皆さん、こんにちは。
『散歩の達人』2021年2月号「健康さんぽ」特集にて監修させていただきました、一般社団法人フィジカルトレーナー協会 講師の岩田です。トレーナーとして、一人一人の心と身体に合わせたメソッド化しない指導を実践し、フィジカルトレーナーとしてより強い身体づくり、より動く身体づくりを、プロアスリートから高齢者の方々まで指導しています。
運動やストレッチの方法はもちろん重要ですが、健康のために大切なのは何よりも無理せず続けられること。そして、楽しんで取り組めるということです。しかし、楽しみながら継続するのは案外難しいもの。そこでポイントになるのが本記事のテーマ「70%健康法」です。
例えば、健康のために「筋トレをしよう」とか「毎日歩こう」とか、目標を設定しますよね。そうしたら、まずはその目標を完全に達成することは諦めましょう! 100%やりきろうなんて思わなくてもいいんです。完全に達成することは難しくても、70%くらいなら散策や街ブラの魅力を損ねることなく継続できる。そして、その継続がいつしか実を結ぶ……そんな方法を提案したいと思っています。だって、学校のテストでも70点なら、まあまあ合格ですよね!
散歩好きな皆さんからの、カラダ・運動・健康に関する疑問や質問にじゃんじゃん答えていきたいと思います!!
① リモートワークで頭痛や肩こりが慢性化!
成人の頭部は男女を問わず5~6㎏あると言われています。デスクワークであればパソコンの文字を読むために頭が前に出た姿勢を続けてしまい、首肩周りの筋肉も緊張してしまっているのかもしれませんね。頭痛や肩こりが改善するような歩き方ですが、まず最初は無理に姿勢を正そうと、背筋を伸ばしてみたりなどせずに、楽な姿勢で歩き始めてみてください。その姿勢が間違っていても構いません、まずはその歩き方で継続してみます。すると、身体の一番安定するポジションが自然に定まってきます。その結果、身体が軽く感じられたり、身体の循環が良くなったなど変化を感じられるようになるはずです。
また、以下で首や肩回りのストレッチもご紹介しますので、試してみてください。
【仕事中でもできる】首のストレッチ
【真横に倒す】
顔を真正面に向け、頭を真横に傾けます。頭を傾ける側の手で、反対の肩が上がらないように手で押さえ、首の横の伸び感を感じましょう。
【真正面に倒す】
顔を真正面に向き、顎を引きます。両手は頭の高い位置を両手で持ち、顎を引くサポートをします。
【斜めに倒す】
斜め45度の方向を向き、顎を引きます。頭を支える手は、帽子を取るように頭の後ろまで手を伸ばし、頭を傾けるサポートをします。首の斜め後ろ側の伸び感を感じましょう。
【仕事中でもできる】肩回りのストレッチ
【腕の上げ下げ】
両手を組み、腕の上げ下げに合わせて背骨を動かしましょう。
【背中を丸める→胸を張る】
背中を丸めながら顎を引き、胸を張りながら顎を引き上げます。腕の動きもつけて、肩甲骨の動きを感じましょう。
② 仕事の後に運動するエネルギーが残っていない!
仕事が終わるのが遅い日は、勤務後に運動するエネルギーが残っていないことが多いです。かといって先に食事をしてしまうと、食後に身体を動かす気力が出ず、そのまま寝てしまう流れになります。仕事の終わり時間に左右されずに、勤務→運動→食事→睡眠と効率良く立ち回るためのコツを教えていただけないでしょうか。(30代男性)
勤務後に運動するエネルギーが残っていない……とてもよくわかります。きっと多くの皆さんが、同じ悩みを抱えていると思います。
しかし、読者の皆さん一人一人が、ライフスタイルが違います。昼間仕事をしている人もいれば、夜の時間に仕事している人もいます。まず、「勤務→運動→食事→睡眠」のサイクルにこだわる必要があるかどうか考えてみましょう。パターンとしても、勤務前に軽い運動や、睡眠前に軽いストレッチなど、1日1分、5分など、まず今日できるあなたの運動時間を設けてみてください。毎日同じことをする。決められた運動時間をこなさなくてはいけない。それが運動ではありません。「今日は1日10回の腕立てふせをしよう」「1日の中で10回連続のスクワットを○回トイレに行くときはやろう」など短い時間でも構わないんです。この健康運動相談室のテーマは「70%」。100点を目指す必要はありません。1日数回、1日数分からでも是非、できることから習慣をつけてみてください。継続していくうちにもっと運動をしたいという意欲もきっと出てくると思いますよ。ちなみに私が毎日行っている運動習慣は「朝起きたらYouTubeでラジオ体操をする」です(笑)。ラジオ体操も動的ストレッチングのひとつ。たった3分間で身体の強張りも抜けます。是非、一度試してみてください。
③ お酒を飲んだ後に歩くのって大丈夫?
