子供のような教養が詰まったジャングル『Darwin Room』

グラントシマウマさんのつぶらな瞳が印象深い。
グラントシマウマさんのつぶらな瞳が印象深い。

店内はさながら博物館。原人の頭骨模型、昆虫標本、グラントシマウマの剝製などの“本物”と、自然科学や文化人類学中心の古書。文系・理系という区分けを超えた好奇心の森だ。本の中のモノが、実物として手に取ることができる点が、ふつうの書店と大きく違う。「教育にはゴールがあるようだが、教養は学ぶこと自体が目的。でも必ず役に立つとは限らない。そうした余裕が、いざというときに役立つのです」という店主の言葉が心に残る。

頭骨模型は、もちろん売り物8万8000円~。
頭骨模型は、もちろん売り物8万8000円~。
コーヒーとバナナパウンドケーキセット693円。
コーヒーとバナナパウンドケーキセット693円。

オススメ本

『ナチュラリスト志願』ジェラルド・ダレル、リー・ダレル著、5000円。自然に接するための必読書。
『ナチュラリスト志願』ジェラルド・ダレル、リー・ダレル著、5000円。自然に接するための必読書。
『バタフライワールド』8300円。実物大で描いた蝶図鑑。どちらも古書。
『バタフライワールド』8300円。実物大で描いた蝶図鑑。どちらも古書。

『Darwin Room』店舗詳細

住所:東京都世田谷区代沢5-31-8/営業時間:13:00~20:00(金・土は~22:00)※変更あり。/定休日:無/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分

いつ行っても陽気で愉快なワンダーランド『古書ビビビ』

均一本棚は店主とその父上の合作。ガラスじゃなくてビニールなのが肝。
均一本棚は店主とその父上の合作。ガラスじゃなくてビニールなのが肝。

足を踏み入れると、店内はちょっと薄暗くて、探究心がわき起こる。正面の平台には古本と合わせて新刊書やリトルプレスが並び、“本日のビビビ”的に新鮮な熱気を発している。その平台の周りに児童書、文庫、帳場の右には文学、漫画、映画、美術、写真集など。店外の均一本棚(扉付き)には掘り出し物があるので見過ごしてはならない。この濃密な品揃えが、お客さんからの買い取りだけで成り立っているのは、下北沢の奇跡である。

店主の馬場幸治さん。
店主の馬場幸治さん。

『古書ビビビ』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢1-40-8 土屋ビル1F/営業時間:12:00~21:00※変更あり。/定休日:火/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分

心もおなかも満たされるお休み処『Kate Coffee』

ケイトブレンドコーヒー500円。キッシュ600円。
ケイトブレンドコーヒー500円。キッシュ600円。

ちょっと休憩したいけど何も本を持っていない手持ちぶさたなときに、重宝するカフェ。店内には、気軽に読めるエッセイや漫画、音楽、演劇、文芸など多彩な分野の本がずらりと並び、自由に読むことができる。すこし前に出版された、長く読み継がれている本ばかりで、ふだんは手に取らないジャンルとの出合いもまた楽しい。コーヒーはもちろん、カレーやパスタ、軽食やアルコールメニューも豊富で、ついつい長居してしまう。

お店で発行している詩集などもあり。
お店で発行している詩集などもあり。
夜遅くまで開いているのもうれしい。
夜遅くまで開いているのもうれしい。

『Kate Coffee』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-7-11 コージー下北沢2階 /営業時間:10:00~24:00※変更あり。/定休日:月/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅下北沢駅から徒歩5分

重厚かつ柔軟なシモキタの新しい顔『CLARISBOOKS』

敷居が高そうな本も、とりあえず手に取ってみる。
敷居が高そうな本も、とりあえず手に取ってみる。

神保町の古書店で働いていた店主が、2013年12月に開店。商店街を見下ろす2階にあり、店内は明るくたいそう居心地がよい。文学・哲学・思想など「字を読む本」と、「写真集」に力を入れていて、新旧、硬軟とり混ぜた品揃えに知識欲をくすぐられる。月に一度、読書会を開いていて(2021年3月現在は休止中)、テーマは『罪と罰』(ドストエフスキー)、『想像ラジオ』(いとうせいこう)などと幅広い。本を読むことで、人とのつながりが生まれる場所である。

映画、生活、雑誌のバックナンバーも豊富にあり。
映画、生活、雑誌のバックナンバーも豊富にあり。

『CLARISBOOKS』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢3-26-2-2F/営業時間:12:00~20:00(日・祝は~19:00)/定休日:日・月・祝/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分

休日限定の静かな隠れ家的読書空間『Brown's Books&Cafe』

代表の山崎二郎さん。
代表の山崎二郎さん。

平日は雑誌『BARFOUT!』『STEPPIN’OUT!』の編集部、土日はブックカフェ。空間をうまく分けていて、カフェスペースはゆったりと落ち着くつくりになっている。置いてある本は、主に代表の山崎二郎さんの蔵書で、音楽、アート、落語、旅、文学、ノンフィクション、漫画(『ゴルゴ13』『あぶさん』は全巻揃う!)と種々雑多。でもよく見ると、なんらかの意図があって並べられているのがわかってくる。その意図をあれこれ推測するのも、ひとつの楽しみ方だ。

コーヒー 520円、ホットサンド550円。
コーヒー 520円、ホットサンド550円。

オススメ本

『旅に唄あり』岡本おさみ、2500円。「襟裳岬」の作詞家による、旅エッセイ。
『旅に唄あり』岡本おさみ、2500円。「襟裳岬」の作詞家による、旅エッセイ。
『おこりんぼ さびしんぼ』山城新伍、1500円。若山富三郎・勝新太郎兄弟の男前ぶりがうかがえる。
『おこりんぼ さびしんぼ』山城新伍、1500円。若山富三郎・勝新太郎兄弟の男前ぶりがうかがえる。

『Brown's Books&Cafe』店舗詳細

住所:東京都世田谷区代沢5-32-13 露崎商店5階/営業時間:13:00~20:00※変更あり。/定休日:土・日営業/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分

あらゆる人が集まる街の古本屋さん『ほん吉』

店内は図書館のような雰囲気。ぐるりと回ってみるもよし、見取り図を見て目的の棚へ直行するもよし。
店内は図書館のような雰囲気。ぐるりと回ってみるもよし、見取り図を見て目的の棚へ直行するもよし。

2008年開店。絵本・生活から思想・歴史まで、幅広いジャンルを揃え、お客さんの層も厚い。開店時から力を入れているのがジェンダーや精神医学といった分野だ。病気や家庭事情などのために不利益を被っていたり、生きにくい思いをしている人や援助者へ向けた本に広がる。そうした本を「特別なものじゃなくて、ふだん読む本と同列に置いてあるようにしたい」というのが、店主の加勢理枝さんの信条であり、お店を開いた動機でもある。

『ほん吉』店舗詳細

住所:東京都世田谷区北沢2-7-10 上原ビル1F/営業時間:12:00~21:00※変更あり。/定休日:火/アクセス:小田急小田原線・京王井の頭線下北沢駅から徒歩5分

取材・文=屋敷直子 撮影=金井塚太郎