ウッドデッキで極上のととのい体験を『大黒湯』【押上】
スカイツリーの麓に位置する『大黒湯』。
1949年に開業し70年以上愛されてきた銭湯で建物は当時のまま。しかしその中身は、時代ごとにリニューアルされ、現代にもマッチした施設になっている。
内湯は先代店主によってジェットバスなど、バラエティに富んだ浴槽が作られた。
水深90cmの歩行浴槽には、底に丸石が埋められマッサージ効果も期待できる。
そして、現店主新保卓也さんの肝いりで作られたのが露天風呂。
「忙しい現代、東京だと空を見上げてゆっくりお風呂に入れる機会はなかなかないですよね。ホッとできる場所を提供したくて、露天風呂をつくりました」と新保さん。
23区内唯一、オールナイト営業をする『大黒湯』だからこそ、朝・昼・夜それぞれの空を見上げながらゆっくりできるのが魅力だ。
さらに新保さんは、2階にウッドデッキも作った。
ゆったりした椅子に体を預けて見上げると、スカイツリーと煙突が空にのびている、この場所ならではの景色。
サウナーからも「ととのいスポット」として好評だ。
『大黒湯』店舗詳細
シンプルな中にこだわりが光る『日の出湯』【浅草】
地下鉄銀座線の稲荷町駅から徒歩2分、下町情緒あふれる住宅地にある『日の出湯』。
東京の銭湯は、浴室の奥に浴槽を配置し手前が洗い場になっているのが一般的だが、『日の出湯』は島のように浴室の中央に浴槽を構える。
その浴槽は、樹齢1000年を超える檜でできており、形も材質も東京ではなかなか味わえない。
そこに注がれるのは「温泉」で、泉質について店主の田村さんは次のように話す。
「化粧水にも使われる、メタけい酸の含有量で温泉の認定を受けました。弱アルカリ性でもあるので、肌にいい水質です。検査してくださった方は『成分の強さを謳う温泉施設も多いけど、実は成分のバランスが大事で、ここはとてもバランスがいい!』と言ってくれました」
この銭湯にはソフト面にもこだわりが見える。
ロビーで売られるのは、田村さん厳選の「最高の牛乳」300円で、無料のボディーソープやシャンプーは設置せず、“ちょっといい”ものを有料で貸し出している。
シンプルな中に個性の光る、味わい深さが魅力的だ。
『日の出湯』店舗詳細
随所に光る「プラスワン」のおもてなし『白水湯』【入谷】
上野や浅草などの繁華街にも近い、入谷の住宅地にある『白水湯』は、たくさんの“ひと工夫”が詰まった銭湯。
壁際だけでなく、浴室中央にも洗い場を作ることで、目隠しの壁として機能している。
洗い場で、湯船に浸かっている人からの視線が気になった経験はないだろうか?
この壁は、その“小さなモヤっと”を解消してくれいている。
サウナにもひと工夫。最近、オートロウリュのある銭湯は増えてきた、その中で『白水湯』は、さらに爆風を吹き出す装置も設置。
ロウリュだけでなく、オートアウフグースで発汗はさらにブーストされるのだ!
