ハンバーグに対するオーナーのこだわり
『HAMBURG RESTAURANT Chami』では、岩中豚のみを使用したポークハンバーグを提供している。岩中豚というのは、岩手県の銘柄豚で、あっさりして臭みが少ないところがハンバーグに適しているのだという。
そして、パテにもこだわりが詰まっている。肩ロース・バラ・腹身・ホホの4種の部位を配合するだけでなく、部位によって粗挽き・細挽きの2種類の挽き方に分けて挽いている。そうすることで、肉本来の食感が楽しめるのだそうだ。
つなぎには国産玉ねぎソテーをふんだんに使用し、練り加減も調整することで、クリーミーになりすぎず、粗々しすぎず、ちょうど良い食感を実現させた。
最後に焼き方。なんと20mmという厚めの鉄板で、じっくりと均一に蒸し焼きにする。その後、オーブンでローストすることで、肉の旨みを最大限に閉じ込めることができるのだ。
鉄板の前に立つ中根さんは、まるでハンバーグを育てるかのように、とても丁寧に手際よくハンバーグを焼いてくれた。
これぞ大人のハンバーグ、赤ワイン煮込み〜モッツァレラチーズ焼き〜
この店で一押しするのは、赤ワイン煮込み〜モッツァレラチーズ焼き1700円だ。10月から3月までの期間限定で提供している。
岩中豚100%のパテには7種類のスパイスが使われている。噛むと、それぞれのスパイスが織りなす複雑で奥行きある香りが広がり、食べる手が止まらなくなる一品だ。ハンバーグを割ると、中から大量の肉汁が溢れ出し、ソースに肉の旨みが加わる。
グツグツと音を立てて登場する、熱々のソースも主役級だ。デミグラスと赤ワインを煮詰めて作るソースは、1500mlあるワインが4分の1程度に減るまで煮詰めることで、ワインの風味が凝縮されて、口に入れた瞬間ワインの香りが広がる大人な味わいになっている。
ハンバーグ自体のサイズは170gのため、一見するとやや小ぶりに見えるが、2種類の挽き方をしたパテが食べ応えを感じさせてくれる上、パン(ライスも選べる)とミネストローネ、ピクルスまでついているので、セット全てを食べ終えるころには、お腹もたっぷり満たされている。
まさに舌も腹も満たされる、珠玉の煮込みハンバーグである。
店名の由来と名前に込めた意味
『HAMBURG RESTAURANT Chami』の店名の由来をオーナーに聞いてみた。「実家でチャミという犬を飼っていたんです。チャミは20歳くらいまで長生きしてくれたので、このお店もそのくらい長く続いて欲しいという思いから、店の名前をChamiにしました」。
錦糸町でハンバーグと言えば、言わずと知れた人気店である『HAMBURG RESTAURANT Chami』。デートで訪れるのも、ファミリーで訪れるのも、1人で訪れるのも良し。体の内側から温まるような熱々のハンバーグを食べに、ぜひ一度訪ねてみてはいかがだろうか。
/定休日:不定/アクセス:JR・地下鉄錦糸町駅から徒歩8分
取材・文・撮影=須田仁美