『GStamp tokyo』思わず入りたくなるおしゃれな外観
専大通りを少し入ったところにある『GStamp tokyo』。おしゃれな中にも親しみやすさがあり、足を踏み入れたくなる店構えだ。
和のテイストもとり入れたイタリアンとワイン、日本酒が楽しめるレストランである。夜ならワインとおいしいイタリアンでパーティーもよし、仕事帰りにひとりでふらっと訪れて軽く一杯飲むもよし。用途に応じて自分好みの利用ができそうだ。
この日は遅めのランチタイムに訪問。スタッフの加賀谷優(かがや ゆう)さんが、明るい笑顔で出迎えてくれた。料理の腕をふるうのは、店長でありシェフの菅聡司(すが さとし)さん。
オフィスビルが立ち並ぶ都心の一角にあるため、ランチライムに訪れるのはほとんどが近くのビジネスパーソンで、とくに女性客が多いそうだ。お昼みにひとりでもくつろげる雰囲気がうれしい。
ときには、日本武道館でのイベントへ訪れた際に立ち寄る人もいるそうだ。
こだわりは和と融合の創作イタリアン
ランチセットは、おすすめのハンバーグやカレードリア、パスタやリゾットなどから好きなメインを選べる。セットの内容は、前菜2種・スープ・グリーンサラダ・メイン料理・ドリンクとじつに充実している。
前菜やスープの種類は日変わりで提供されるので、飽きることなく楽しめそうだ。
イタリアンレストランだが、和の素材や調味料も意識しており、パスタソースやサラダにかかるドレッシングには味噌を使用するなど、イタリアンと和の融合が魅力だ。ドレッシングには西京味噌が使われており、日本人にも親しみやすい味わいになっている。
ナイフとフォーク、スプーンの他、お箸も用意されているところもありがたい。
またランチのごはんは、すべて16穀米を利用していたり、サラダをメインとするヘルシーランチが用意されていたりするのもうれしい。その日の気分によってぴったりなメニューが選べるだろう。
今回注文したのは、おすすめのランチセットであるチキンカレードリア1200円。
丁寧に調理されていることが伝わってくる前菜2種。この日は、鶏むね肉のハムと魚の南蛮漬けだ。いずれも自家製である。鶏むね肉のハムはパサツキ感はまったくなく、しっとりしつつ、ふわっとやわらかい。魚の南蛮漬けは、洋風のマリネというよりは、和風の南蛮漬けといった味わいである。
この日のスープは人参のポタージュ。スープもていねいに作られていて、ほっこりとした口当たりと体へのやさしさを感じた。
前菜を味わっていると、ストウブの器で焼かれたカレードリアが運ばれてきた。
グツグツと表面のチーズがいい音を立てている。こんがりと焼き色のついたチーズは、熱々で糸のように伸び、なんともおいしそう。
カレードリアは、想像以上にスパイシーだが、その中にチキンカレーのコクと深みを感じた。一般的なドリアはホワイトソースが使われることも多いが、こちらのカレードリアは、カレーとチーズと16穀米のみで仕上げられている。
ホワイトソースを使っていないところが特徴だと、シェフは語る。どうりでスパイシーなわけだ。大人向けのドリアである。
充実した内容で低価格を維持しているランチセットはどれもお得
ランチのサービスドリンクは、コーヒーや紅茶、ソフトドリンクに加え、なんとワインまで選べてしまうのが最高だ。
さらにソフトドリンクには、ピンクグレープフルーツジュースやトマトジュースというなかなか珍しい選択肢もある。
ランチセットは「この値段で、素材や調理、メニュー内容にまでこだわりをもっている」と、お二人は話す。季節の素材をとり入れつつ、ひとつひとつ丁寧に調理をして提供し、しかもワインまで選べてこの料金設定は、シェフやスタッフの努力の賜物であると感じた。
店内は、落ち着いたカントリー調の音楽が静かに流れ、ゆったりと落ち着ける空間となっている。仕事の合間の限られた昼休みでも、ほっとできるランチタイムが過ごせて午後もまたがんばれそうだ。
ひとりでも仲間と一緒でも、おいしい料理とお酒が楽しめる『GStamp tokyo』。
そこでいただくランチは、お得感満載で最高だった。今度はぜひ、夜にも訪れたい。
/定休日:日/アクセス:JR中央線・地下鉄三田線水道橋駅から徒歩8分
取材・文・撮影=ほし ななこ