さらに、水風呂にはメントール系の入浴剤が入っているという“ひと工夫”。
香りや色でも火照ったサウナ後の体を冷やしてくれる。
他にも、脱衣所に冷水機があったり、無料アメニティとして化粧水・乳液・アフターシェーブローション・ヘアトニックがあったりと、随所に”ひと工夫”のおもてなしが感じられる銭湯だ。
※サウナと入浴剤入り水風呂は男湯のみ
『白水湯』店舗詳細
都心にいながら大きな露天風呂でゆったり時間を『寿湯』【上野】
上野駅から徒歩7分、唐破風屋根から歴史を感じさせる風情を残す『寿湯』。
内湯も、伝統の富士山のペンキ絵をシンボルとしていて、ノスタルジーを喚起する。
しかしその浴槽は、3種のマッサージ風呂に薬湯とバリエーション豊かで、現代人のリラックスにもマッチする。
同店の大きな魅力は露天風呂。ターミナル駅の近隣とは思えないほど広い。
「ゆっくりしてもらいたいという気持ちで、ぬるめにしています。この立地で半露天ではなく露天であることもこだわりです」と店主の長沼亮三さんは話す。
サウナ後の外気浴スポットとしても、これだけの広さがあれば「ととのい」の気持ち良さがブーストされるだろう。
『寿湯』の個性は水風呂にも。普通の水風呂の他に洞窟水風呂なるものがあるのだ。
その名の通り、洞窟のような狭い空間に水風呂が作られている。
反響して耳に届く水音が、なんとも異世界感を醸し出して、非日常の体験をさせてくれる。
『寿湯』店舗詳細
都心の格好いい銭湯で頭と体を休めよう『万年湯』【新大久保】
連日多くの観光客が訪れる新大久保。新宿からも徒歩圏内のこの街に『万年湯』はある。
外の喧騒が嘘のように、凛々しい格好よさが滲み出る浴室。数々の人気銭湯を手がけた今井健太郎氏の設計だ。
和をモチーフにした意匠が、直線的なデザインの中に配されていてキリッと引き締まっている。
メインの浴槽には、店主の武田信玄(のぶよし)さんのこだわりが詰まっている。
「一人用のジャグジーやジェットを作ると、ゆっくり入れる人数が限られるので最小限にしました」(店主)
限られた広さながら、浴槽の仕切りを減らすことで広々とした入浴ができる。数多くの銭湯を巡ってきた筆者も、この浴槽は好みだ。
サウナはないが水風呂があり「温冷交代浴」ができる。
入り口に大きな壁が設えてあり、他から隔離されて、恍惚感が高まって気持ちがいい。
「水風呂の前にも洗い場を作るため、シャワーの飛び散りが入らないよう、今井さんが設計されました」(店主)とのことだが、デザインと実益が兼ね備えられていて、さすがの一言。
『万年湯』店舗詳細
広い!大きい!開放的!ほぼスーパー銭湯が体感できる『萩の湯』【鶯谷】
鶯谷の『萩の湯』は、2017年にリニューアルされて現在の形になった。
「以前、別の銭湯をやっている時、お客さんがたくさん来てくれるようになったんですが、施設自体のキャパシティの限界を迎えてしまって、混んでいるせいで帰られるお客さんがいて悔しい思いをしていたんです」
店主の長沼雄三さんのそんな気持ちから、広く作られた浴槽は利用者としても、ゆったり感が増してうれしい。
露天風呂も、10人ほどが足を伸ばして入れるような広さ。
回転率を上げるために熱めのお湯に設定している銭湯もあるが、萩の湯は36~40℃ほどとぬるめで長く入れる。
「皆さんにゆっくり入っていただけるようぬるめです。それでも混まない広さです」(長沼さん)
サウナももちろん、30人ほど入れるビッグサイズ。
3段のスタジアム型なので、上段と下段で温度に差があり、好みに合わせて入れるのもうれしい。
毎朝6時からの早朝営業もあるので、出勤前などにサウナで「朝活」すすのもオススメ!