酒場で大いに飲んだ帰り道、酔い覚ましに一駅歩いてみようかな~と思う日がたまにあります(終電を逃して泣く泣く歩かざるを得ないことも……)。でも、酔った状態で歩くのってあんまり良くないのかしらと心配です。健康的にどうなんでしょうか?(20代女性)
アルコールには利尿作用があり、水分を排出するように働きかけます。その為、脱水症状や、季節によっては熱中症などのリスクを高める可能性があります。また、認知判断機能が低下する為、移動の際の事故などには注意が必要ですね。
アルコール摂取後の運動は控えるべきかと思いますが、これからの季節、外に出る事も気持ちよくなります。散歩の途中だけでなく、仕事帰りにもテラスやビアなどで、ビールを1杯だなんて飲みたくなるかもしれませんね。
アルコールを飲んだ後に、歩きましょう!!とは言いませんが、アルコールを摂取した後に、移動が伴うのであれば、アルコールを飲むことでのリスクを把握しておくことで、適度な量でのお酒を楽しめると思います!
④ 散歩するときの正しい姿勢や歩き方を教えて!
暖かくなってきたし、運動不足解消とダイエットも兼ねて、ちょくちょく散歩するようになりました。でも、すぐに疲れちゃったり、腰が痛くなっちゃったりして、早々に切り上げてしまうことも。これって姿勢や歩き方が悪いんでしょうか。(30代男性)
暖かく、外を歩くのも気持ちの良い季節になって来ましたね。寒い時期に動かせていなかった身体を動かし始めると、はじめはカラダも驚いて違和感を感じるかもしれません。
まずは、動き始める前のウォーミングアップが大切です。散歩をする前だけでなく、日常生活の中ですべてこなさなくても良いので、取り入れてみてください。
動的ストレッチ
静的ストレッチ
もっと気楽に、取り組める運動はこちら。
また、すぐ疲れちゃったり、腰が痛くなっちゃうのは、運動不足であったことが原因になることもあります。まずは、取り組めそうなことから始めてみてください。少しずつ、身体を動かす時間を伸ばしていくことで、徐々に解決していくはずです。
まずは、散歩をするための身体の準備ができているかを、チェックです。
やっぱり歩く時の姿勢が気になるという方は、下記の「歩く時の姿勢」もチェックしてみてください!
⑤ ビール中ジョッキ1杯って何歩くらいでなかったことにできますか?
お腹を引っ込めるためにビールは控えようと決めたのですが、どうしても耐え切れず「生ください!」と言ってしまいます……そのぶん、歩いて消費すればいいじゃない!と自分に言い聞かせているんですが、何歩歩けばなかったことにできるんでしょう?(30代男性)
お腹を引っ込めるためにビールを控えようと決めたんですね!
ビール中ジョッキ1杯は、お店や銘柄によっても違うかと思いますが、平均350ml∼500mlこれは、約150㎉~200㎉の摂取となるようです。
では、この約150∼200㎉を消費する為には、何歩歩いたら良いのか!? 実際、歩数だと身長差や体重によってのエネルギー消費が大きい為、今回は歩数ではなく時間で消費カロリーを計算してみましょう。
METs(メッツ)という運動強度単位の計算式をご紹介しようと思います。
メッツとは運動や身体活動の強度の単位で、安静時を1とした時と比較して何倍のエネルギーを消費するかで活動の強度を示したものです。
この計算式によると、散歩は3.0~3.5メッツの強度があることがわかります。その強度をもとにメッツ法 計算式を利用すると、例えば80㎏の方が200㎉消費するには…
3.0(METs) × 80(㎏) × 0.8(h) × 1.05(㎉/㎏/h)=約200㎉
※1時間のうちの0.8(h)は、約48分
3.0METsで計算した場合、約50分前後の散歩時間が必要となるかもしれません。
週末のお散歩、街ブラ好きな皆さんなら、50分程度の散歩ならあっという間かもしれませんね!
