夜の川崎を盛り上げたいと始まった
2022年に初開催された「川崎夜市」。街に根付く多彩なグルメを通して、川崎の夜の魅力を発信するイベントだ。「川崎市は観光地としての需要が実は低く、イベントを企画する際にこれといった観光資源がなかったんです。何が観光資源になるかを考えたときに、川崎市民に愛されているさまざまなソウルフードに注目しました」と話すのは川崎夜市実行委員会の若井悠樹さん。
また、コロナ禍以前はインバウンド需要に沸いていた川崎の街だったが、コロナ禍を経て夜の経済がなかなか戻ってこなかった。「当社は『ラ チッタデッラ』という商業施設を運営しておりますが、当時はテナントも疲弊していました。なんとか夜の飲食店を盛り上げたいと思ったのがきっかけです」（若井さん）。2020年まで開催していた名物イベント「カワサキ ハロウィン」を通して、周辺の商店街や商業施設、川崎市とのつながりがあったこともあり、街ぐるみで盛り上げるイベントとして「川崎夜市」が誕生した。
個性豊かな川崎グルメを食べ尽くせ！
イベントは10月28日（月）～31日（木）に行われる「川崎駅前バル祭り」と、11月2日（土）・3日（日）の「川崎ソウルフード屋台」の二本仕立て。「川崎駅前バル祭り」は、駅前のグルメ激戦区に集結する約40の飲食店で開催される大規模なはしご酒イベントだ。期間中、イチオシのバルセット（1ドリンク＋1フード）が1,000円で気軽に味わえる。「参加店舗は地元に根付いているお店ばかり。一見さんでも安心して入れますよ！」（若井さん）。11月4日（月・休）までは一部の店舗で「あとバル」も開催する。
「川崎ソウルフード屋台」では、JR川崎駅東口駅前広場とチネチッタ通りの2会場で、川崎の老舗や名店から注目の人気店まで約30店舗が出店する。なかには市内にコアなファンも多数いる『元祖ニュータンタンメン本舗』や、市役所裏で60年以上も営む『イタリア料理モナリザン』といった地元民御用達の店も。
「戦前、臨海部に工場が立ち並び日本中から働き手がやってきたこともあり、いろいろな文化が混ざって今の川崎ができていると思います。食に関しても一生懸命働く人たちに好まれた料理や食べ方が根付いているのでは。焼き肉でも“川崎盛り”といって、山盛りのキャベツに肉をのせて食べる店もあるんですよ」と若井さん。
また会場のステージではライブ＆パフォーマンスも楽しめる。「有名アーティストのトリビュートバンドが出演するのですが、これがまた実に面白い。フリーライブとは思えないクオリティなのでお楽しみに！」（若井さん）。多様性に富んだ街を反映したような食と音楽を堪能できるイベント。東京でもない横浜でもない川崎の、独特な魅力をぜひ体感しよう。
開催概要
「第3回川崎夜市」
開催日：2024年10月28日（月）～11月4日（月・休）
開催時間：11月2日（土）・3日（日）の「川崎ソウルフード屋台」は14:00～21:00
会場：JR川崎駅東口周辺一帯（神奈川県川崎市川崎区）
アクセス：JR川崎駅すぐ
【問い合わせ先】
川崎夜市実行委員会事務局 [email protected]
公式HP：https://lacittadella.co.jp/lp/kawasakiyoichi/
取材・文＝香取麻衣子 ※画像は主催者提供
