路地に隠れたモダンなタイ発カフェ『Khagee(カジー) cafe』【沼袋】

左から植田さん、バリスタの加藤美幸さん。2024年5月開店ながら、すでに沼袋のオアシス。
左から植田さん、バリスタの加藤美幸さん。2024年5月開店ながら、すでに沼袋のオアシス。

沼袋とは思えぬおシャレ感ながら、気張らなさに近所の年配客も足しげく通う。店主の植田美輝さんはタイ人の夫とチェンマイでカフェを営むが、生まれ育ったこの地でも開店。夫が惚(ほ)れたタイのロースターから仕入れた豆をバリスタが丁寧に淹れ、飲み口すっきり、後から甘みが花開く。「スコーンが大好き」と丹精し、ふわふわやザクほろなど、種類で異なる食感も楽しみ。タイ人シェフ直伝カレーも人気だ。

手前から時計回りに、カフェラテ650円、キャロットケーキ560円、アメリカーノ600円、バタースコーン330円。
手前から時計回りに、カフェラテ650円、キャロットケーキ560円、アメリカーノ600円、バタースコーン330円。
白壁と木張りの壁が印象的。ゆったり空間だ。
白壁と木張りの壁が印象的。ゆったり空間だ。

『Khagee cafe』店舗詳細

住所:東京都中野区沼袋1-39-3 植田ビル/営業時間:10:00~18:00/定休日:月・第1火/アクセス:西武鉄道新宿線沼袋駅から徒歩1分

映画とレコードとコーヒーのある情景『喫茶おてる』【野方】

おてるブレンドコーヒー500円、昔ながらのぷりん350円。
おてるブレンドコーヒー500円、昔ながらのぷりん350円。

商店街を抜け、扉を開くと、そこはまるで秘密基地。真空管アンプを通したレコードの音が心地よく、和洋の絵本を開けば心うきうき。「昭和47年の味って感じだよ」と常連の紳士客が頬を緩(ゆる)ます蒸し焼きプリンは、ムッチリなめらか。備長炭であぶられた深煎りコーヒーがよく合う。さらに、クラフトビールも置き「親子連れも来ますよ」とマスター。2024年11月には2階にギャラリーも新設。ゆらゆら回遊したくなる。

「築50年以上のこのボロさが良くて」と、マスターは壁の片側を絵本、片側を映画のポスターで彩る。
「築50年以上のこのボロさが良くて」と、マスターは壁の片側を絵本、片側を映画のポスターで彩る。
ジャズ、ロック、クラシックなど、レコードは「1500枚ぐらいはあるかな」。
ジャズ、ロック、クラシックなど、レコードは「1500枚ぐらいはあるかな」。

『喫茶おてる』店舗詳細

住所:東京都中野区丸山2-20-11-3/営業時間:12:00~20:00/定休日:土・日・祝(イベントは不定期開催)/アクセス:西武鉄道新宿線野方駅から徒歩7分

商店街でも心地よさ全開『aozora coffee stand』【新井薬師前】

ハンドドリップコーヒー500円~、米粉とクルミのクッキー(ホワイトチョコ)300円(ドリンクセットなら50円引き)。
ハンドドリップコーヒー500円~、米粉とクルミのクッキー(ホワイトチョコ)300円(ドリンクセットなら50円引き)。

店名に違わぬ青空色に惹(ひ)かれて入れば、小空間ながら妙に落ち着く不思議さ。店主の佐藤勇さんはもともと深煎り派だったが「エチオピアのゲルシャが衝撃的で、変わりました」と、浅~中煎りを用意。口当たり柔らかで、後からコクと甘さが広がっていく。スイーツはパートナー・めぐみさん手製のクッキーを。あっさり軽く、しっとりほろり。コーヒーや街談義をした後、帰り際に二人揃って客を見送る姿にもほっこり和む。

小さな店ながら、革張りチェアと手作りした木製テーブルがカッコいい。
小さな店ながら、革張りチェアと手作りした木製テーブルがカッコいい。
空色がクールなアオゾララテ600円はまさかのオレンジ風味。ホットもあり。
空色がクールなアオゾララテ600円はまさかのオレンジ風味。ホットもあり。
ハンドドリップで淹れる佐藤さん。
ハンドドリップで淹れる佐藤さん。

『aozora coffee stand』店舗詳細

住所:東京都中野区新井1-22-6 M.T.M 1F/営業時間:8:00~18:00/定休日:火(祝は営業)/アクセス:西武鉄道新宿線新井薬師前駅から徒歩10分

取材・文=林さゆり 撮影=加藤熊三
『散歩の達人』2024年12月号より