Found & Made
手作りする楽しさとも出合えそう
「主力は糸なんですけどね」と笑う佐野麻子さんのお店は一見、何屋さんかわからない。テーマは“手仕事道具と古いもの”。スウェーデン織りがベースの手織りのアトリエを兼ね、材料である綿や麻などの糸を取り揃えつつも、デンマークのビンテージ食器に靴下、イギリスの裁縫道具、刺繍や手織りのキットなど、自身が北欧や国内で知ったお気に入りたちが並んで楽しげだ。手に取るうちに、ぶきっちょでも手芸心がウズウズするから不思議。
『Found & Made』店舗詳細
Plan
組み合わせたくなる“生”と“物”
どこから見ようか迷うほどものであふれた店は、池上野陽人さんが好きな植物と古道具を柱に2017年に開店。ドライフラワーにエアプランツ、多肉植物、観葉植物が、様々な材質の古いものとしっくりなじんでいる。両者の組み合わせがこんなに自由で面白いとは。「古道具は扱う植物を意識して集めるので国も年代も気にしません。どう合わせるか考えるのは楽しいです」。少年からご年配まで多肉植物好きもよく訪れ、交流するのも楽しみとか。
『Plan』店舗詳細
世界のかご カゴアミドリ
かわいいだけじゃないんです
築40年を超えるレトロなビルの一室は見渡す限りカゴだらけ。天然素材の温かみが無機質な空間を和ませる。取り扱うカゴは日本を含め世界30カ国ほどで、特化するのは主に土地に根ざした生活のためのもの。「日本では竹、ヨーロッパでは柳、熱い国は草系などと地域が違えば素材も違いますし、用途や形状の個性にも理由があるんです」と伊藤朝子さん。かわいいだけじゃなく生物や風土、文化も知ることができるカゴ。見方がぐっと変わるはず。
『世界のかご カゴアミドリ』店舗詳細
黄色い鳥器店
作り手の丁寧さが伝わる器たち
「お客さんにお茶を出したいから」とキッチンを設ける手づくりの器と雑貨の店。ホッと一服しながら目にできる品々は、長らく器業界にいた高橋千恵さんが昔からのご縁や各地の工房を訪ね歩いて集まったものだという。使いたくなる品ばかりで、妄想するだけでもワクワクする。「作品を見ると作り手の丁寧さ、正直さが伝わるんです。そういうものを紹介していきたいですね」。新入荷や入れ替えもまめにあり隔月で個展もあるので目が離せない!
『黄色い鳥器店』店舗詳細
構成=株式会社エスティフ 取材・文=下里康子 撮影=高野尚人