【OMO3札幌すすきの(おもすりー)by 星野リゾート】幸せな夜更かしができるホテルへ!
飲食店が約3500店舗もひしめき合うすすきのは、札幌を代表する繁華街だ。ここに2022年1月にオープンした『OMO3札幌すすきの(おもすりー)』のコンセプトが「幸せな夜更かし」と聞けば期待が高まる。
エントランスを抜けるとパブリックスペース・OMOベースの巨大な電飾看板がお出迎え。ミルクスタンド「ミル兄さん」にフルーツパーラー「メロメロン」、「ウニとイクラとワイン」。看板名にそそられるが、どれもすすきのをイメージした架空の飲食店のものなのだとか。ほかにも夜の街歩きにぴったりな情報が詰まったご近所マップや、お酒やおつまみが揃う「OMO Food & Drink Station」など、夜更かしを盛り上げる仕掛けにテンションが上がる。
すすきのの「美味しいもの」を教えてもらおう
ホテルスタッフ扮するOMOレンジャーと繰り出す街歩きツアーはOMOのアクティビティの目玉。『OMO3札幌すすきの』では、つい夜更かししたくなるツアーがたっぷり用意されている。中でも「すすきのはしご酒」ツアーに心つかまれた。
まずは老舗料亭『杉ノ目』で季節の海鮮をつまみながら地酒を一杯。2軒目は札幌最古の炉端焼き店『ウタリ』で海鮮焼きに舌鼓を打ち、再び『杉ノ目』に戻り北海道の食文化、シメパフェで締めくくる。
シメパフェとは、北海道札幌市で誕生したとされる文化のこと。ここ、すすきのではお酒を飲んだ後、ラーメンやお茶漬けの代わりに「パフェ」で締めるのがスタンダードだ。
『杉ノ目』の料理長と開発したという「料亭〆パフェ」は、椀入りで素揚げの野菜が添えられ斬新。季節により素材は変わるそうだが、7月8月は枝豆のクリームチーズ入りアイスに540日間長期熟成した「五四〇とうや」を使ったじゃが芋アイス、南瓜プリンにミニトマトの蜜煮、フルーツにレモンジュレ、ライスペーパーを重ねたものだった。野菜中心のヘルシーな食材を使っている事に、まずはびっくり。ひと口食べれば野菜の優しい甘みに癒やされた。
そしてパフェの隣にはかわいい熊の最中が。中にはトラ豆と求肥餅を混ぜた北海道産小豆のこしあんがたっぷり入っている。OMOに泊まった人だけが食べられる、なんとも贅沢なシメパフェだ。
「OMOベース」で作戦会議!
食の楽しみ方は人それぞれ。ツアーに参加せずに自分のペースで店を訪れたい人もいるだろう。そんな人にもOMOは手厚い。「OMOベース」で毎日開催される「すすきのアペロミーティング」では、すすきの食の歴史や雑学、それからおすすめのお店まで、OMOレンジャーがクイズを交えながら教えてくれる。
ドリンクを飲みながらの参加もOKなので、ドリンク片手にOMOレンジャーとのおしゃべりを楽しみつつ、夜更かしの店を見つけるのも楽しそうだ。
夜更かしOK!「OMO Food & Drink Station」
24時間キャッシュレスでドリンクやおつまみ、軽食が買える「OMO Food & Drink Station」はOMO3にしかないサービスだ。併設のイートインスペースも24時間開放されているので、時間を気にせず夜更かしできる。
品揃えは時間帯により変えているので、夜はチーズの形のオリジナルチーズケーキでひと息ついて、鹿ジャーキーと地元のお酒でまったり。翌朝は栄養たっぷりの朝食をチャージ、なんていう使い方も良さそう。
朝食限定のオリジナルのサンドイッチは、ボリュームたっぷりのメンチカツサンド、ゆで卵やフルーツの断面がきれいなたまごサンドにフルーツサンドと、色とりどりで目移りしてしまう。シンプルでオシャレなパッケージも気分を盛り上げるポイントだ。
『OMO3札幌すすきの(おもすりー) by 星野リゾート』詳細
【OMO5小樽(おもふぁいぶ) by 星野リゾート】明治時代の面影が今も遺るレトロな港町
港町、小樽に2022年1月にオープンした『OMO5小樽(おもふぁいぶ)』は、小樽市指定歴史的建造物の「旧小樽商工会議所」をリノベーションしたレトロな南館と、機能性とデザインを追求した北館の2館からなる。歴史的建造物が多く並ぶ「北のウォール街」と呼ばれるエリアに溶け込む美しいホテルだ。
「ソーラン」のかけ声が聞こえてくるニシン漁の盛んな港町で、OMOが掲げるコンセプトは「ソーラン、目覚めの港町」。「ソーラン」の力強さと共に、明治時代の面影が残る小樽の歴史や文化、食の魅力を再発見できるようにという意味が込められている。
朝が楽しい小樽を散策!宿泊者限定、シメパフェならぬ朝パフェも
札幌から日帰りで訪れる人が多い小樽だが、実は「ソーラン」のかけ声からはじまる朝こそ活気に満ちている。『OMO5小樽』に泊まるなら、すがすがしい朝の街歩きツアーに参加したい。
「朝の境町通りさんぽツアー」では、境町通りの歴史に触れながら、ガラス工房や小樽オルゴール堂、レトロな生活雑貨が並ぶ『奥野商店』など、OMOレンジャーおすすめの店舗を紹介してくれる。
ホテルスタッフのおすすめ情報が詰まったご近所マップに特別大きく載せているほどの人気洋菓子店『LeTAO(ルタオ)』。ここでは、シメパフェならぬ朝パフェ「目覚めのフロマージュパルフェ」が楽しめる。
OMOの宿泊者限定のコラボレーションスイーツで、見た目の美しさに悶絶するが、中身もすごい。北海道産の果物、アロニアとハスカップのソルベにソース、オールブラン、マスカルポーネのブリュレ、レアチーズを思わせるヨーグルトシャンティ、さらに色鮮やかなベリーや果物を重ねるというゴージャスさ。スーパーフルーツや発酵食品をふんだんに取り入れた朝にうれしいパフェだ。
小樽の市場で、海鮮丼を作っちゃおう!
