多彩な飲食店での経験と秋田出身の強みを活かしたメニューが人気
『笑酒』は、銀座や三軒茶屋で海鮮料理やうどん店、スペインバルやカフェなどさまざまなジャンルでの飲食店で、経験を積んだ藤嶋氏が2014年の10月に開いた和食ダイニング居酒屋だ。秋田出身の藤嶋氏が仕入れるこだわりの食材で作られる秋田料理をはじめ、ベーシックな魚料理や肉料理も楽しめる。しょっつる出汁の海鮮パエリア1980円などの創作料理もあり、幅広い好みに対応できる。
牛肉や馬刺しは、古くからの知り合いである北秋田の牧場から仕入れており、比内地鶏もおすすめだ。秋田産の豚を使った生ハムも大迫力。お肉でがっつりいくのもいいし、ハタハタや牡蠣などの海鮮料理を秋田の地酒とともにいただくのもまたいいだろう。ともすれば香草の味に負けてしまいがちな鰯の香り揚げ450円も、鰯の味が力強く感じられる一品であった。
秋田の地酒に強く、幻のお酒にも出合えるかも
店名こそ佐賀産の日本酒からきているが、『笑酒』では秋田産の日本酒がメインだ。常時、多種の地酒を用意している。おすすめがボードに書かれているし、好みを伝えて相談してみてもいいだろう。特筆すべきは新政酒造のNo.6。とても人気が高く、入手が困難なこのお酒のためだけにわざわざ問い合わせしてくる人も多いという。
もちろん店名のもととなった笑酒750円も定番メニューだ。藤嶋氏が店名に使うだけあって、とても飲みやすく『笑酒』の料理と合うので、一度は試してみたい。
また、ワインにも力を入れており、ウイスキーも白洲や知多などが選べる。ビールやカクテルといった定番も含め、多種多様な料理に対応してた酒を選ぶことができる。
落ち着いた大人の雰囲気の中で笑って楽しく過ごせる『笑酒』
一歩足を踏み入れれば、あたたかい照明と落ち着いた内装で、心がほぐれる。
『笑酒』は「楽しく笑いながら」というコンセプト通り、お客さまもみなゆったりと落ち着いて、楽しそうにおしゃべりながら料理とお酒を楽しんでいる。
藤嶋氏は、同じく錦糸町に『藤咲』という、昼はうどん、夜は天ぷらのコース料理を提供するお店を2023年4月3日にオープンするという。こちらも楽しみだ。
取材・文・撮影=かつの こゆき