まるでカフェのようなおしゃれさ。女性に人気もうなずける

シンプルでありながらスタイリッシュな店内。
シンプルでありながらスタイリッシュな店内。

店内は白を基調にし、カウンターや椅子などの木目が印象的。一見しただけではラーメン店に思えないほどナチュラル感のあるおしゃれな造りだ。
店主の中川さんは「雰囲気作りを大切にしたかったので、清潔感のあるデザインにしました。そのおかげか女性のグループだったり、女性お一人だったり、女性客が多いように感じます」と話す。
紙エプロンがあるのはもちろんだが、ベビーチェアーの用意もある。こんなところも、女性客に支持されている理由だろう。

小麦の香りと旨みがある極太麺と、地鶏と魚介が合わさったつけ汁の共演

特製鶏魚介つけ麺。麺とつけ汁との相性が抜群で、飽きがこないので毎日でも食べられそうだ。
特製鶏魚介つけ麺。麺とつけ汁との相性が抜群で、飽きがこないので毎日でも食べられそうだ。

特製鶏魚介つけ麺1330円は、見た目の美しさにまず驚かされる。麺はきれいに整列し、その上にさまざまなトッピングがこれまた整然と並ぶ。
極太麺は製麺所と何度もやりとりして作り上げた特注麺。焙煎小麦胚芽入りで、麺だけ食べても旨みが感じられるほどだ。

つけ汁は地鶏を中心に約10時間じっくりと煮込み、そこに九十九里産煮干しやカツオ節などの魚介系を加えている。地鶏の旨みと魚介の風味が合わさり、思わず笑みがこぼれるほどおいしい。麺を包み込むようなクリーミーさがあり、箸が止まらなくなりそうだ。食べ進める途中に、麺にレモンを搾ればさっぱり感が増し、卓上の黒七味をかければほどよい刺激が生まれる。好みの味変を試してみるといい。

中川さんは「試行錯誤の末、約2年をかけてこの味を独学で作り上げました。鶏白湯や豚骨魚介などはよくあるので、鶏白湯に魚介を加えた“鶏魚介”を完成させました」と話す。

麺は繊細に盛り付けをするためきれいだ。
麺は繊細に盛り付けをするためきれいだ。

一つひとつがおいしいトッピング。締めはチーズリゾットで

吊るし焼きしたチャーシュー。色合いもよく、味も最高。
吊るし焼きしたチャーシュー。色合いもよく、味も最高。

豪華なトッピングも忘れてはいけない。肩ロースのチャーシューは、専用の釜を使ってじっくりと吊るし焼きにしている。口に入れれば、スモーキーな香りが鼻に抜け、豚本来の豊かな味が感じられる。
低温調理をしたしっとり感のある鶏チャーシューや柔らかくて食感がいい極太メンマなどは、一つひとつが完成品といえる出来で、手が込んでいることがわかる。

仕上げはスープ割りでもいいが、「〆のチーズリゾット」100円をおすすめしたい。つけ汁にチーズがたっぷりとのったご飯を入れて、卓上にある割りスープを少し注ぐ。とろけたチーズとつけ汁の旨さがご飯と一体になり、すべてなくなりそうだ。

つけ麺とはひと味違う鶏のおいしさを実感

特製鶏醤油らぁ麺。数々のトッピングがのり、白髪ネギとカイワレ大根がアクセントになっている。
特製鶏醤油らぁ麺。数々のトッピングがのり、白髪ネギとカイワレ大根がアクセントになっている。

2022年11月15日かららぁ麺の提供が始まった。つけ麺同様にスープのメインは鶏だが、つけ麺が濃厚な鶏白湯だったのとは異なり、らぁ麺は優しい鶏清湯。地鶏の丸鶏やガラなど、鶏100%で作るスープは美しいほど澄んでいる。
特製鶏醤油らぁ麺1150円は、鶏清湯に生醤油のかえしを合わせている。芳醇な鶏の旨みと生醤油の風味が加わったスッキリとした味わいで、合わせる麺はしなやかな細ストレート。スープと麺のおいしさが見事に調和した一杯に仕上がっている。
特製にしたので、チャーシューや鶏チャーシュー、味玉などトッピングも盛りだくさんだ。

つけ麺とらぁ麺は日々進化する

ラーメンをイメージしたマークがなければここがラーメン店であることがわからないほどおしゃれ。
ラーメンをイメージしたマークがなければここがラーメン店であることがわからないほどおしゃれ。

中川さんは「昨日より今日、今日より明日と、常においしくなるように日々研究を重ねています。ラーメン激戦区の池袋なので、おいしいにプラスして『MENYA NAKAGAWA』でしか味わえない驚きや感動を伝えられる一杯を提供していきたいです」と話す。

スープや麺、トッピングなど、つけ麺やらぁ麺は中川さんのこだわりが詰まっている。そんな一杯を癒やされるような空間で食べれば、おいしさがより増すだろう。

住所:東京都豊島区池袋2-38-7 /営業時間: 11:00~14:30・17:30~21:00 /定休日:月/アクセス:JR・私鉄・地下鉄池袋駅から徒歩7分

取材・文・撮影=速志 淳 写真提供:MENYA NAKAGAWA