もし一日で歩くのが無理ならば、1週間でコツコツと歩数時間を積み重ねたら、ビール中ジョッキも、気にせず飲めるかもしれません。
月・火・水・木・金 10分の食後のお散歩で50分です! 慣れてきたら、お散歩時間も伸ばしてみてはいかがですか?
⑥ 食べ歩きするときは何に気を付けたらいいの?
街歩きをするときは、テイクアウトのグルメを買い食いするのが好きなのですが、ついつい食べ過ぎてしまって……帰る頃にはお腹がパンパン! 翌朝体重計に乗って大絶叫! というのがルーティンになってしまっています。楽しく、美味しく、かつ健康的に食べ歩きするにはどうしたらいいか教えてください。(30代女性)
街歩きをして、買い食いした翌朝の体重計に乗って大絶叫してしまっているんですね。
でも、安心してください! 1日の食事で、食べた物がすぐに体脂肪に変わるわけではありません。一時的に体重が増えているのは、食べた物が身体の中に蓄積しているからですね。
週に何度も、同じような事が繰り返されてしまうとすると、徐々に体重計の数値は増えていくかもしれません。ですが、週一回程度に楽しく、美味しく、食べ歩くことを後悔する必要はありません。1週間、2週間の食事のバランスを見ながら、今日は食べてもいい日をつくっても良いではないでしょうか?
食べ歩きで気をつけるよりも、楽しく食べるために日常の食事のバランスに目を向けると良いかもしれません。
14品目のバランス食事法というものがあります。こちらで、1日ではなく1週間、2週間の食事の偏りが無いかチェックしてみてはいかがでしょう。
14品目バランス食事法 チェック表
⑦ カロリーコントロール、サボってもOK?
お医者さんから10kg痩せろと言われ、せめて週末だけでもと思い1万歩以上の散歩を始めたのですが、行く先々で美味しそうなものを我慢するのはめちゃくちゃストレスが溜まります。その街その街の名物が、美味そうなものが、どうしても食べたいんです!
週末のお散歩くらいは行った先の美味しいものを我慢しなくてもダイエットに取り組める方法ってありませんか? カロリーコントロールって、1週間に1日くらいさぼっちゃだめですか!?(40代男性)
週末に1万歩以上の散歩を始めたとは、すごいですね!
安心してください。④で体重計に乗って大絶叫している方へお答えした内容と同じく、1日の食事で食べた物がすぐに体脂肪に変わるわけではありません。カロリーコントロールは一日くらいサボっても大丈夫! 1週間の食事のバランスに、偏りが出過ぎていないかチェックしながら、食べ歩きも楽しみましょう。
ですが、お散歩が目的というよりも、ダイエットが目的なのであれば、散歩にこだわる必要はないかもしれません。バランスの良い食事をとり、足腰を中心に筋力トレーニングを行う事の方が、目標の体重マイナス10kgに辿り着ける可能性があります。
お散歩の日と、筋力アップの日、ご褒美の日をつくるなど、もしくはお散歩も、筋トレもやった日は食べてもOKなど、自分を甘やかせられる自分ルールをつくっても良いではないでしょうか?
⑧ いい運動になる階段や坂ののぼり方ってある?
今朝出勤しながらふと思ったんです。駅の階段や会社までの道のりも、せっかく歩くからには、ほどよい運動になったらいいのに!って。でも、かといって逆立ちして登るわけにもいかないし、なんかうまい手がないものでしょうか。(20代女性)
いい運動になる階段や坂の上り方は、進む幅を変える(歩幅、段数)、スピードを変えることで簡単にできます。また、階段を登る際に、床を押す感覚を足の裏の前側で押したり、中心で押してみたり変えてみると、腿の前の筋肉を使っていたり、お尻の筋肉を使っていたりと使われる筋肉の違いを感じることができるようになります。普段、あまり意識を向けていないと思いますので、是非一度試してみてください。
人は、無意識に日常生活の中で、同じカラダの使い方を繰り返してしまっています。同じカラダの使い方を繰り返すことで、カラダへの負担になってしまうんです。なので、進む幅を大きくしたり、スピードを早めたり緩めたりの変化をつけることで、いい運動にもなりますし、同じカラダの使い方をしない事で負担を減らす事もできます。
散歩中に皆さんの目の前に、1つ目の坂が……! この坂は少し早歩きで登ってみましょう! 次の坂では大きな歩幅で! 今度は階段です。○○段までは1段飛ばしで登ってみますか? ○○段まで登りました。今度は少しテンポを上げて1段1段登ってみましょう!!