『萩の湯』店舗詳細
現代型の銭湯スタイルはここから!新施設のパイオニア『妙法湯』【椎名町】
都内各地の銭湯がリニューアルし人気を集めている。そうした多くの施設が参考にしているのが、椎名町の『妙法湯』。
壁面のタイルが大判であるのもその一つで、「タイルが小さいと目地が多くなるので、カビや汚れが発生しやすいんですよ」と店主。
大判タイルは重量もあるため接着にも技術が必要だが、店主が施工業者と思考錯誤したのだとか。
未来の清潔にも寄与するつくりになっている。
サウナブーム以降、多くの銭湯がサウナを新設やリニューアルしているが、サウナーを唸らせる銭湯サウナとしても、同店は早くから注目を集めていた。
「温度は男湯で120℃に設定していて、都内でもトップクラスですよ」と店主は胸を張る。
入るなり一気に発汗する超高温のサウナは、玄人にも愛好する人が続出している。
店主が何よりこだわっているのが水質。
軟水器を通して軟水化するばかりではなく、微細な泡を発生させている。
「全国を探し回って、馬の匂いも落とすほどのお湯を見つけたんですよ」と店主が語るように、こだわりが詰まったお湯だ。
『妙法湯』店舗詳細
「何もない」からこそ味わえるリラックス『松の湯』【落合】
地下鉄東西線の落合駅から徒歩1分。人や車が行き交う早稲田通りから1本入った静かな住宅地にあるのが『松の湯』。
情報や商品が溢れる現代にあって、店主の笠原洋人さんがあえて突き詰めたのは「何もない銭湯」。
人気銭湯の設計を数多く手がける今井健太郎氏とともに、何も乗っけない「素うどん」ならぬ「素銭湯」を体現している。
そのこだわりは浴室に入った瞬間に感じとれるだろう。
落ち着いた藍色の空間。壁と床は別のタイルを使うことが一般的だが、同じものを使用することで統一感が感じられる。
雑然さを削ぎ落とした、心休まる雰囲気に包まれている。
人気のサウナも炭酸泉も、あえて設置しなかったのは、お湯への自信から。
120mの深さから汲みあげる天然の地下水を使用していて、化粧水にも配合される「メタめい酸」が多く含まれた水質なのだ。
イベントがなくても、飽きさせない工夫も抜かりない。3つの湯船の温度を変え、季節によってもそれぞれの温度を変えるという。
また、ジェットバス設置の要望が多かったが、内湯の静かさを保つために、露天にジェットを設置するなど、どこまでも「心休まる空間」を追求しているのだ。
『松の湯』店舗詳細
2種のサウナに貴重な鉱石など魅力が大渋滞『天然温泉 たからゆ-中野若宮温泉-』【野方】
西武新宿線・野方駅から徒歩約6分の場所に『天然温泉 たからゆ-中野若宮温泉-』がある。
約80年の歴史を重ね、2023年にリニューアルを果たした。
男女それぞれに別のサウナが設置されており、月ごとに入れ替わる。
一方はオートロウリュサウナで、ロウリュが20分に一度という高頻度で実施されるのが魅力だ。
もう一方は、コンフォートサウナ。遠赤外線の効果で体の芯から温まるので、体感温度以上に汗が流れる。
水風呂の浴槽には、バドガシュタイン鉱石という石を使用。
この石は、世界中から多くの人が療養に訪れる、オーストラリアの温泉保養地で産出され、高いラドンの発生能力を持つ。
ラドンは日本の湯治場でも親しまれてきた成分。湯船に使われている銭湯は、全国でも数少ない。
2025年の調査で、こちらのお湯が「温泉」であることがわかった。
化粧水にも使われ、50mg/kg以上含まれると「美肌の湯」と呼ばれることが多い「メタけい酸」の含有量が53.7mg/kgだと判明。
お湯そのものまで楽しみたい銭湯だ。
『天然温泉 たからゆ-中野若宮温泉-』店舗詳細
さらさらな天然温泉で肌も潤う!『中野寿湯温泉』【中野】
1951年に創業した同店は、開業から普通の銭湯として営業していた。
しかし、平成の中頃に水質を調べてみると温泉であることがわかり『中野寿湯温泉』として再出発。
無色透明で匂いもないので、どんな人でも入りやすい温泉だ。
お湯に多く含まれる「メタケイ酸」は、潤い肌用の化粧水や入浴剤にも含まれている成分で、肌の新陳代謝を促す働きがある。
浴槽は座湯や寝湯などさまざまな入浴スタイルが用意されていて楽しい。
「最近はビル型銭湯も増えてきました。そうした銭湯は天井が低くなってしまうんですが、うちは上の階がないので、昔ながらの銭湯のように天井を高く作っています。最新の設備はありませんが、この開放感は売りだと思っています」と店主の小林昭夫さん。
その言葉通り気持ちのいい開放感がある。
小さいながらサウナも用意されている。近隣の銭湯では500円の別料金がかかるが、こちらでは250円で利用可能。
「お客さんに安くしてくれと言われたから、安くしてます」と、小林さんのサービス精神の賜物だ。
『中野寿湯温泉』店舗詳細
都内唯一!プール付きの銭湯『アクア東中野』【東中野】
『アクア東中野』の目玉は、露天になっている大きな屋外プール。
歩行浴をするにもちょうどいいだけでなく、子供も楽しめる。
7mもあるので、空いている時間はザブザブと泳ぐことも可能で楽しい。
サウナブーム以降は、水風呂がわりに利用する人も多く、サウナ後にプカプカ浮かぶ気持ちよさは他では代え難い心地だ。
浴室は大きな窓のおかげで明るく開放的。
テレビも設置されているので、退屈することなくお風呂を楽しむことだできる。
炭酸泉やジェット浴など、種類が多いのも魅力だ。
また、大きなプールの横にある露天風呂も、日替わりの薬湯で見逃せない!
