柴田商店
濃厚豚骨に魚介系の芳醇な香り
いわゆる豚骨の味を想像してスープを飲むと「あっ」と驚く。魚介の旨味も効いた予想外のおいしさ。スープのベースは豚の頭骨を4時間煮たもの。「生臭さが残らないように、香味野菜と一緒に徹底的に煮込みます。そこに煮干しや昆布を入れ、丼に盛るときに鰹節の粉末を加えます」(店長・永井さん)。ここまで出汁の効いた魚介豚骨スープは珍しい。煮豚ではなく燻製にされたチャーシューは、噛むと旨味がジワッと広がり味わい深い。
柴田商店
麺場 ハマトラ 日吉店
重低音響く工場現場で黒い麺を!?
製麺所を併設し、3軒ある系列店のうちここだけで味わえるのが“黒い麺”だ。麺に練り込む素材を試行錯誤の末、たどり着いたのが竹炭の微粒粉。小麦粉の味や匂いを損ねず、デトックス効果も期待できるという。工事現場風の独特の内装は、「自宅前の資材置き場で、作業員の食べるカップラーメンがおいしそうに見 えたというオーナーのアイデアで(笑)」と店長・熊谷さん。低音が効いた洋楽も異空間の演出に一役買っている。
麺場 ハマトラ 日吉店
ラーメン どん
豪快な盛りに隠れた、細やかな気遣い
「うちは二郎インスパイアの店」と言い切る副店長の山本徳行さん。日本中のラーメンを食べ歩き、二郎のさらに上を行くラーメンを目指すべく、徹底的にこだ わっているのが麺やスープの温度。丼はお湯で二度温め、野菜増しなどの注文を先に聞いて、完成から提供するまでの時間を短縮。温度が下がるのを防ぐためだ。 現在、すき焼きのように麺をつけるための生卵20円を“お試し”で提供中。期間はいつまで? 「いやぁ、ずっとだね(笑)」。
ラーメン どん
構成=福井晶 取材・文=堀内一秀、山本晃市 撮影=金井塚太郎、高野尚人