こんな一汗かける散歩×運動なんて日があってもいいかも知れないですね。
⑨ 公園や河川敷、家の中でもできる気軽な運動を教えて!
なにか体を動かしたい、運動不足を解消したいという思いはあるのだけれど、ランニングは億劫だしジムに行くのもメンドクサイ。それに、道具を買ったり場所を借りたりするお金をかけるのもイヤ! 簡単でお手軽な、公園や自宅でひとりでできる運動があったらいいのに……。(20代女性)
①でもご案内しましたが、「散歩の準備体操」として下の動画で紹介している動的ストレッチは、道具も何も必要なく、自分のカラダ一つで出来るのでおすすめです。
動的ストレッチ
また、自体重で実施が可能なスクワットの方法もご紹介します。
【1】バンザイスクワットlevel 1
【手順】
①両手を膝についたポジションから
②両手をバンザイ!!
【回数】
10~20回×1~2セット 頑張れそうな日は、3セット頑張りましょう!
【2】バンザイスクワット交互腿上げ
【手順】
① 両手を膝についたポジションから
② 両手をバンザイ! 腿を引き上げ、片脚立ちに。
【回数】
10~20回×1~2セット
【3】片足バンザイスクワット
【手順】
① 片膝を後ろに引き、両手を前膝についたポジションから
② 両手をバンザイ! 後ろに下げた足も、地面から離し、お尻かたくスイッチ!
【回数】
同じ足を前に連続して10~20回×1~2セット
*【1】~【3】、どれもバンザイなど肩に痛みなど症状がでる方はバンザイ無しでもOKです。両手は腰へ動かしましょう。
⑩ 長時間立っているのがつらい! 3日坊主でもできるトレーニングは?
普段デスクワークなので長時間座っていられますが、子供の参観日等で1時間弱でも立っているのが辛いです。どこをどのように鍛えたらよいのでしょうか。3日坊主でも頑張れるくらいのトレーニング方法ありますか?(40代女性)
まずは原因を見極めて、トレーニングに取り組もう
長時間立ち続けること、どこが辛くなってきますか? 脚ですか? 腰ですか? 長時間立ち続けるのが、辛くなるというのにも、理由はいくつか考えられます。例えば、立ち姿勢が良くないのかもしれない、足腰の筋力が低いかもしれない、もしかしたら体脂肪が付き過ぎなのかもしれない……など様々な原因があるのです。
もし立ち姿勢が良くないのだとすると、腰を反り過ぎていませんか? 片脚のどちらかに体重がかかりすぎていませんか? 脹脛や腿の前の筋肉にずっと力が入っている感じがしませんか? 姿勢が崩れると、怠けている筋肉と、頑張りすぎている筋肉が発生し、身体も疲れやすくなってしまします。自分の姿勢が崩れていないかなど、チェックしてみましょう。
足腰の筋力が低下してしまっているかもしれない。体脂肪が付き過ぎてしまっているかもしれない。そう感じた方は、この後お伝えする運動や、⑦でお伝えしたスクワットとお散歩どちらにも取り組んでみましょう。もちろんどちらかだけでも構いませんし、日替わりや曜日ごとに取り組んでみてもOKです。
➀スクワットとお散歩どちらもしてみる
②スクワットだけしてみる
③お散歩だけしてみる
④今日はスクワット、明日はお散歩
⑤○曜日はスクワット、○曜日はお散歩、○曜日はどちらも、○曜日はお休み …etc
いかがですか? 組み合わせは無限大です!笑 運動効果はたった一回の取り組みで、効果を得ることは出来ません。
三日坊主? すごくないですか?
