関東三大酉の市といわれる、花園神社の酉の市
江戸時代から続く年中行事のひとつ「酉の市」。起源は諸説あるが、日本武尊(やまとたけるのみこと)を祀る大鳥神社(大鷲神社、鷲神社)で11月の酉の日に市が立ったことに由来している。花園神社の「大酉祭」は明治期から続いていて、浅草・鷲神社の「浅草 酉の市」、府中の「大國魂神社 酉の市」と並んで「関東三大酉の市」といわれるほどの盛況ぶりだ。
境内には開運招福や商売繁盛を願って、福をかきこむ縁起物として飾り熊手を売る露店が約60軒立ち並ぶ。熊手には縁起のいい招き猫やだるま、鯛、小判、七福神、打ち出の小づちなどの色あざやかな縁起物が装飾され、小さいもので数千円から、大きいものでは十数万円とバラエティー豊か。熊手を購入すると、露店商が威勢のいい掛け声とともに手締めをしてくれるのがお約束だ。酉の市初心者であればまずは小さめの熊手からスタートし、年々少し大きめのサイズに買い替えていくと運気が上昇するといわれている。
境内と靖国通りには露店もズラリ!
花園神社の酉の市のもうひとつのお楽しみが、飲食を扱う露店の多さ。境内には約70軒、靖国通り沿いには約60軒が軒を連ねて、祭りムード一色に。たこ焼きや唐揚げ、いか焼き、じゃがバター、チョコバナナ、あんず飴など、多彩な屋台グルメに心が躍る。さらに現在ではめずらしい見世物小屋の興行も行われる。
「酉の市では夕方以降が特に混雑し、境内の入場規制が行われることもあります」と花園神社の担当者。16時からは拝殿前とその右面に飾られた提灯に明かりが灯り、晩秋の雰囲気とあいまってより幻想的な空間に。開運を願って花園神社の酉の市へ出かけよう。
開催概要
「花園神社大酉祭(酉の市)」
開催期間:2025年11月11日(火)・12日(水)・23日(日・祝)・24日(月・休)
開催時間:12:00~24:00(11・23日は15:00ごろ~)
会場:花園神社(東京都新宿区新宿5-17-3)
アクセス:地下鉄新宿三丁目駅から徒歩3分
【問い合わせ先】
花園神社☎03-3209-5265
URL:http://hanazono-jinja.or.jp/
取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供





