『麺宿 志いな』志高く、最高のバランスで仕上げた鶏と魚介のラーメン
新宿御苑前駅から徒歩5分、2018年にオープンした『麺宿 志いな』。店主はイタリアンなどの飲食店で経験を積み、ラーメンにたどり着いた。独学で作り上げたそのラーメンには、イタリアンのエッセンスがちらり。
おすすめの得製潮そばは、鶏ガラや鯛のアラ、昆布、香味野菜などを弱火でじっくり炊いた清湯スープに、3種類の塩をブレンドした塩ダレを合わせ、芳醇な旨味がたっぷり。最後の一滴まで飲みほしてしまうほどおいしい。
合わせる麺は、三河屋製麺のオリジナル麺。潮・醤油そばには細麺、鶏白湯には平打ち麺、つけそばには太麺の3種類を使い分ける。鶏豚チャーシュー、鶏ワンタンなど、トッピングもスープに合ったバランスのよい仕上がりだ。
店主の地元・群馬にある岡直三郎商店の日本一しょうゆを使った醤油そばも、必食の一杯。
開店以来、志高く店を継続していきたいと思いをこめ、常に変わり続けている。
『麺宿 志いな』店舗詳細
『RAMEN MATSUI』素材を吟味し、夫婦で丹精込めて作り上げる美しいラーメン
地下鉄新宿御苑前駅より徒歩6分のところにある『RAMEN MATSUI』。調布の名店『柴崎亭』で修行した店主が2023年5月にオープンした。夫婦二人三脚で提供するラーメンは、素材ひとつひとつを吟味し、工夫と趣向をこらして創作する。
一番人気は特製醤油。スープは京都産の地鶏・丹波黒どりと親鶏から抽出した鶏清湯、そして羅臼昆布、宍道湖のしじみ、純米酒でととのえた和出汁を合わせている。醤油だれには本格濃口醤油、うすくち醤油、再仕込み醤油のほか、乾物なども加えて香りよく味わい深く仕上げている。いくつもの味わいを掛け算した香味油は2種類を提供直前に加える。
丼に浮かぶ端正なレイアウトを表現するかのように澄み切った味わいのスープ。最初のひと口は上品な鶏の風味だが、しじみの濃厚な旨味や醤油の酸味も加わりキリリとした淡麗な口当たりだ。それを香味油の香ばしさとコクが全体をまろやかにまとめあげている。スープを飲んだ後は幾重もの余韻がある。
『RAMEN MATSUI』店舗詳細
『支那蕎麦 澤田』海老ワンタンが絶品! 白・黒醤油で作る2種の清湯ラーメン
新宿御苑前駅から徒歩2分。『支那蕎麦 澤田』は、数々のラーメン店で研鑽を積んだ店主がつくる白醤油と黒醤油を使った2種の支那蕎麦で人気の店。
白醤油の支那蕎麦のスープは、鶏のミンチにチャーシューご飯にも使う豚肉、平子煮干などに白醤油を合わせている。その旨味あふれるスープに合わせるのは、しなやかで喉ごしなめらかな三河屋製麺の平打ち中細麺。以前より細めの麺に変更したそうで、食べやすいように丼の形状も変えるというこだわり。
白と同じスープに3種の醤油をブレンドしたタレで作る、黒の支那蕎麦もおすすめの一杯だ。
どちらの支那蕎麦にもぜひ合わせたいのが海老や肉のワンタン。おいしくて 何個でも食べられる。
支那蕎麦と人気を二分する昆布水つけ麺や、白湯や味噌などの限定麺も季節ごとに提供。『支那蕎麦 澤田』のこだわりの味を求めて、ぜひ足を運んでほしい。
『支那蕎麦 澤田』店舗詳細
『Ramen Afro Beats』で、Wの泡が弾ける! 濃厚鶏白湯らぁ麺
新宿御苑前駅から徒歩5分。国内外のラオタ(ラーメンおたく)も一目置く新宿御苑エリアで、ひときわ注目を集めるのは濃厚な鶏白湯のラーメンが味わえる『Ramen Afro Beats』だ。
濃厚鶏白湯らぁ麺の肝となるのは、一度は絶滅寸前になったことでも知られる希少な地鶏・天草大王のフルボディをふんだんに使って、旨味をじっくり引き出したスープ。これを少し泡立てるところから“泡系鶏白湯”と呼ばれている。さらに特上鶏白湯らぁ麺には季節で変わるエスプーマがついてきてさらに風味豊かに仕上げている。
