ウンチクは二の次実用重視のアジなうつわ『神楽坂ゆうらく』[飯田橋]
2018年オープン。神楽坂のふもとの脇道、おにぎり屋さんの2階にある小さな和食器店。各地の窯元を訪ねて買い付ける品は、使ってわかる手仕事のよさを重視し、料理をイメージして選ぶという。サイトでも盛り付け例を豊富にアップ。使い勝手のいいサイズのベーシックな品が多いが、展示会では和食器に限らず、ガラスや木工など暮らしを楽しくするアイテムも見られる。お客は若い女性も多い。
『神楽坂ゆうらく』店舗詳細
いぶし銀のセンスが空間から光る『ラ・ロンダジル』[牛込神楽坂]
2004年開店。建て替えなどでご近所を2度移転、たどり着いたシックな白い店舗は、1階がギャラリースペース、地下が常設ショップ。程よい緊張感が漂う店内に、主のオンリーワンのセンスで選んだ、生活を豊かにしてくれるであろう繊細な手作り品が並ぶ。一見地味ながらクセ物揃いで、和物と洋物が区別なく自然に溶け込んでいるあたりも巧み。全体的にちょい高めだが、愛でて回るだけでも楽しい。
『ラ・ロンダジル』店舗詳細
マンション奥の新鮮な和雑貨『コハルアン』[神楽坂]
代官山から移転してきた和雑貨店。店主のはるやまさんは、日用品に「用の美」を見いだす民芸運動に共鳴し、機能的で美しい、時代に寄り添う伝統工芸品を模索する。しかし、おカタイ店ではない。シンプルな店内はなじみやすく、しなやかなセンスが光る品々が、器モノ中心に並ぶ。基本リーズナブル。使い勝手も熟慮した洒脱なオリジナル品はなるほどの出来だし、神楽坂になかったテイストかも。
『コハルアン』店舗詳細
工房直売で上質かつ、お買い得『NASUKONSHA』[神楽坂]
赤城神社の麓のハンドメイド革小物店。以前からあるが、いまだ知る人ぞ知る穴場だ。バッグ、ベルト、サイフなどの小物類を、革の種類を使い分けて作製。デザインから手がけるオリジナル品で、細部も作り込まれているし、渋めに押さえた色遣いも魅力。店の奥の工房で作った品を店頭に並べる出来たて直送販売ゆえ、同クラスの品より2〜3割は安いときてる。ここ最近は女性モノが多かったので、男性モノを増やす予定。
『NASUKONSHA』店舗詳細
神楽坂の”新進”足部門。縁台風スペースも好評『貞』[神楽坂]
メインは履物。オリジナルを含む小粋な下駄と草履は履きやすく、デニムとも相性抜群。広島県府中の和製スニーカー「スピングル・ムーブ」も揃えている。古い着物生地でしつらえたオリジナル・ブックカバーや和財布、作家モノのエプロンの逸品など、小物類も充実。大通りの向かいの路地で、8畳の小上がりを持つ貸しスペース「フラスコ」も展開中。ギャラリー/演芸/展示/ライブ/カフェと幅広く対応。さながら実験的縁台の風情で、神楽坂に新風をそよそよと送っている。
『貞』店舗詳細
金沢の老舗金箔屋生まれの和コスメ『まかないこすめ』[飯田橋]
金沢の老舗金箔屋(創業1899年)のまかない(作業場)で働く女性たちの知恵から生まれた、「まかないこすめ」。百年の時間をかけ、試行錯誤から生まれた和コスメは、金箔・大豆・柿渋など日本独自のナチュラルな成分を用いた魅力的な商品を展開。スキンケアからボディケア、ヘアケアなど多種多様なラインアップは自分用にも贈り物にも。
『まかないこすめ』店舗詳細
取材・文=奥谷道草 撮影=門馬央馬、山出高士、高野尚人