始めようと思えたこと、行動に移したこと、3日間取り組めたこと、三日坊主すごいです!
三日坊主できたなら、また三日坊主、繰り返すことを是非目標にしてみましょう!
【3日坊主でも頑張れる運動その①】ランジウォーキング
【手順】
①脚を1歩、膝の角度が90 度になるように踏み出す
②踏み出した脚を軸に、逆脚を90 度に引き上げる
③④交互に繰り返して前に進む
【3日坊主でも頑張れる運動その②】クロスランジウォーキング
【手順】
①1本のラインを跨ぐように片脚を踏み出す
②脚をそろえる
③④交互に繰り返して前に進む
実は「長時間座る」ことが原因の場合も……
「普段、デスクワークなので長時間座っていられますが」とありますが、私は、実はこちらの方が気になりました。
「座ることは喫煙よりも悪質である」このように表現する研究者や博士もいます。長時間座り続けることが、メタボリックシンドロームや姿勢不良、またそれら以外の疾患を引き起こす原因となりうるからです。
もしかすると、その長時間座り続けていることが今回の原因かもしれませんね。
お仕事に集中すれば、立ち上がることを忘れてしまうかもしれませんが、思い出した時に一度立ち上がり、動いてみる。または30分、45分、60分など自分で許せる範囲のタイマー時間を小音でセットし、一度立ち上がって全身に、酸素をめぐらせましょう。
⑪ 運動後の夕食と発泡酒、もしかしてNG?
フィットネスジムのスタジオで夜8時から10時のあいだダンスや有酸素運動をして、シャワーを浴び、帰宅後に遅めの夕飯をとり発泡酒500㎖を飲んでます。身体に負担がかかっているでしょうか。トレーニングが無駄になってしまいますか?(50代女性)
夜8時から10時のあいだに運動をされているんですね! 運動楽しいですか?
その時間にスタジオレッスンに参加されているという事は、仕事が終わってからフィットネスクラブに行かれているのか、楽しいスタジオレッスンがあるからその時間に行かれているんだろうなと、想像ができます。
そして、運動後の一杯……。くぅー、きっと美味しいんだろうなと想像します。(僕はめっぽうお酒が弱いですが……笑)
トレーニングは無駄になんて、なっていませんよ。
きっと、質問者さんにとって、フィットネスクラブでの運動はココロもカラダもリフレッシュするのにとても効果を得られているのではないでしょうか?
人の心は身体の状態に影響しますし、身体も心に影響を与えます。
是非、ご自身が楽しめる方法で運動を続けてください。
もしも、「眠りになかなかつけないんだよな……」「睡眠が浅いんだよな……」そう感じるのであれば、お家に帰ってからゆっくり、お風呂に入ってみてはいかがでしょうか?
遅い時間の運動は、交感神経活発にさせ、睡眠の質を下げてしまう可能性があります。逆にお風呂や、ストレッチなど、ゆったりと呼吸を繰り返しリラックスすることで、副交感神経も優位になり、睡眠の質が上がるかもしれません。
⑫ 足の裏が痛い! 靴のせい? 筋肉のせい?
歩いてると足の裏が痛くなることがあるのですが、靴があってないのでしょうか? それとも足の裏の筋肉に問題があるのでしょか?(20代男性)
歩いていて足の裏が痛くなる原因は、靴の可能性も、筋肉の可能性もどちらも考えられます。靴であれば靴の専門家に、筋肉であればお医者さんや整骨院の先生、トレーナーに一度見てもらいましょう。
実際にお会いできる、専門家の方にみてもらうことで、適切なアドバイスをもらえるはずですよ!
⑬ 交互に走ったり歩いたりする運動法ってどう?