滋味深いスープには三河屋製麺のストレート細麺。茹で上がった麺の上にレモンの輪切りを乗せ、さらにその上に手の平大のチャーシューが3枚もON。
濃厚な鶏の香りと旨味、鶏の存在感がスープを占めているが後味はあっさりして舌に残らないのがいい。
エスプーマを少しだけ箸でスープに混ぜて麺と一緒に食べると、とうもろこし風味が濃厚な鶏白湯に違和感なくなじみ、また雰囲気の違うスープになる。
『Ramen Afro Beats』店舗詳細
『Ramen Deniro』旨辛スープと特製ウェーブ麺のこだわり排骨担々麺
新宿高島屋の近くにある『Ramen Deniro』は、ロバート・デ・ニーロと映画タクシードライバーをコンセプトとした担々麺専門店。
看板メニューのPA・KOH・D担々麺は、麺が見えないほど大きい排骨と丼にそそりたつ揚げ麺のビジュアルに圧倒される。スパイスがしっかりと効いたポークリブロースを使った排骨は、2度揚げされて衣はサクサク、中はやわらかな仕上がり。単品の排骨をつまみにビールを飲んでいく人もいるというのも納得だ。
麺は中太ウェーブ麺。もちもちとした食感でスープとの絡み具合もいい。トッピングの揚げ麺も同じ麺を使っている。菅野製麺所の特製麺を茹でと揚げで2度味わえるという贅沢仕様だ。さらに揚げ麺は、パリパリ食感だけではなく、スープを吸わせてしんなり食感も楽しめる。さまざまな食べ方を楽しめる一杯だ。
追加トッピングの麻薬煮たまごは小ライスとの相性も抜群。シメの“ミニ麻薬煮たまご丼”になる。
『Ramen Deniro』店舗詳細
『東京海老トマト』海老の出汁にトマトがまるまる1個分入ったヘルシー系ラーメン
新宿西口から徒歩3分、『東京海老トマト』はエビとトマトのコラボという新しい味を楽しめるラーメン店だ。
看板メニューは店名と同じ東京海老トマト。スープは数種類の海老からとった出汁に動物系ダブルスープを合わせ、さらにイタリアの契約農園から取り寄せたフルーツトマトをバランスよくあわせている。
麺はしっかり食感の中細ストレート麺。海老トマトスープの旨みをしっかりと吸っておいしさがアップする。
低温調理で肉の味を凝縮させた薄切りチャーシューはレア状態で、スープの熱が加わらないように、丼ぶりのフチにのっている。
サービス盛りにトッピングされるのはキャベツとバゲット。どちらもスープと相性抜群だ。キャベツは軽く茹でてあり、スープの旨味を吸ってしんなりとしておいしくいただける。バゲットはサクサクで食べてもいいし、スープでしんなりさせてもおいしい。
シメは、残りのスープへご飯を入れるリゾット風おじやで決まり!
『東京海老トマト』店舗詳細
個室で安心『麺松 新宿歌舞伎町店』でベジポタつけ麺がいつでも食べられる
JR新宿駅東口から徒歩5分。さくら通りのゲートをくぐってすぐの雑居ビルへ。やきとん屋の2Fに24時間営業の居酒屋『麺松 新宿歌舞伎町店』がある。客席は個室がメインだから、友人・家族や恋人と他人の目を気にせず食事できるのもいいところ。逆に1人でフラッと入りたい時は、カウンター席でもいい。
メインはジャガイモとタマネギを主体に大山どりと豚骨を加えたベジポタスープの“体に優しいら~めん”だ。つけ麺、ラーメン、肉汁つけ麺があり、餃子、チャーハンといったラーメン屋の定番も揃う。
いちばん人気のベジポタつけ麺は、濃厚だが口当たりはまろやかで後味はスッキリ。菅野製麺所の若干ウエーブがかかった小麦が香る太麺で、もちもちと弾力があるからパワーのあるベジポタスープに合う。
スープと麺は別に盛り付けられているけど、トッピングの丁寧に仕込んだ豚バラチャーシューや柔らかい穂先メンマ、シャキシャキの水菜もワンチームだ。
『麺松 新宿歌舞伎町店』店舗詳細
取材・文・撮影=丸山美紀(アート・サプライ)、大熊美智代、パンチ広沢、羽牟克郎