日々の暮らしに彩りを添える場『STORY STORY UENO』

折り紙や日本美術の本を集めた一角。
折り紙や日本美術の本を集めた一角。

2023年4月、上野マルイ内にオープン。書籍、雑貨、ワークショップが融合した新しい形の書店だ。「あるく」「まなぶ」「たべる」の3つのキーワードに沿って、小説、実用書、漫画などジャンルを横断した棚、小さな出版社の既刊ラインナップを揃えた一角など、本との出合いをさまざまな形で演出している。探していた本、既に読んだ本の「隣にある本」に目を向ける面白さに気づくだろう。

「あるく」をテーマに、散歩ガイドから古典、外国文学まで。一見なぜここに?が楽しい。
「あるく」をテーマに、散歩ガイドから古典、外国文学まで。一見なぜここに?が楽しい。
ミシマ社の出版物コーナー。
ミシマ社の出版物コーナー。
複数のブランドのブースがあるポップアップストア。
複数のブランドのブースがあるポップアップストア。

おすすめの一冊

『東京さんぽ図鑑』 スタジオワーク著 朝日新聞出版/1650円

「散歩本だけど写真が一切なく文字が多め。建築ネタが多く読みものとしてもおすすめです」(店長 鈴木宏昭さん)

『STORY STORY UENO』店舗詳細

住所:東京都台東区上野6-15-1上野マルイB1/営業時間:11:00~20:00/定休日:定休日は上野マルイに準じる/アクセス:JR・私鉄・地下鉄上野駅から徒歩3分

本が見やすく探しやすいエキナカ書店『BOOKCOMPASS エキュート上野店』

展示を見た後、より理解を深めるためにも立ち寄りたい。
展示を見た後、より理解を深めるためにも立ち寄りたい。

新しくなったJR上野駅公園口を見通す場所にあり、上野動物園の雑貨や、博物館・美術館で開催されている展覧会関連の書籍が充実。話題書や売れ筋を、目線の位置に表紙を見せて並べるなど、目当てのものを素早く発見できる工夫がありがたい。ビジネス書、文芸、コミックと幅広く揃い、気づくと複数冊抱えてレジに向かうことになる。

駅構内にあり、観光、ビジネス、旅行などさまざまなニーズに応える。
駅構内にあり、観光、ビジネス、旅行などさまざまなニーズに応える。
上野動物園のグッズも販売。パンダ率高し。
上野動物園のグッズも販売。パンダ率高し。
スタッフによる既刊のおすすめ本にも注目。
スタッフによる既刊のおすすめ本にも注目。

おすすめの一冊

『音楽は自由にする』 坂本龍一著 新潮社/1100円

「1曲が完成に至るまでの過程が伝わってきて、坂本龍一さんの音楽の背景が垣間見えます」(店長 林華子さん)

『BOOKCOMPASS エキュート上野店』店舗詳細

住所:東京都台東区上野7-1-1 エキュート上野3F 
/営業時間:7 :30~22:00(日・祝は~21:00)/定休日:無/アクセス:JR上野駅構内

電車の音を聞きながら本を選ぶ『三省堂書店 アトレ上野店』

漫画コーナーは奥へと広がっている。ぜひとも足を踏み入れたい。
漫画コーナーは奥へと広がっている。ぜひとも足を踏み入れたい。

駅の正面玄関口すぐとあって、お客さんが途切れることがない。店内は入り組んだつくりになっていて見て回るのも楽しいが、特に一段高くなった漫画コーナーは圧巻。新刊はもちろんシリーズものも揃い、外国からの観光客がまとめ買いしていくことも多い。地図やガイド本から専門書まで、ジャンルを絞らずまんべんなく扱っている。

かつて「明正堂」があった場所に2022年12月オープン。
かつて「明正堂」があった場所に2022年12月オープン。
経営・資格などの専門書もあり。
経営・資格などの専門書もあり。
上野といえばパンダ。生態系など学術系の本も売れる。
上野といえばパンダ。生態系など学術系の本も売れる。

おすすめの一冊

『心躍る博物館』 TAC出版編集部/1980円

「地域別ではなく、民俗、科学、美術などテーマ別に施設を分けているのが斬新です!」(係長 岡田輝命さん)

『三省堂書店 アトレ上野店』店舗詳細

住所:東京都台東区上野7-1-1アトレ上野WEST1F/営業時間:10:00~21:00/定休日:無/アクセス:JR上野駅から徒歩1分

取材・文=屋敷直子 撮影=井原淳一
『散歩の達人』2023年7月号より

物語の舞台としても知られ、多くの作家を生む文化の街・横浜は本好きの飽くなき知的好奇心を受け止める、超実力派書店の激戦区。品揃えもアクセスのよさも抜群の5軒で本に溺れてみませんか?
本屋さんは、その街の空気や行き交う人たちに合わせて、品揃えを考えている。柏・流山エリアで街歩きの前に、まずは駅前の本屋さんをチェックしてみよう。周辺エリアのみならず、千葉県を深く知るヒントが見つかるはずだ。
所沢、東村山、清瀬、東久留米と、西武線沿線で近いようでいて、それぞれ少しずつ個性が分かれる街だ。地域の個性は地元の書店の棚に表れる。「作家が住んでいた」「作品の舞台になっている」など、地元愛をくすぐる情報もあり。
昨今は無書店駅もある板橋エリア。そんななか、独立書店や古書店が静かにキラリと光っている。カテゴリーは違えども、どこも皆、日常を豊かにする「街の本屋さん」。点在する4店をめぐってみよう。