賞味期限30分! サクッ、トロ~のシュードームが人気『大正堂 since 1933』
昭和8年(1933)の創業から90余年。長く愛されている老舗でありながら、2023年に大館駅前から新興住宅地の近くへ移転したことで、親子連れなど若い世代の客が急増したのだとか。
「周りには『移転に合わせて店名も新しくしたら?』と言われたけれど、“大正堂”の名を残したくて」と話すのは、4代目の菊池斐香(きくちあやか)さん。飽きられてしまわないように、ロングセラーの商品も材料を見直し、柔軟にアップデートし続けている。
人気No.1のシュードームは、クッキー生地のサクサク食感を保つために注文後にクリームを入れるので、「できれば30分以内に食べてほしい」とのこと。一口かじると、中からなめらかなカスタードクリームがトロ~リ。人気急上昇中の大正堂プリン300円や、県産枝豆を使ったスティック型のえだまめフィナンシェ200円も気になるところ。
『大正堂 since 1933』店舗詳細
レトロな外観に引き寄せられる明治創業の老舗『アマリリス しんこや』
昔ながらの商店街の一角、レトロ感あふれる外観が心をくすぐる菓子店は、明治5年(1872)創業の老舗。店内にはケーキや焼き菓子がズラリと並び、その奥にはこれまた趣たっぷりの喫茶コーナーが。長年通う常連客も多く、買い物や温泉の帰りにふらりと立ち寄っては、ほっと一息ついていく。「昔は近くに高校があったから、学校帰りに寄り道していく学生さんもいた」と懐かしむのは、店主の小畑良子(おばたながこ)さん。
一番の売りは、洋菓子の多くに使用している生クリーム。乳脂肪の純度が高い純生クリームのみを使用しているので、とにかく口どけがよくて飽きがこない。他の材料も、自然由来のものを中心にとことん厳選して使用。どのお菓子も、素材のおいしさをしっかり感じられる。
『アマリリス しんこや』店舗詳細
居心地の良い空間でコーヒーとおやつを楽しむ『SUKIMA COFFEE』
コンセプトは「子育てや仕事のスキマ時間に、気軽に来られるお店」。定員3組までの小さな店内には、かわいらしい雑貨や小物が並んでおり、ほっこり温かい気持ちにさせてくれる。1人でも、家族や友達と一緒でも、時間を忘れてゆっくり過ごせるお店だ。
東京のスペシャルティーコーヒー専門店に焙煎を依頼したSUKIMA BLENDは、中深煎りで飲みやすいオリジナルブレンド。店主の池田知佳子さんが、エスプレッソマシンで丁寧に一杯ずつ淹れてくれる。スイーツもすべて1人で手作りしているため、数も種類も日によって異なる。バナナブレッドやスコーン、タルト、旬の素材を使ったケーキなど、日替わりで登場するおやつとの一期一会を楽しみたい。
『SUKIMA COFFEE』店舗詳細
スイーツめぐりの途中で、モフモフ秋田犬の観光駅長に会えるかも?
2024年10月10日、JR大館駅の観光駅長に白毛の秋田犬、想空(そら)が就任した。想空は、2024年2月4日生まれの心優しい男の子。真っ白で大きな身体とスッキリした顔立ちに、ちょっと眠そうな目元がチャームポイントだ。普段は大館駅の目の前にある観光交流施設『秋田犬の里』の看板犬として勤務。ふれあいは行っていないが、タイミングが合えば展示室や受付でかわいらしい姿を見られるので、電車を待つ間に立ち寄ってみてもいいかもしれない。
想空駅長をイメージしたイラストが表紙になった「あきたの北のほうスイーツマップ」は、11月下旬からJR東日本の主な駅の構内やマップ掲載エリア内の各店舗、観光施設、宿泊施設で配布。今回紹介した3店以外にも、地元で愛される老舗菓子店から若者が集うカフェまで、秋田県北の名店が多数掲載されている。ぜひ手に取って、甘~い大館さんぽを楽しもう。
「あきたの北のほうスイーツマップ」
JR東日本の主な駅の構内などで配布される、大館のスイーツめぐりができるパンフレット。大館駅、東大館駅周辺の菓子店やカフェだけでなく、小坂エリア、鹿角エリア、北秋田エリアの甘いもの情報も掲載しているので、ぜひ手にとって楽しもう!
取材・文・撮影=丹波桃子 協力=JR東日本秋田支社