サウナの温度設定は105℃(男湯)と都内屈指の高温で、コアなサウナ好きも唸るストロングな熱さ。
また、都内の銭湯としては当時初だったオートファンを新設し、熱気が全体に行き渡るようにアップデートされた。
ここまで強烈なサウナの後に大きなプールに浮かべば、疲れも嫌なことも全て忘れてしまいそうだ。
『アクア東中野』店舗詳細店舗詳細
銭湯を受け継いだサラリーマンが守る地域の湯『玉の湯』【阿佐ケ谷】
店主の末岩尚人さんは、2019年に銭湯経営を引き継いだ。
銭湯とは無関係の業界からの転身で、最初は苦労も多く「掃除は本当に大変ですね。最初は体的にもキツかったです」と話す。
しかし、その努力の甲斐あって清々しくきれいな浴室が保たれている。
ジェットバスにリラックスバス、薬湯などいくつもの湯船が用意されていることについて、末岩さんは次のように話す。
「この仕事をすることになって、いろんな銭湯を巡りました。そこで初めて『うちは必要なものが揃ってていいな』と感じました」
湯温も42.5℃と38℃の2種類あるうえに、高温で人気のサウナや、地下水掛け流しが気持ちのいい水風呂も揃っている。
他業種から転身した末岩さんは、銭湯の喜びを「黙って入って来たお客さんが、晴れやかな表情になって帰っていかれる時はうれしいですね」と語る。
細部まで神経の行き届いた居住まいが、その表情を作っている。
さらなる進化が楽しみな銭湯だ。
『玉の湯』店舗詳細
駅から遠くても大人気「サウナの聖地」の実力『ゆ家 和ごころ 吉の湯』【高円寺ほか】
『ゆ家 和ごころ 吉の湯』は、地下鉄丸ノ内線の南阿佐ケ谷駅・新高円寺駅からいずれも徒歩20分以上と、便利とはいえない場所にある。
しかし、「サウナの聖地」と呼ばれ、常に多くの人でにぎわう銭湯だ。
サウナは、露天スペースに設置され、3段に分かれているのが特徴。座る段によって温度が大きく変わるため、ビギナーもマニアもマッチする温度が見つけられるはず!
魅力的なのは、サウナ後の動線。
サウナが露天スペースにあるので、サウナを出た瞬間に外気浴が始まる。
水風呂に入っている時も、首から上には爽やかな風が。
さらに、そのままインフィニティチェアの並んだ「ととのいスペース」へ移動できる。
すべてが、外で完結するサウナ体験なのだ!
サウナ以外に浴槽の種類も豊富。
内湯には、3種類のマッサージバスと電気風呂があり、露天スペースには炭酸泉と壺湯。
土曜日には、壺湯に『麻布黒美水温泉 竹の湯』から運ばれてきた「温泉」が注がれる。
『ゆ家 和ごころ 吉の湯』店舗詳細
サウナーが欲しいものが全部ある銭湯『巣鴨湯』【巣鴨】
2022年にリニューアルした『巣鴨湯』。
サウナーが「欲しいものが全てある」と絶賛する銭湯に生まれ変わった。
肝心のサウナは、97~98℃という高めの設定。
さらに、20分ごとのオートロウリュによって、湿度も高まり大量発汗必至!
