串の美しさもこだわる焼きの求道者『やきとん よし田』【亀有】

L字カウンター15席。店主は野方の名店『秋元屋』で修業。2階にはテーブル4卓も。
L字カウンター15席。店主は野方の名店『秋元屋』で修業。2階にはテーブル4卓も。

仕込みでコツコツと串打ちするのは、芝浦から仕入れたつぶしたての豚もつ。「水分が逃げないようギュッと上に詰める打ち方にしています」と吉田浩康(ひろみち)さん。備長炭を使い短時間で旨味を閉じ込めたカシラは肉汁がジュワ~、シロは外カリ中トロ。修業先である『秋元屋』直系の、ニンニクたっぷりピリ辛味噌で味わうチレやオッパイとドライな特製ハイボールは中毒性が高く、串4本目で酩酊の彼方へ。

手前から秘密の仕込み方法でやわらかく仕上げたシロ、チレ各150円、肉巻パクチー250円、プリサク食感のオッパイ200円など。コクのあるタレ、味噌、塩から味付けを選べる。
手前から秘密の仕込み方法でやわらかく仕上げたシロ、チレ各150円、肉巻パクチー250円、プリサク食感のオッパイ200円など。コクのあるタレ、味噌、塩から味付けを選べる。
妻の真衣さんの「酒場をやりたい」というお願いから、浩康さんはこの道へ。
妻の真衣さんの「酒場をやりたい」というお願いから、浩康さんはこの道へ。
この日のもつ刺し三点盛り750円はレバ、ハラミなど。
この日のもつ刺し三点盛り750円はレバ、ハラミなど。
焼いた際に美しく見えるよう串を打つ。
焼いた際に美しく見えるよう串を打つ。

『やきとん よし田』店舗詳細

早朝からの仕込みが導く恍惚食感『よい処 ほのじ』【松戸】

豚足と豚の背骨で出汁をとる和牛モツ煮込み790円、下町ハイボール550円。
豚足と豚の背骨で出汁をとる和牛モツ煮込み790円、下町ハイボール550円。

開業当初は芝浦の市場に3年間通った坂東和彦さん。卸から信頼を得た今は毎朝良質なもつのみが届き、朝5時30分ごろから仕込みを始める。「食感を良くしジューシー感を出すためレバやハツは皮をむいたり、タンには隠し包丁を入れたり。もつは仕込みがすべて」。紀州備長炭で瞬時に焼き上げる上レバ焼きは奇跡のピンク色とトゥルトゥル食感に涙。ピンポン玉ぐらいあるタンは肉厚のプリプリで、もはやタンステーキ!

手前から上レバ焼き、タン、ハツ、テッポウなど。豚の串は基本230円、注文は組み合わせ自由で2本から(上レバ焼き500円と豚つくね590円のみ2本セット)。
手前から上レバ焼き、タン、ハツ、テッポウなど。豚の串は基本230円、注文は組み合わせ自由で2本から(上レバ焼き500円と豚つくね590円のみ2本セット)。
店内は21席。
店内は21席。
美しく下処理されたハツ。
美しく下処理されたハツ。

『よい処 ほのじ』店舗詳細

鮮度の秘密は“つなぎ”仕入れにあり『串焼 さと村 金町店』【金町】

手前からレバごま塩、シロ、あご肉、トロすじ、もつ煮と一緒に煮込む煮込ナンコツ。一部を除き豚の串は各120円。
手前からレバごま塩、シロ、あご肉、トロすじ、もつ煮と一緒に煮込む煮込ナンコツ。一部を除き豚の串は各120円。

「内臓専門の卸業者より、タンからハラミまで一本につながった“つなぎ”を仕入れています」と、里村太さん・光さん。お店で各部位へとバラすため、ほんのり赤みがさすレバごま塩も弾力のあるあご肉も新鮮そのもの。タンスジやハラミ・カシラの端などを使ったトロすじという個性派串があるのも、つなぎ仕入れだからこそ! しかもこのクオリティで各串120円って。「安くておいしいのが真のもつ道だと思います!」。

豚と牛の小腸などが入った煮込みライス550円。コショウ入りのスパイシートマトサワー420円。
豚と牛の小腸などが入った煮込みライス550円。コショウ入りのスパイシートマトサワー420円。
2021年に開業。
2021年に開業。
双子の里村さん兄弟で店をけん引している。
双子の里村さん兄弟で店をけん引している。

『串焼 さと村 金町店』店舗詳細

取材・文=鈴木健太 撮影=原 幹和

『散歩の達人』2025年3月号より