(ひぼしじんこ)ちゃん」の看板がお出迎えしてくれる。店内に入ると、右手に券売機があるのでメニューを決めて食券を購入する。ボタンには、羊、鹿、牛、カンガルーなどのほんわかしたタッチのイラストが。
実はここ、作ったゲームの名前を聞けばたいていの人は知っているであろう、某著名なゲームクリエイターがオーナー。
地球上にないカレー=『火星カレー』
「インドにもない、タイにもない、地球上のどこにもないカレーということで『火星カレー』なんです」と話すのは店長の橋本隆博さん。
『火星カレー』を開発したのは、オーナーの綾部和さん。おいしくて、不思議だけれど理にかなったレシピに魅せられた橋本さんと、2014年4月、ふたりで『火星カレー』をオープンした。
「普通のカレーとは作り方がまったく違うんです。キーマカレーに似ていますが、火星カレーのルゥは野菜と肉が崩れたもの。味も具材も作り方も独特で、新鮮な具材の栄養がそのまま残っています。一皿で成人に必要な1日分の野菜の6割を摂ることができるんですよ」。
なんとヘルシーな。しかも、すごい人気ですよね。熱烈なファンが多い印象です。
「ほかにはない味なので、初めて食べた人は驚くと思います。好みが分かれますね。気に入ってくれた方はとことん気に入って通ってくれます。嬉しいですね」。
『火星カレー』はお肉の存在感がすごい
「お肉をがっつり食べられるんです。鶏や豚、牛のほかに羊や鴨も。鹿やカンガルーなどのジビエもありますよ。いろいろなお肉を気軽に食べてほしいなと思っています。お寿司屋さんでいろいろなネタを頼むようにお肉もね」。
お肉が追加でトッピングできるので、たとえば「羊カレーにカンガルー肉を追加」したりもできる。
さまざまなお肉を味わってみよう。
お肉以外に、草や豆などのトッピングメニューも。
食べてみたら、火星に行ける!?
ルゥとご飯を口に運ぶと、まず感じるのは素材の甘み、次に来るのが複雑に絡み合った旨み、最後にスパイスが抜けるようなすっきりとした後味。
これは初めての味です。たまらなく、後を引きます。
初めての味に途惑うも、スプーンを持つ手が止まらない。あっという間に平らげてしまった。
次回火星に来るときは、ラクダカレー1000円にチャレンジしようと心に決めて店を出たのだった。
構成=フリート 取材・文・撮影=逸見チエコ