水風呂も15.5℃と30℃の2種類が用意してある懐の広さ。
さらに同店の魅力は、内気浴(女湯)。
薄暗くしてあり、アロマが焚かれていることで視覚からも嗅覚からも、ととのいがやってくる。
男湯は外気浴。銭湯では珍しいインフィニティチェアが設置されていて、ととのいに不足なし。
しかしここは銭湯。万人への配慮も怠らない。浴室の床には特別な畳が敷いてある。
滑りにくく転倒防止になるばかりか、転倒しても柔らかいので怪我も防げるので、老若男女に安心だ。
「毎日、一枚ずつ裏返して掃除をするので、通常の倍の時間がかかります」と店主の中村有紀さん。
誰もが安心して入れる銭湯は、ハード面の充実だけでなく、こうしたソフト面での苦労に支えられていた。
『巣鴨湯』店舗詳細
銭湯には見えない楽園『やすらぎの湯 ニュー椿』【巣鴨】
巣鴨に立つ一軒のビルが『やすらぎの湯 ニュー椿』。
ここはスーパー銭湯もびっくりな、あらゆるものが揃った銭湯だ。
男女の浴室は2階と3階で分けられていて、入れ替え制となっている。
3階の方がやや広く、バイブラ・座風呂・ジェットエステなどが並んでいて、ジェット噴射の種類だけでなく座面の形も千差万別。お気に入りが見つかるはずだ。
ロッキーサウナはサウナーにも人気で、6分30秒に一度という超ハイペースでオートロウリュが発動しがっつり発汗できる。
「最近、オートロウリュをつける店も増えてきましたが、うちは2000年頃からやってますよ」と、店主も胸を張る。
洋風にまとめられた3階とうってかわって、2階には和風の露天風呂がある。
店主が「雪がちらつく日なんかは、いい風情ですよ」という通り、四季折々の表情が楽しめそう。
また、漢方湯も2階のみの設置。
何度か通って2階も3階も味わい尽くしたくなる銭湯だ。
『やすらぎの湯 ニュー椿』店舗詳細
宇宙が感じられる銭湯!?『大塚記念湯』【大塚】
『大塚記念湯』のシンボルは何と言っても脱衣所の天井絵。
リアルな星空は、天文雑誌からの取材も来たほど。そこにSFテイストの宇宙船が浮遊していて、空想科学好きの琴線がビシビシと刺激される。
店主の安中妙子さんによると「元号が平成に変わることを記念して、写真を加工して作られたイラストで、現在の技術ではもう作れないそうですよ」とのこと。
脱衣所から続くように壁絵として宇宙が広がる浴室。
そこに並ぶのは、寝湯・マッサージ・ジャグジーなど数多くの種類の湯船。
広くはないが、工夫して区切ることで、さまざまなスタイルで入浴が楽しめる。
そこには「今の時代は、各家庭にお風呂があるので、自宅では体験できないことをという思いがあります」という安中さんの思いがあった。
大きな宇宙の絵画と、たくさんの種類のお風呂。
安中さんは「銭湯は一番身近なレジャースポットだと思います」と話す。
常連客も飽きが来ないように、入浴剤や薬湯は日替わりにしていて、毎日来ても楽しめる。
『大塚記念湯』店舗詳細
都心に現れたこれまでの概念を覆す銭湯『改良湯』【渋谷】
おしゃれなギャラリーかBARのようなシックな雰囲気だが、ここは『改良湯』という銭湯。
「非日常的な雰囲気を作りたいというのと、ゆったり入ってもらうにために内装と照明を決めました」と店主の大和慶子さん。
37~38℃の炭酸泉と、41℃の中温風呂があり、いずれもゆっくりお湯を味わえるぬるめの設定だ。
サウナ好きからも人気の同店。女性用は遠赤外線で発汗を促し、男性用は対流式でオートロウリュによってしっかり汗が出る。
さらに、都内の銭湯では珍しく、アロマ水のロウリュとアウフグースが毎日実施されているのがうれしい。ゲリラ的な開催なので、その時間に当たればラッキーだ!
