約2000人が参加するパレードは圧巻!

1972年に街路灯や国道の完成記念として、鼓笛隊や大名行列などのパレードを開催したのが始まり。毎年10月に中央区観光商業まつりの協賛事業として行われ、警察や消防などの官公署団体も一体となった街ぐるみの祭りとして発展し、現在にいたっている。

最大の見どころは、京橋と日本橋を結ぶメインストリートである中央通りを約2000人が埋め尽くす「大江戸活粋パレード」。京橋2丁目の明治屋付近からスタートするパレードは二部制になっていて、一部は地元・官公署団体による盛大なオープニングパレードから始まる。ラストには「大江戸ハンテンパレード」として、19の地元企業や団体がそれぞれ半纏(はんてん)など揃いの衣装をまとってPRしながら練り歩く。

全国各地から祭りと食が集結

二部は諸国往来パレード。長崎の龍(じゃ)踊りの「東龍倶楽部」や仙臺(せんだい)すずめ踊り、岩手の盛岡さんさ踊りを披露する「大江戸さんさ」、沖縄のエイサー「琉球國祭り太鼓東京支部」、日本三大盆踊りのひとつである阿波踊りなどが約30分かけて京橋から三越前までを演舞しながら練り歩く。五街道の起点として全国各地を結ぶ中心地だった日本橋の歴史を表すように、各地から集まった祭りや踊りを楽しめるのが醍醐味だ。

日本の伝統芸である南京玉すだれのパフォーマンスも。
日本の伝統芸である南京玉すだれのパフォーマンスも。

「東京の中心で全国の祭りを一気に見られるのはめずらしいと思います。華やかなので見ているだけで元気になりますよ」と話すのは日本橋・京橋まつり実行委員会運営事務局の大南さん。また、諸国往来パレードが通過した後は2カ所で定点演舞も行われる。パレードには出ない熊本の牛深ハイヤや富山のおわら風の盆などをじっくりと見られるのがうれしい。

さらに日本橋1丁目西河岸地蔵尊通りでは、全国各地から26ブースが出店し、お国自慢の名産品がズラリと並ぶ「諸国往来市」も開催。北海道のじゃがバターや静岡の深蒸し茶など、どのブースも地域色を出した商品を販売しているので食べ歩きながら見て回ろう。

全国各地のアンテナショップがぎゅっと集まったような「諸国往来市」。
全国各地のアンテナショップがぎゅっと集まったような「諸国往来市」。

全国各地から祭りや踊りなどの文化、そして多彩な食が集まる「日本橋・京橋まつり」。「なかなかあちこち旅行ができないという人にもおすすめです。中央通りを歩きながらパレードや出店を楽しんでもらえれば」と大南さん。江戸時代の日本橋のにぎわいを想像しながら、各地の祭りやグルメを満喫してみては。

開催概要

「第52回日本橋・京橋まつり」

開催期間:2025年10月26日(日)
開催時間:11:00~15:00(諸国往来市は9:30~17:00)
会場:中央通り(東京都中央区京橋3丁目~日本橋室町3丁目)
アクセス:地下鉄銀座線京橋駅または地下鉄日本橋駅すぐ

【問い合わせ先】
日本橋・京橋まつり実行委員会事務局 [email protected]
URL:https://nikkyo.net/

 

取材・文=香取麻衣子 ※写真は主催者提供