訪れたのは長久手古戦場。
後の天下人2人が日本の中心で激突した小牧長久手の戦いを現地の写絵とともに紹介いたそうではないか!!
いざ参らん!!
長久手の戦い
小牧長久手の戦いとは、信長様亡き後、信長様の御次男・信雄様が徳川家康殿と手を組み秀吉と争った戦の総称である。
はじめこそ織田家を支える建前で政を行っておった秀吉もこの頃には天下取りへの野心を隠さぬようになっておって、それに憤った信雄様が兵をあげ、徳川殿もそれに同調、そして賤ヶ岳の戦い以降、当時織田家随一の存在であった池田恒興殿は秀吉方に与したことで、旧織田家勢力を真っ二つに分けた天下分け目の大戦に発展したのじゃ!!
池田家が美濃を、信雄様が尾張を領しておって、境にあたる犬山と小牧が主戦場となったために小牧の名がつけられておるが、この戦は日ノ本中で繰り広げられておって、関東では上杉対北条、北陸では前田対佐々、四国では三好対長宗我部、がそれぞれ争っておった(いずれも前者が秀吉方である)。
これは本年の大河ドラマ『豊臣兄弟!』でも描かれたところであるわな。
数々の戦場がある中で最も激しい戦となったのが、この長久手で起きた戦い。
「三河中入り」を狙う池田恒興、羽柴秀次率いる秀吉軍の背後を徳川軍が襲い、池田恒興殿と織田家屈指の猛将・森長可殿が討死したのがこの地である。
よって、両軍の本体が睨み合った小牧と合わせて小牧長久手の戦いと呼ばれておる。
長久手古戦場記念館
というわけで早速やって参ったのは長久手古戦場公園じゃ!!
この地の一番の見どころはこの美しい館・長久手古戦場記念館である!
記念館は2026年、4月22日に開館したばかりじゃ!
実は長久手古戦場公園はこの戦国がたりにて随分昔に一度取り上げておるのじゃが、その頃は今の記念館の前身にあたる『長久手郷土資料室』があってこれも実に楽しき展示であった。記念館ではその頃からさらに進化した良き展示が見られると聞いておる!!
儂も参じる日を心待ちにしておったで、早速中へと入って参ろうではないか!!
はじめの見どころはシアタールーム。
ここでは小牧長久手の戦いの絵巻が見られるのじゃが、戦が起こった背景や起こった経緯が物語調に語られておって、歴史に疎い者にも易しいでまずはここで戦について知っていくがよかろう。
じゃが、それだけにあらず。
此処のシアターは正面と左右の三面に絵巻が展開される迫力満点のものとなっておるぞ!!
それぞれの武士がいかなる思いで合戦に臨んだのか、猛々しくも儚い実に良い絵巻であった。
絵巻部屋を出ると戦を俯瞰で体感できる、動く布陣図の展示がある!!
他では見られぬ面白き展示じゃ!
先に申した通り小牧長久手の戦いは広範囲で行われた戦でな、小牧から長久手までは20km以上離れておるし、長久手の戦いとまとめられる戦の中でも、軍の先鋒である岩崎城と開戦の地・白山林ですら約7kmの距離がある。
故に戦の全貌が掴みにくいのじゃが、それを解決してくれるのがこの展示である!
それぞれの軍がどこにいて、どんな順番で戦が起こったのか。
それが一目でわかるようになっておるし、この辺りの地形が再現されておって各隊がいかにして軍を動かしたのかも一目瞭然である!
此処までわかりやすく戦国の戦を知れる展示は中々ないでな、日ノ本中の歴史の展示を見て回った儂としても指折りに気に入りの展示である!!
他にも兜や装束を纏える写絵の撮り所や、鉄砲の体験ができる電子遊戯もあるぞ!!
続いての勧めの展示は、合戦図屏風の展示である!!
我らの時代の合戦図屏風は戦の流れを一枚の絵図でまとめたもの。
なんとなく眺めるのも良いがさまざまな情報が詰まっておるのじゃ!
それを詳しく解説してくれるのがこの展示、戦に描かれた武士や描かれておる場所の解説、さらには屏風の作り方まで解説されておって大満足の展示であったぞ!!
常設展示を堪能したのちに必ず訪れてほしいのが特別展示、2026年11月19日まで特別展『森兄弟-戦国を生きた家族-』が行われておる。
長久手の戦いで討死した森長可とその兄弟にまつわるもので、長可が長久手の戦いに挑む前に記した遺言の書が展示されておる。
遺言の書の中に『弟・忠政に遺領を継がせないでほしい』と残っておって、このことから兄弟の不仲や忠政殿の器量不足を示すと考えられがちな文言であるが、この言葉に含まれる長可の真意について解説、推量されておる誠に面白きものであった!
まだひと月ばかり展示があるで是非にも足を運んでほしいのう!!
記念館の周りにはかつての決戦場がきれいに整備されておって、公園内には池田恒興殿の塚や、
嫡男・元助殿の庄九郎塚がある。
少し足を延ばせば森長可殿の武蔵塚や、羽柴秀次を逃して討死した木下兄弟の碑もある。
記念館だけではなくこの辺りも楽しんでいってほしいのう。
長久手から離れ小牧に行けば、小牧城や小牧側の激戦地である羽黒古戦場、楽田城の跡も見ることが叶う。
日ノ本でも指折りの激しい戦で愛知県三大古戦場にも数えられる小牧長久手、皆も自らの目で確かめに行くのじゃ!!
文・写真=前田利家(名古屋おもてなし武将隊)