そしてサウナ好きがここに集まるのは、渋谷にありながら外気浴ができるため。
店主の大和さんも「近所から見えないようにするのに工夫が必要でしたが、外気浴をなんとか作りたかったので頑張りました」と、外気浴へのこだりを話す。
サウナ後、渋谷の風に吹かれるのもいいものだ。
『改良湯』店舗詳細
お風呂・サウナ・音楽で繋がる次世代型『黄金湯』【錦糸町】
サウナ好きから絶大な人気を集める『黄金湯』。
そのサウナの魅力はまず、108℃という高温。あっという間に汗だくになれる。
店主の新保朋子さんも「壁に、熱反射がよい麦飯石を使い。床のすのこの下に水を流して、湿度も保てるようにしています」とこだわりを話す。
逆に水風呂は12~15℃とキンキンの設定でサウナとの温度差がたまらない。
外気浴には、頭まで支えてくれるデッキチェアが完備されており、ととのわないワケがない!
浴室はスタイリッシュながら温もりを感じさせる雰囲気で、湯温が3種類用意されているのもうれしい。
ぬるめのお湯に長く入るのも、熱めのお湯でしっかり温まるのもよい。
『きょうの猫村さん』でおなじみの漫画家ほしよりこさんが『黄金湯』をモチーフに描いた絵を眺めながらゆっくりしたい。
銭湯は昔から、風呂以外にコミュニティが作られる場としての機能を持っていた。
同店では、待合に数種類のクラフトビールのサーバーやDJブースが完備され、現代的な銭湯コミュニティを生み出している。
『黄金湯』店舗詳細
最強のスチームサウナとトロトロの軟水が人気『友の湯』【小岩】
JR小岩駅から徒歩10分。商店街の先にある『友の湯』。
ロビーに鉄道模型があることで有名だったが、2021年の改装によって撤去。
清潔感と使いやすさが向上し「お風呂に特化した」魅力を体感できるようになった。
なお、鉄道模型の名残は浴室内のペンキ絵に隠れているので探してみよう!
同店の代名詞は、トロトロの軟水。
3代目店主の岩崎大介さんによれば「井戸水を機械を通して軟水にしています。この機械を入れたのは、40年くらい前で東京で最初らしいですよ」とのこと。
触った瞬間にトロッとした感触で、湯上りも肌がつっぱることなくスベスベが続くのもうれしい。
もうひとつの目玉が「スチームサウナ」。
じんわり熱くなるイメージのスチームサウナだが、侮るとやけどする! 例えではなくマジで!
スチームが噴射されれば、視界ゼロになるほどの濃度で、噴射ペースも2、3分おき!
つまり、ずっとロウリュし続けていると言っても過言ではないようなレベル。
最初の頃は、お客さんからも苦情が来たほどの熱さだというスチームサウナ。これは、体験の価値あり!
『友の湯』店舗詳細
まるでテルマエ・ロマエ! 超個性派『アミューズメント・スパ クアパレス』【習志野】
銭湯といえば煙突に和風の建築。最近ではサウナブームもあっておしゃれな銭湯も増えている。
しかし、千葉県船橋市の銭湯『クアパレス』はそのどちらでもない、強烈な個性を放っている。
下足箱は、LEDによって全体が発光。もはやそれは銭湯でもどこかの国でもない、完全オリジナルな世界観。
店内へ進むと、ロビーには大きな暖炉まで設えられて、18~19世紀ヨーロッパを彷彿とさせるような雰囲気。
ロココ調やベルエポックな調度品や絵画が所狭しと並び、もはや銭湯にいることを忘れてしまいそうになるほど!
浴室内もカラフルなステンドグラスや天使のモチーフが施されているが、お風呂に手を抜いているわけではない。
数種類のジェットバスに打たせ湯、薬湯もあれば電気風呂に爆泡風呂まであり、お風呂のバリエーションが豊富で、シンプルに銭湯としても十分に楽しめる。
また浴室のあらゆる場所にテレビが設置されていて、どの場所にいても飽きることがない。思わず長居してしまう銭湯だ。
『アミューズメント・スパ クアパレス』店舗詳細
取材・文・撮影=Mr.tsubaking





