栃木屋
三ノ輪っ子が愛する人情モツ焼き
栃木弁のママ・小川幸子さんとお嫁さんの治子さんが切り盛り。「お義父さんが亡くなり、私が焼き担当に。常連さんに焼き方を鍛えられました(笑)」(治子さん)。「タレは長年注ぎ足し。土産で持ち帰る人はご飯にかけたいからタレ多めにっていう人も多いの」(幸子さん)。もつ焼き9種の中で白眉はレバー。大ぶりレバーはぜひ濃厚甘口のタレで頼みたい。ママが丁寧に串に刺す1日10~15本限定のナンコツも、あれば即注文を。
『栃木屋』店舗詳細
玉ちゃん
朗らかマスター自慢の焼き鳥の虜
扉を開ければ、スモーキーな香りと笑顔のマスター・玉ちゃんが迎えてくれる。主役は、職人歴うん十年の玉ちゃんが焼く焼き鳥。「皮側と身側で焼き加減を変えたり、串の先と後で肉のやわらかさを変えたり。串一本の中に世界があるんです」。例えばとろ皮250円は貴重な胸の皮を使い、皮はさくさく脂はほどよくジューシーに。ひとりで切り盛りするので待つこともあるが、その間にレアな焼酎を傾けるもよし、常連と杯を交わすもよしなのだ。
『玉ちゃん』店舗詳細
遠州屋本店 高尾
大正15年創業の山谷の老舗。子連れも通う安心酒場
「はじまりはカウンターだけの一杯飲み屋でした」とは大正15年(1926)創業の老舗を受け継ぐ、5代目の高尾太一さん。カウンターや小上がりの上には、常連から贈られた“招き”(店の屋号と常連の名を記した板)が並び、中にはアニマル浜口の名も。料理はえいひれや鳥わさなどの定番から太一さん考案のトマトソースがけのポテサラ、定食メニューにパスタなど約60種と多彩。「古い店だけど格式は高くないので、気軽に飲みにきてほしいですね」。
『遠州屋本店 高尾』店舗詳細
構成=フラップネクスト 取材・文=鈴木健太 撮影=丸毛 透