ゆったりとした季節の流れを感じられる店内
浅草駅を降りて、雷門通りと交差する馬道通り沿いをまっすぐ歩くこと約10分。スタイリッシュなお店が見えてきた。今回取材する『feb’s coffee&scone』だ。店内に入ると、至るところにお花が飾られていたり、木を基調にしたインテリアがあったりと、落ち着いた雰囲気に思わずほっこり。
店長の本郷さんにお話を伺うと、「『feb’s coffee&scone』の1号店にあたるお店が同じく浅草にある『FEBRUARY CAFE』です。FEBRUARY=2月は春の訪れを感じる季節ですよね。ゆったりと季節の流れを感じながらコーヒーを飲んでほしい。2号店である『feb’s coffee&scone』もそんな想いでつくられました」と話してくれた。
お店の看板メニューはなんといっても、スコーン。1号店でスコーンが人気だったため、『feb’s coffee&scone』ではスコーンをメインに販売しているそう。モーニングやブランチにスコーンを楽しむお客様も多いのだとか。さっそく、お店一押しのスコーンを注文してみることにした。
あんことバターの絶妙なバランス
注文したのはあんバタースコーンサンド500円とカフェラテ520円。『feb’s coffee&scone』でも人気メニューのようだ。まず、あんバタースコーンサンドをいただいてみる。スコーンの外側はサクッとしていて、中はもっちり。あんこの甘さとバターの塩味のバランスが際立っている。
あんこには北海道産の小豆を使用していると話す本郷さん。バターやスコーンとうまく調和するように、小豆の産地にもこだわっているというのだから驚きだ。また、こだわっているのはスコーンだけではない。店名にもあるとおり、コーヒーにも存分に力をいれている。厳選されたコーヒー豆のみを使用して、自家焙煎をしているという。
「当店のオリジナルブレンドの特長は、毎日飲みたくなるコーヒーです。しっかりしすぎず、酸味が強くなりすぎず、ほのかな甘みが魅力ですね」と語ってくれた。実際にオリジナルブレンドのカフェラテを飲んでみると、口にふくんだ瞬間やわらかな甘みを感じられる。お客様のなかには、テイクアウトをして自転車をこぎながら飲む人もいるそう。浅草観光のお供においしいコーヒーを頼むのもおすすめだ。
スコーンとコーヒーだけじゃない、『feb’s coffee&scone』の魅力
スコーンやコーヒーがおいしいのはもちろんのこと、店内にいると新たな魅力に気づいてしまった。それは、お客様とのほがらかなコミュニケーションだ。
スタンドでコーヒーを注文したお客様には「おはようございます!」と明るいあいさつからはじまって、「あたたかくなってきましたね〜」と会話が続く。取材のわずかな時間でも、お客さんと談笑している光景が何度も見られた。どのようなお客さんが多いか尋ねてみると、「年齢層は幅広いですね。中学生や高校生から地域に住むお年寄りの方までさまざま。仕事へ向かうサラリーマンの方もよく見られますよ」と本郷さん。
『feb’s coffee&scone』で交わされる会話はどれもあたたかく、心に春が訪れたような気分になる。ゆったりとした上質な時間を楽しみたい人には、まさにぴったりのお店といえるだろう。
構成=フリート 取材・文・撮影=表歩美