なによりも町田ファーストな老舗『久美堂 本店』
「ここで根を張っているからには、街の人の希望に応える。それが絶対条件」と話す営業統括本部長の藤田哲也さん。言わずと知れた地域密着型書店の本店は、町田に縁のある作家の作品なら必ず扱う「町田本コーナー」に、毎年春に地元中学の生徒がポップを作る「魂のPOPフェア」など『久美堂』ならではの景色が広がる。
店長さんのおすすめ地域本
『勝つ、ではなく、負けない。結果を出せず、悩んでいるリーダーへ』 黒田剛 著/幻冬社
by『久美堂 本店』 藤田さん
『久美堂 本店』店舗詳細
スタッフの顔と“推し”が見える棚『紀伊國屋書店 小田急町田店』
2021年にオープンした店舗は、百貨店らしく幅広いラインアップながら詩や短歌などの歌集も豊富。広い催事スペースでは独自商品も展開する。店長・遠藤貴弘さんの「売りたいものをきちんと押し出しすことを心がけている」という言葉どおり、スタッフによるオリジナルフェアは選書も興味深く、訪れる楽しみが増えそうだ。
店長さんおすすめ地域本
『やとのいえ』八尾慶次 著/偕成社
by『紀伊國屋書店 小田急町田店』遠藤さん
『紀伊國屋書店 小田急町田店』店舗詳細
地元民を支え、地元民に愛される『くまざわ書店 相模原店』
駅直結で改札からも近いとあって使い勝手抜群、帰宅途中に習慣として立ち寄る学生や会社員も目立つ。「人文書は小さい店では置きにくいけど、いいと思った本は積極的に置いていきたい」と店長の三ヶ島紀子さん。『くまざわ書店』のなかで、2020年発刊の新潮文庫『国道16号線』が最も売れたのはこの相模原店だとか!
店長さんのおすすめ地域本
『国道16号線 「日本」を創った道』柳瀬博一 著/新潮社
by『くまざわ書店 相模原店』三ヶ島さん
『くまざわ書店 相模原店』店舗詳細
見せる工夫と気遣いが光る『有隣堂 ミウィ橋本店』
「大型店舗ではないからこそ、コンパクトに対応できるようにしています」と店長の渋沢良子さん。公式SNSのフォロワー1000人達成時には読みたい本を募るなど、ニーズを拾い上げて答える取り組みも印象的だ。スタッフが自身のいち推しを紹介する「スタッフおすすめ本フェア」は、個性たっぷりのPOPがずらりと並び圧巻。
店長さんのおすすめ地域本
『奥さがみ・道志・桂川 散策絵図』村松昭 著/アトリエ77
by『有隣堂 ミウィ橋本店』渋沢さん
『有隣堂 ミウィ橋本店』店舗詳細
大人も子供も知識欲を満たせる『ACADEMIA くまざわ書店 橋本店』
フードコートのそばで、週末はファミリーでにぎわう店舗。ワークショップなどのイベントも毎月開催、児童書はさすがの充実っぷりだが、子供と一緒に訪れた親向けに工学の専門書も充実しているところがまた心憎い。「近隣に多い美大とコラボしたアート関連の催しもやってみたい」と店長の村上元康さんは夢を膨らませる。
店長さんのおすすめ地域本
『SUPER OPEN STUDIO ──制作と生活の集合体』中尾拓哉 編/SUPER OPEN STUDIO 2023 実行委員会
by『 ACADEMIAくまざわ書店橋本店』村上さん
『ACADEMIA くまざわ書店 橋本店』店舗詳細
取材・文・撮影=中村こより
『散歩の達人』2024年11月号より