串の美しさもこだわる焼きの求道者『やきとん よし田』【亀有】
仕込みでコツコツと串打ちするのは、芝浦から仕入れたつぶしたての豚もつ。「水分が逃げないようギュッと上に詰める打ち方にしています」と吉田浩康(ひろみち)さん。備長炭を使い短時間で旨味を閉じ込めたカシラは肉汁がジュワ~、シロは外カリ中トロ。修業先である『秋元屋』直系の、ニンニクたっぷりピリ辛味噌で味わうチレやオッパイとドライな特製ハイボールは中毒性が高く、串4本目で酩酊の彼方へ。
『やきとん よし田』店舗詳細
早朝からの仕込みが導く恍惚食感『よい処 ほのじ』【松戸】
開業当初は芝浦の市場に3年間通った坂東和彦さん。卸から信頼を得た今は毎朝良質なもつのみが届き、朝5時30分ごろから仕込みを始める。「食感を良くしジューシー感を出すためレバやハツは皮をむいたり、タンには隠し包丁を入れたり。もつは仕込みがすべて」。紀州備長炭で瞬時に焼き上げる上レバ焼きは奇跡のピンク色とトゥルトゥル食感に涙。ピンポン玉ぐらいあるタンは肉厚のプリプリで、もはやタンステーキ!
『よい処 ほのじ』店舗詳細
鮮度の秘密は“つなぎ”仕入れにあり『串焼 さと村 金町店』【金町】
「内臓専門の卸業者より、タンからハラミまで一本につながった“つなぎ”を仕入れています」と、里村太さん・光さん。お店で各部位へとバラすため、ほんのり赤みがさすレバごま塩も弾力のあるあご肉も新鮮そのもの。タンスジやハラミ・カシラの端などを使ったトロすじという個性派串があるのも、つなぎ仕入れだからこそ! しかもこのクオリティで各串120円って。「安くておいしいのが真のもつ道だと思います!」。
『串焼 さと村 金町店』店舗詳細
取材・文=鈴木健太 撮影=原 幹和
『散歩の達人』2025年3月号より