箱根湯本駅前から無料送迎バスでわずか3分で到着!
『箱根湯寮』は、箱根で『山のホテル』や『箱根ハイランドホテル』などの宿泊施設を運営する小田急リゾーツが運営する日帰り温泉。地図を見ると箱根登山鉄道塔ノ沢駅が近いが、ここからのアクセスはわかりにくい。箱根湯本駅から歩いても20分弱だが、上り坂になるので無料送迎バスを利用するのがいい。バス停は箱根湯本駅正面口前にあるのでわかりやすく、所要時間はわずか3分ほど。平日は9:00から18:50分まで約15分おきに、土・日曜、祝日は9:05から19:55まで約10分おきに運行しているので便利だ。
箱根の自然を体感できる大浴場
箱根湯本駅から送迎バスでわずか3分だが、「古民家風の里山温泉」というキャッチフレーズどおり、里山の風趣を感じる山間の地にあり、まさに隠れ家を訪ねる気分。風情のある門をくぐり、木立に包まれた石畳を歩いて古民家風の建物へ。帳場(フロント)で受付をするが、タオルのレンタルはないので持参するか購入(フェイスタオル250円、バスタオル450円)することになる。
売店や食事処を横目に渡り廊下を歩いて「本殿 湯楽庵 大湯」へ。温泉は箱根七湯の一つに数えられる塔之沢温泉を源泉としたアルカリ性単純温泉。肌触りがやわらかで美肌の湯とも呼ばれる名泉だ。
浴室の造りは男女で異なるが、それぞれに内湯、露天には見晴湯と岩風呂、2つの信楽風呂、熱ノ室(サウナ)、沢水風呂を備える。施設自体が山間の傾斜地に立つので、木々が生い茂り、どこにいても自然との一体感が得られる。森林浴と温泉浴を一緒に楽しめる施設といえる。
湯上がりは休息や仮眠、食事なら囲炉裏料理を
湯上がりにのんびりするなら浴衣に着替えるのもいい。レンタル浴衣300円があるので、受付時に申し込もう。横になれる畳敷きの休息房は男女共用と女性専用スペースがあり、一人分のスペースが区切られているスペースもある。隣接するうたたね房は少し暗めな部屋なので、すぐに眠りに落ちそう。
「囲炉裏茶寮 八里(いろりさりょう はちり)」はホテルクオリオティの味と雰囲気を存分に楽しめる食事処。店内に囲炉裏テーブルや古い階段箪笥が置かれ、格子窓から差し込む明かりにも古民家の趣を感じる。囲炉裏コースのほか、そば、うどん、丼、一品料理など手軽な料理も味わえる。お酒が好きなら、炉端で焼いたヤマメ炭火焼を肴にヤマメ酒を楽しむのもおすすめだ。
箱根での癒やしの休日を過ごすならリラクゼーションも体験してみたい。ベッドの上で施術を受ける本格的なボディマッサージの「ほぐし庵 ゆるるか」と、リクライニングチェアに座って受けるお手軽マッサージの「ほぐし処 座楽」の2カ所ある。全身、頭、足、フェイシャルなど多彩なメニューが用意され、施術後は体の芯からリフレッシュしていることだろう。
貸切個室露天風呂「離れ湯屋 花伝」でプライベートな湯浴みを
『箱根湯寮』の最大の特徴は、首都圏最大規模という19室の貸切個室露天風呂を備えた「離れ湯屋 花伝」があること。
「近年、密を避けて家族だけで温泉を楽しみたいという方が増えています。広さや趣向の違う個室を用意していますので、ご家族でのご利用に喜ばれています」と話すのは小田急リゾーツ マーケティング部の近藤雅さん。
夫婦やカップルでの利用にぴったり二人用個室と、子連れの家族やグループでの利用に最適な四人用個室があり、信楽風呂、切石風呂、岩風呂など風呂の形状もさまざま。どの部屋も他の人の目を気にせず、ゆったりとした湯浴みの時間を過ごせる。まさに、極上の癒やしのひと時と言えるだろう。
取材・文=塙 広明 写真=箱根湯寮