日本で初めての西海岸風ポキ専門店
新宿の職安通りをぷらぷらと歩いていたときに見つけたヤシの木が描かれた青い看板。つい気になって店を覗いたら、新大久保のイメージとはちょっと違うアメリカンな店内。ポキって何だろうという好奇心と明るい店内に惹かれて入店した。
“ポキ”とは、もともとハワイ語で魚の切り身のことで、醤油やソースに漬け込んだ具材をライスなどの上に乗せていただく、いわゆるハワイ版海鮮丼のようなもの。そのポキがアメリカ西海岸で独自にアレンジされ大ブームとなり、『カリフォルニアン ポキ』では、その西海岸スタイルのポキが食べられるという。
「オーナーの奥さんがカリフォルニア出身で、地元の料理を日本に広げたいとの想いから2017年に開店しました」と教えてくれたのは店舗運営責任者の各務圭佑さん。
「魚介類がメインなので、刺し身の鮮度、特に人気のマグロ、サーモン、ハマチは厳選したものを仕入れています」と各務さん。よりおいしい食材をお客さまへ提供できるようにがんばっているそう。
サイズや具材、トッピングを自分で選べるカスタマイズポキ
さっそく好きな具材を選んで自分だけのポキをつくりあげることができるカスタマイズポキを注文しよう。
まず、注文カウンターでサイズを選ぶ。S、M、Lとあり、Mサイズ1300円を注文。Mサイズでは魚介類を3種類、野菜を5種類選べる。
そして、五穀米、白米、酢飯、サラダ、チップス、豆腐のなかからベースを選ぶ。今回はちょっと健康を意識して“五穀米”をチョイス。ダイエットを意識している人ならサラダや豆腐を選んでもいいだろう。
次に魚介類3種類を選ぶ。筆者が大好きな刺し身御三家、マグロ、ハマチ、サーモンをチョイス。
次は隣のカウンターで野菜を選ぶ。5種類も選べるので、迷ってしまうが、こちらも大好物のトマト、コーン、きゅうり、かいわれ、そしてハワイっぽさ(?)をだそうとパインをチョイス。
注文した具材をスタッフが盛り付けてくれる。少しずつ出来上がるポキを見ていると、どんな味に仕上がるのか期待が高まっていく。
あと少しで完成だ。具材やトッピングの種類が多いので、選ぶのも楽しくなってしまう。これもポキの魅力の1つだろう。
最後にソースを選ぶ。海鮮丼風で食べたいなら定番の醤油、刺激のあるものを食べたいならガーリックに“辛さプラス”、といった自分のイメージにあったソースを選ぶことがおいしいポキに仕上げるポイントだそう。
魚介も野菜も新鮮でおいしい! 出来上がりに大満足
それでは、自分流で選んだ具材が満載のポキをいただく。まずはマグロを一口。甘みのあるソースが新鮮な刺し身のおいしさを引き立てる。次にサーモン、ハマチもパクリ。各務さんのお話どおり鮮度抜群だ。野菜のシャキシャキ食感も心地いい。かいわれの程よい刺激とパインの甘みも絶妙のバランスだ。
次にベースの五穀米と具材を混ぜ合わせていただくと、魚介類とたっぷりの新鮮な野菜、甘みのある特製醤油ソースの味が一体となり、おいしさのレベルがアップする。
自分流にカスタマイズできるポキのおいしさは予想以上だった。サイズや具材、ソースをあれこれ悩みながら自分流に仕上げる楽しさは、食べることと同じくらい魅力的だ。
たとえば、ベースを酢飯にしてガリをいれ、ソースは醤油かわさびをチョイスすれば“和風海鮮丼ポキ”の出来上がり。ソースをコチュジャンにすれば“ビビンバ風ポキ”を楽しめる。
週に何回か来ても毎回新しいおいしさに出会えそうなポキ。次は白米ベースにゴマソースにしようか、などと、早くも次に来たときの具材の組み合わせを頭の中で考えているほど、大満足のポキだった。
構成=アート・サプライ 取材・文・撮影=羽牟克郎