気になるネオンが幸せの入口
東京メトロ三越前駅から徒歩1分ほど、人形町駅からだと8分ほどのビルの3階にある『かんたんなゆめ 日本橋別邸』。
小さな入口の横にあるネオンが唯一の案内。夜に前をよく通る方は、何屋さんかなと気にはなっている方が多いと思います。
そこで勇気を出して、この扉を開いた方だけ幸せな空間が待っていますよ。
あ! 扉を開いて、そのあと階段で3階まで上がります(笑)。
80年ほどの歴史あるビルの階段を上がり中に入ると、一気に別世界が広がります。
正面には満月のような間接照明。横の掛け軸と合わせて素敵な空間を演出しています。
この空間を見ただけでも、黒猫テンションMAXひゃっほー!
カウンター席もあるので、おひとり様でも気軽に利用できます。
単純な黒猫は、お店の名前「かんたんなゆめ」を気軽な夢のある世界かなと思っていたら、栄枯盛衰の儚さを例えた中国の故事「邯鄲の夢」からきているとのこと。
食べてしまうと形は消える和菓子だけど、こころに残ってほしいとの思いで付けられたそうです。
店主ひとりで創り出す美しい和菓子たち
店主の寿里さん。
お店で提供している和菓子や飲み物は、すべて寿里さんが創りあげています。
その寿里さんにお話を伺いました。
「和菓子が好きな方も、あまり馴染みがなかった方もカジュアルに楽しんでもらえたらいいなと思い、日本茶以外にお酒や珈琲とも相性のよい、日々の生活に寄り添う和菓子を提案しています。
疲れた時に甘いものを食べると元気が出たり、お茶を飲んでホッと一息ついたり。練り切りを眺めて季節を感じたり。
かんたんなゆめの和菓子を通して、日常にほんの少しゆとりをつくれたらと願いを込めて、日々営業しています。」
お話を伺い、寿里さんの和菓子への思いや願いが伝わってきました。
伝統的な和菓子のひとつ、練り切り。
これも多くの方に味わって欲しいとの思いで、オリジナル練り切り「嬉々」を創り出しました。
日本の四季を表現する技法はそのままに、練り切りあんを白あんベースから変更。
「嬉々」のあんは、クリームチーズとレモンを練りこみ、チーズケーキを思わせる味わいに!
和菓子、あんこが苦手の方でも、大満足の練り切りです。
練り切り以外の和菓子も、もちろん寿里さんの手作り。
その時々により種類は変わりますが、単なる和菓子を超えた素材なども用いていて、寿里さんらしいオリジナル和菓子に仕上がっています。
和菓子3種セットと宇治抹茶
好きな練り切り1つと和菓子2つを選べる和菓子3種セット。
黒猫チョイスは、練り切りは「ジャックオランタン」。伺った時がハロウィンシーズン(2022年10月)だったので迷わず選びました。
ハロウィンも練り切りに取り入れるのは、さすがですね。
そのほかの和菓子は、「栗の実」と「ピスタチオ羊羹」にしました。
「栗の実」は、ラムが効いたちょっと大人の味わいでウマウマ♪
表面を黒糖羊羹でコーティングしてあるので、見た目の栗感もリアルですね。
中には栗の甘露煮も隠れていて、大満足にゃー♪
宇治抹茶も、寿里さんが点ててくれます。
ドリンクは、お茶類だけでなく、八女茶ジン、ほうじ茶ウィスキー、和紅茶ハイ、日本酒2種類飲み比べ(各700円)などアルコールも楽しめます。
※地区の再開発によるビルの取り壊しのため、現在の場所での営業は2023年3月まで。移転先は決まり次第お店のInstagramでお知らせするとのことです。
素敵な空間で和菓子を堪能できて、今回も大満足の“黒猫スイーツ散歩”だったにゃー♪
『かんたんなゆめ 日本橋別邸』店舗詳細
取材・文・撮影=ミスター黒猫