◆散歩コース◆
体力度:★★☆
難易度:★☆☆
- 登山シーズン 1月~12月
- 最高地点 876m(剣ヶ峰)
- 歩行開始地点 317m(芦ヶ久保駅)
- 歩行時間 5時間5分
- 歩行距離 約11km
芦ヶ久保駅
駅から国道299号に出て右へ。歩道を歩いて約30分。分岐には「大野峠・丸山」の道標。左へ入る。
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赤谷集落への分岐
赤谷地区に入ると立派な石垣のある家など。両神山が遠くに見える。峠への道は展望なし。最後はきつい直登。
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大野峠
峠の林道へ出ると舗装路。分岐に東屋があり休憩によい。舗装路を道なりに白石峠へ。ほぼ平坦な道だ。
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白石峠
峠からは土道に。剣ヶ峰まで上がり、その先で林道に合流。その先は林道と土道があるが、林道がわかりやすい。
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堂平山
広い山頂でのんびり展望を楽しんだら緩い下り。途中からまた登山道になり、さらに下っていくと七重峠へ。
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七重峠
舗装の林道を横切って土道に入り、すぐ笠山峠の分岐。左の道を下るが、途中から林道を利用してバス停へ。
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ゴール
白石車庫バス停
アクセス:
[行き]池袋駅から西武池袋線で飯能駅を経由し、芦ヶ久保駅、約1時間40分。
[帰り]白石車庫バス停からイーグルバスで小川町駅、小川町駅から東武東上線で池袋駅、約2時間。
奥武蔵にある堂平山、笠山(かさやま)、大霧山(おおぎりやま) は比企三山(ひきさんざん)と呼ばれている。
展望もよいので人気がある。三山を巡る際は、東武東上線の小川町からバスで登山口へ行き小川町へ戻るコースが一般的。今回は一般的ではない、西武線の芦ヶ久保駅からスタートして、小川町を目指すルートで。
駅から最初は国道299号歩き。車がかなり通るが、広い歩道があるので助かる。30分もすると左手に上がって行く分岐。ここから赤谷(あかや)集落へと入る。坂道を上がると民家が見えてきた。30軒に満たない集落で、振り返ると山間に集落と遠くに両神山が見えた。
余談だが、この赤谷の北側の山中に楮久保(かずくぼ)という今は廃村になった村があった。楮とは和紙の材料になるこうぞで、渡来人が楮を育てて紙を作っていたそうだ。随分昔、8世紀初めの頃の話。
集落を抜けて山の中へ。約1時間半の山登り。大野峠手前は急坂が長い。ようやく峠へ出ると舗装の道。展望のよい丸山へは左の道。こちらは舗装の林道をまっすぐ白石峠へと向かった。
白石峠からは車道と土道がある。コース上最高峰の剣ヶ峰へ行くなら、土道を上がる。山頂はなんの展望も得られないが、途中には開けている場所もある。剣ヶ峰から先は車道と土道が混じりあっているが、わかりやすい車道歩きがおすすめ。
堂平山山頂から広がる360度の眺望は圧巻。
白石峠からほぼ1時間で堂平山の山頂へ着いた。2000年までは現役で天体観測を行っていた天文台があった。
周囲は360度の大展望。都心のほうも見えるが、西側の展望がいい。近くの大霧山から遠くの浅間山まで見える。
山頂を後にして下って行くと、前方に山頂がぽっこりした笠山が見えてきた。最初は笠山にも行く予定だったのだが、山麓酒場でゆっくりしたいという不埒(ふらち)な考えが頭をよぎってしまった。決断は早い。
笠山峠からエスケープルートで下山すれば、15時台のバスに間に合うかもしれない。駅前の酒場には17時前に着ける。
これだ。急に足が軽くなった。
山歩きメモ
笠山峠から下山したが、そのまま先に進み笠山へ上がり、白石車庫バス停に戻れば、峠から1時間半程度。笠山から皆谷バス停まで歩けば峠から2時間程度。また大野峠から、展望のいい丸山に寄って行くコースもいい。往復でプラス1時間15分。
太田ホルモン
小川町駅近くに山麓酒場の名店あり
小川町駅前の閑散とした道を歩いて行くと、驚くべき店構えにびっくり。店内に入ると客がいっぱいだ。まず、おすすめの煮込み。焼き鳥やホルモン焼きも頼む。自家製の〝辛いたれ〟がなんにでも合うのだ。ボリュームもあり、感動の酒場。
●16:30~22:30、日・第3月休。 JR・私鉄小川町駅から徒歩3分。☏0493-72-1025
取材・文=清野編集工房
『散歩の達人 日帰り山さんぽ』より