『東京ミッドタウン八重洲』がグランドオープン

『東京ミッドタウン八重洲』正面エントランス。日本を代表するアーティスト・吉岡徳仁による光の彫刻『STAR』がシンボルだ。
『東京ミッドタウン八重洲』正面エントランス。日本を代表するアーティスト・吉岡徳仁による光の彫刻『STAR』がシンボルだ。

2018年ごろから大規模開発が進んできた八重洲の街だが、その象徴的な存在ともいえる『東京ミッドタウン八重洲』が、2023年3月10日にグランドオープンした。八重洲口を出て真正面に位置する、商業施設・オフィス・日本初進出のラグジュアリーホテル『ブルガリホテル 東京』・小学校・バスターミナルなど、多彩な機能を兼ね備えた施設だ。開発を担う三井不動産の山口周平さんはグランドオープンにあたり、「世界中から人や情報が集まり、交わり、新しい価値を生み出し、発信できる存在になっていけたら」と展望を話す。

東京駅の知の拠点・『八重洲ブックセンター』がいよいよ閉店

活気づく八重洲の街で、時を同じくして3月いっぱいでその幕を下ろすのは『八重洲ブックセンター本店』だ。東京の知の拠点として、この地で44年間営業を続けてきた。営業部の内田俊明さんは、「私が入社した90年代はまだ本店の並びに山一證券がありました」と、街の移り変わりを懐かしむ。

『八重洲ブックセンター』2階のギャラリーには、お店へのメッセージを自由に書けるコーナーが。設置から1週間足らずで、思い出や感謝の言葉など、たくさんのメッセージが寄せられた。
『八重洲ブックセンター』2階のギャラリーには、お店へのメッセージを自由に書けるコーナーが。設置から1週間足らずで、思い出や感謝の言葉など、たくさんのメッセージが寄せられた。
八重洲ブックセンターゆかりのアーティスト・松本忠氏の特別ブックカバー配布や、「八重洲本大賞」フェアなど、閉店までイベントは目白押し。
八重洲ブックセンターゆかりのアーティスト・松本忠氏の特別ブックカバー配布や、「八重洲本大賞」フェアなど、閉店までイベントは目白押し。

多くの人に惜しまれながら閉店する『八重洲ブックセンター本店』だが、2028年竣工予定の複合ビルへの再出店計画があるのでご安心を。内田さんは「新しい本店でも、書店という場で何ができるかを常に模索しながら、人と本をつなぐ場所を作っていきたい」と語ってくれた。閉店までの約1カ月では、さまざまなフィナーレイベントが予定されている。八重洲の再開発はこの他に2つの街区で進行しており、まだまだ進化が止まらない。その中間点において、この3月は『東京ミッドタウン八重洲』と『八重洲ブックセンター本店』を同時に訪れることができるチャンス。街の移り変わりを体感しに、東京駅へ足を運んでみては。

住所:東京都中央区八重洲2-2-1

/営業時間:10:00~21:00(店舗により異なる)/定休日:店舗により異なる/アクセス:JR東京駅八重洲地下街から直結
住所:東京都中央区八重洲2-5-1/営業時間:10:00~20:00(日・祝は~19:30)/定休日:無/アクセス:JR東京駅八重洲、地下鉄京橋駅から徒歩5分

取材・文・撮影=吉岡百合子(本誌編集部)