港町に泊まるからには新鮮な海鮮朝食を食べて帰りたい。市場での朝食は初心者にはハードルが高いが、OMOレンジャーが案内する「朝市で勝手にお節介丼ツアー」であれば気楽に参加できる。
ホテルから徒歩圏内にある三角市場で、市場の人が「今日はこれが美味しいよ!」とお節介を焼いてネタを選んでくれる。そのネタを使ってオリジナルの海鮮丼を作るというなんとも贅沢な朝食ツアー。生のニシンやホッケ、希少価値の高い八角や柳の舞などの魚が食べられるのは小樽の朝市ならではだ。
非日常なグルメをホテルで堪能
旧小樽商工会議所の大会議室を改装した南館3階の美しい空間、「OMOカフェ&ダイニング」で食べられるのはスペイン料理のアレンジメニュー。なんでもスペインでは歴史的建造物に宿泊する旅行文化があるそうで、そこから着想を得たのだとか。共に海の幸を楽しむスペインと小樽の食は親和性も高い。
ディナーのイチオシは魚介の旨味たっぷりなニシンのミックスパエリア。骨が多いニシンだが、柔らかく調理されているので骨までまるごと食べられる。パエリアとニシンが合うとは新発見!地元の水産会社と協同してニシンの魅力と文化を伝えたいと開発した、小樽の歴史も未来も詰まったひと品だ。
お腹いっぱい食べた翌朝もスペイン料理の朝食が待っている。目の前で仕上げてくれる具沢山のスペイン風オムレツ、トルティージャをほおばり、本場と同じように渦巻き状に揚げられたチュロスをホットチョコレートに浸しながらパクリ。朝から美味しいものを食べられるという最高の時間を過ごそう。
ワイン片手に小樽運河をクルージング!
朝から散歩を満喫した足は夕方にはパンパンだが、小樽運河のクルージングならまだまだ小樽を楽しめる。秋限定の「小樽運河ワインクルージング」では、1973年造船の歴史ある船を貸し切り、ワインで知られる小樽周辺の赤ワインと白ワインを1種類ずつ味わいながらプライベートクルージングを満喫できる。
白ワインは小樽発祥のブドウ「旅路」から造られた小樽の『オサワイナリー』のtabi2021。赤ワインは余市町の『HIRAKAWA WINERY』の後味がビターなL’ESPRIT Terre de Yoichi(レスプリ テール ド ヨイチ) 2020。OMOのご近所にあるカフェバー『石と鉄 STONE and IRON』がワインに合わせて用意してくれるおつまみがこれまた贅沢。赤ワインの甘いスパイスのような風味はローストビーフやゴルゴンゾーラに、白ワインの生姜のような香りはホタテのバターソテーと楽しむのがおすすめだとか。おいしいワインとおつまみと共に小樽運河の景色を堪能する時間はまさに至福だ。
夏はビール、冬はこたつでニシンのブイヤベース、春はアフタヌーンティーセットを楽しむクルージングが開催されるので、季節ごとに訪れる贅沢をしてみてもいいだろう。
『OMO5小樽(おもふぁいぶ) by 星野リゾート』詳細
北海道はOMO3、OMO5、OMO7が揃う唯一の都道府県。周遊して3つを制覇するハシゴ旅もアリ。それならどう回るのがよいだろうとルートを考えながら星野リゾートのホームページをのぞいていたら、「OMO(おも)の北海道よくばりハシゴ旅」と題した3泊4日で3つのOMOを回るプランが既に用意されていた。
あったらいいなと思うサービスはたいていあるのがOMOなのだ。『OMO7旭川』で旭山動物園をまるごと楽しみ、『OMO5小樽』で朝ご飯とクルージングを堪能し、『OMO3札幌すすきの』では夜更かししながら北海道グルメを食べ尽くす。OMOの目線は街と共にある。ここに泊まれば街がグンと身近になるのだ!
取材・文=原亜樹子 撮影=星野リゾート提供