臨場感満点の迫力ある花火が特徴

1953年頃に柴又の自治会を中心とした地元有志が集まって花火を打ち上げたのが始まりとされる「葛飾納涼花火大会」。当初は市販の花火を上げていて、地元の人たちだけが楽しむ小さな花火大会だった。次第に観客が増え、花火師に依頼して本格的な花火を打ち上げるようになり、人々はゴザやムシロを敷いて楽しんだという。

打ち上げ場所は昔と変わらず、江戸川河川敷。土手の観客席から打ち上げ場所が非常に近いため、胸に響くような打ち上げ音を感じることができ、都内でも屈指の臨場感が味わえると評判だ。

2024年を彩る特別なプログラムに注目!

花火大会は全6ステージから構成され、約1万5000発を打ち上げる。パリオリンピック・パラリンピックを応援するするオープニング花火に始まり、「Go!Go!寅さん55周年・記念花火」や「ありがとう『キャプテン翼』」といった今年ならではのプログラムが見どころだ。「実は2024年、柴又を舞台にした映画『男はつらいよ』が公開55周年を迎えたことや、葛飾出身の漫画家・高橋陽一先生が代表作『キャプテン翼』の43年にわたる連載を終了して新たにネーム連載として始めるなど、葛飾区にとっては節目の年なんです」(葛飾区観光課)。

さらに、区内に本社を構えるメーカーが世界に誇る「モンチッチ」の誕生50周年、「ベイブレード」の誕生25周年を記念した「世界で輝くメイドインかつしか」と題したステージも見逃せない。

「柴又は東京都では初めて国の重要文化的景観に選定された場所。そんな情緒あふれる柴又帝釈天の参道の街並みとともに花火も楽しんでいただければ」(葛飾区観光課)。当日、帝釈天参道はいつにも増して活気にあふれてお祭りムードに。花火大会より早めに現地入りして、地元グルメの食べ歩きを楽しむのも一興だ。

取水塔と花火の組み合わせは撮影スポットとしても人気。
取水塔と花火の組み合わせは撮影スポットとしても人気。

開催概要

「第58回葛飾納涼花火大会」

開催日:2024年7月23日(火)※荒天時中止
開催時間:19:20~20:20
会場:葛飾区柴又野球場(葛飾区柴又7-17-13先 江戸川河川敷)
アクセス:京成電鉄金町線柴又駅から徒歩10分、北総鉄道新柴又駅から徒歩15分
有料席:平面イス席6,000円、2人マス席1万2000円、4人マス席2万4000円

【問い合わせ先】
はなしょうぶコール☎03-6758-2222
公式HP:https://www.city.katsushika.lg.jp/tourism/1000064/1000065/index.html

 

取材・文=香取麻衣子 ※画像は主催者提供