台湾出身の店主が故郷の味を再現『猫米(マオミイ)』
店主のチョウ・リーシンさんは台湾出身。「日本ではこれまで中華料理にくくられることも多かったですが、もっとみんなに故郷の味を知ってもらいたいと思いました」。鶏肉(ジーロー)飯は魯肉(ルーロー)飯と並ぶ定番料理で、もとをたどれば台湾南西部に位置する嘉義(ジアイー)市の名物だった。ご飯の上に細く割いてゆでた鶏がどっさりのせられ、頬張るとうまみがじわじわ~。鶏皮から抽出した鶏油でエシャロットを揚げて作ったタレも香る。
『猫米』店舗詳細
穏やかな大豆の風味にときめく『New Far Eastern Style Cafe 明天好好(ミンテンハオハオ)』
目当ては、台湾で食べられている味を忠実に再現したというこちらの豆花(トウファ)。つるんとした舌触りと口の中でゆっくり大きく膨らむ大豆の風味に癒やされる。日本ではスイーツとして知られるが、台湾では低カロリーな軽食としてもおなじみ。クコの実、ナツメなど漢方でも使われる食材や、プラントベースも取り入れられていて、食べ終わるころにはなんだか心も体もスッキリしている。
『New Far Eastern Style Cafe 明天好好』店舗詳細
本場さながらの屋台料理を満喫『台湾綺鶏(タイワンキッチン)』
「父は銀座で台湾料理店を営み、シェフをしていました」と店主のキョ・イシさん。子供のころに家族で台湾から来日し、父の背中を見て育ったという。キョさんの魯肉飯は、三元豚のバラ肉とネックをブレンドして使い、ほどよい脂の甘みとしっかりした食感が満足度をぐっと上げてくれる。鶏もも肉を包丁で広げ、衣をカリカリに揚げたザージーパイにかぶり付けば、じゅわっと肉汁がにじむ。
『台湾綺鶏』店舗詳細
取材・文=信藤舞子 撮影=高野尚人