最近編み出した運動法があります。市の体育館のまわりを1周走って、次の1周は歩いて……というように交互に繰り返して20周ほど、30分になります。体育館は1周182mだそうです。それから場所を移動して、筋トレをやっています。合計1時間ちょいくらいです。このやり方に間違いないでしょうか?(50代女性)
はい、間違っていません。素晴らしい運動方法を編み出しましたね! とても良い運動をされているなと思います。是非、継続なさってみてください。
走ったり歩いたりを繰り返す運動をすることで、心肺機能を高めることができますし、筋トレをすることで骨格筋を鍛えることができます。とてもバランスよく運動されているのではないでしょうか。
ヘルスフィットネスとして、継続をされることで効果を得られると思います。
ワンポイントとして、人の身体は刺激に慣れる特性があります。
刺激に慣れてしまうとそれ以上の身体への効果は感じにくくなってきますので、体育館一週のタイムを更新する事を目標にしたり、筋トレの持ち上げる重さや回数を少しづつ増やしていくなど、試してみてください!
⑭ 座りっぱなしで足がだるい。座り方のせい?
学校の授業が1コマ100分授業のせいなのか、長時間座っていると、足がだるくなったり腰が痛くなったりします。座り方に原因があるのでしょうか? 何か良いストレッチ方法や痛くならない座り方などありますか?(30代女性)
長時間座り姿勢が続くと、足腰まわりがだるくなることがありますよね。⑧で回答したように、長時間の「座りすぎ」は身体に悪影響を及ぼします。人間は動いて身体の調子を整える生き物です。座り続けることを避けることで、全身に酸素を循環させ不調を改善させることもできると思います。座り方については図を参考に、また椅子の高さや机の高さも調節する必要もあるかもしれません。
⑮ ぽっこりお腹が気になる……なにかいい運動法は?
ぽっこりお腹、横腹がだいぶ気になります。腰痛持ちです。何か効果的なお腹周り運動ありますか? 缶コーヒー一日2本、白米LOVE、ビールは最近飲んでません。暴飲暴食スイッチが入る時があります。(30代男性)
ぽっこりお腹、横腹に効果的な運動を知りたいとのこと。実は、これまでほとんど運動をしてこなかった人であれば、ブラブラ歩きの散歩でも、最初のうちは十分に効果があります。しかし、ダイエットや健康維持、体力維持を目的とするのであれば、お散歩も普段より歩幅を広げて歩かなければいけません。歩幅を広げ歩行速度が上がってくると、下半身の筋肉だけでなく、息も上がり呼吸の筋肉も使われてきます。
具体的な歩幅の目安は、【身長の45∼50%】程度(図を参照)。目標の歩幅とのギャップが大きい場合は、少しずつ時間をかけて広げていきましょう。視線を上に向けて徐々に歩幅を広げるだけでも、いままで以上の運動効果が見込めます。ですが、成果が出てこないということは、この程度では運動強度が低く、脂肪燃焼効率が悪いという事でしょう。その場合は⑦で紹介したスクワットなどのエクササイズと併せて行ってみましょう。体脂肪は部分的に落ちずに、全身的に落ちていきます。お腹だけでなく二の腕が気になる方も、下半身の筋肉を使う意識をしてみましょう。
⑯ 基礎体温が低い! 運動はしてるんだけど……
基礎的な体温が低くて困ってます。平常で35度半ば、朝起きて寒いと感じた時は34.9を叩き出すこともたまにあります。webで調べると「運動を……」とあるのですが、仕事が肉体労働で昼間は汗もかきたくさん歩いてはいるのですが……。何か、効果的な方法はありますか?(30代男性)
一般的に平熱で35℃ですと、低体温と言われますね。筋肉は熱を発生させる特性があるので、運動をして筋肉をつけましょうというのは、間違っていないと思います。質問者さんがどれほどの筋力レベルであるかはわかりませんが、おそらく普段の仕事でされている肉体労働は既に身体が慣れてしまっているのかもしれません。筋肉は日常生活で掛かる負荷以上の負荷を与えなければ発達しないという特性もあります。なので質問者さんの場合は、お散歩以上の負荷が必要になると考えられます。自分でできる事であれば、ジョギングやランニング、自体重での筋力トレーニングなど、またスポーツクラブなどの施設で、いままで試したことがないようなマシンや運動を試してみることで、楽しく体質改善ができると思います。
文=岩田勇樹 撮影(トップ画像・プロフィール)=鈴木愛子 イラスト=オギリマサホ
コロナ禍の影響で、長期間にわたってPCでのリモートワークが続いており、頭痛や肩こりが慢性化するようになってしまいました。頭痛や肩こりがが改善するような散歩のやり方があれば教えていただきたいです。(30代男性)